JuniperBerry’s diary

日々感じたことや ふと思い出した事を 書いてます

私の冬

雪の重さに耐える 家のたてる

軋む音

 

アカギレになった踵

 

ストーブに一番近い場所に陣取って

真っ赤にほてった笑顔

 

こたつに入って うたたねしてる母

 

屋根にあがって見る

真っ青と真っ白の世界

 

穴があいたような音をさせて

どさっと枝から落ちる 雪

 

車のタイヤが踏みしめた跡を

スケートみたいに滑って歩く

登下校

 

ストーブの前に並べられて

湯気のあがっている長靴

 

廊下に置かれた

大きな みかんの箱

 

こたつに寝転んだまま

宿題をやって 叱られて

 

7色の毛糸で編まれた

ポンポン付きの帽子とミトン

 

玄関を開け

冷たい空気を吸いこんで

ちょっとだけ

体の中が 新しくなるような

雪の階段を登る 朝

 

雪の上に残された 野生の足跡

 

友達と 路肩の雪山から

滑り降りながら歩く 帰り道

 

石油のにおいと ドラム缶

 

家族で トランプ

蜜柑を賭けて みんなで食べる

 

台所にだらりとかかった塩引鮭

 

フードをかぶり 肩をすくめ

マフラーを口元まで巻いて

両手で体を抱きながら

足元だけ見て前に進む

吹雪の日

 

窓に描かれた雪の結晶

 

光を受けキラキラ光る

氷柱で縁取りされた家

 

小学校のオイルヒーターの上で

溶かす QBBチーズ

 

柔らかい 線だけでできた

白い風景