コンテンツにスキップ

at

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

AT および At も参照。

アイヌ語

[編集]

カナ表記 アッ

発音

[編集]

語源1

[編集]

名詞

[編集]

at (所属形短形 atu, 所属形長形 atuhu)

  1. (何かについている状態の)
    • V アッ ニコㇿ[1]
      V at nikor
      ひもの間
    • ヤヤイ サンペ アッ、イワイ サンペ アッ[2]
      yayan_ sampe at, iwan_ sampe at
      普通の心臓の緒、六本の心臓の緒を
    • カネ サンペ アッ、イワイ サンペ アッ[3]
      kane sampe at, iwan_ sampe at,
      夫の金属の心臓の、六本の心臓の
    • V イワナテリキン[4]
      V iwan at erikin
      六本のひもでつるし上げて
    • ネイタバクノ」/ボイソヤウンマチ」/アツサラケシダ」/コムケカネ」/キロクアイネ」/イワンロクンデウ」/サノダクルカ」/コネシリ」/アコヤンケカラ」[5]
      ney ta pakno / Poysoyaunmat / at sarkes ta / komke kane / ki rok ayne / iwan rokuntew / sanota kurka / kone siri / a=koyankekar
      いつまでも/ポイソヤウンマッが/の端で/(体を)曲げて/(船を)引っ張ったあげく/何隻もの戦艦は/砂浜の上に/粉々になった姿で/陸上げされました。
用法
[編集]

形状ではなく機能に着目して言う。

語源2

[編集]

名詞

[編集]

at

  1. オヒョウかわ

派生語

[編集]
  • atni (アッニ)オヒョウ

類義語

[編集]
  • nipes (ニペㇱ)シナノキの皮

語源3

[編集]

動詞

[編集]

at (自動詞, 1項動詞) 複数

  1. 光る。(稲光が)ひかる。
  2. 匂う。
  3. (湯気や煙などが)立つ。
    • pa at.
      湯気が立つ。
    • スプヤ アッ シンネ クナㇰ アラム クス アフナン アクス[6]
      supuya at sinne kunak a=ramu kusu ahun=an akusu
      (炊事の)煙が立っているようだと私は思って(亭主のふりをして)入っていくと、
    • ピㇼカ チセ アニネ スイ スプヤ アッ コㇿ シラン シムシㇱカアナクス[7]
      pirka cise an h_ine suy supuya at kor sir an simusiska=an akusu
      立派な家があってまた煙が立っている様子で、私は咳払いをすると
  4. 増える。湧く。 

出典

[編集]
  1. 黒川てしめ (1969), “24-6 カムイユカㇻ「ポンオキクㇽミ ヤイェイソイタㇰ(ハㇻカッコㇰ)」(小オキクㇽミが自ら物語る)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  2. 黒川てしめ (1969), “24-5 ウエペケㇾ「カネサンペアッ イワンサンペアッ」(金属の心臓の緒、六本の心臓の緒)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  3. 黒川てしめ (1969), “24-5 ウエペケㇾ「カネサンペアッ イワンサンペアッ」(金属の心臓の緒、六本の心臓の緒)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  4. 黒川てしめ (1969), “24-6 カムイユカㇻ「ポンオキクㇽミ ヤイェイソイタㇰ(ハㇻカッコㇰ)」(小オキクㇽミが自ら物語る)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  5. 鍋沢元蔵 (1959), Nabesawa-5 yukar (3), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  6. 貝澤とぅるしの (1969), “5-2 ウエペケㇾ「スルクマッ チクペニカムイ イカオピューキ」(トリカブトとエンジュのカムイが私を助けた)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  7. 貝澤とぅるしの (1969), “5-6 ウエペケㇾ「アロヌマンノチュー トゥレシヒ イカオピューキ」(宵の明星の妹が私 を助けた)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  8. 鍋澤ねぷき (1969), “15-13 カムイユカㇻ「イウォㇿ コㇿ カムイ(ペットゥーペットゥ)」(狩場の神)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  9. 鍋澤ねぷき (1969), “15-13 カムイユカㇻ「イウォㇿ コㇿ カムイ(ペットゥーペットゥ)」(狩場の神)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 

英語

[編集]

語源

[編集]

中英語 < 古英語 æt < ゲルマン祖語 *at, *az < 印欧祖語 *ad- (to, near, at).

発音(?)

[編集]

前置詞

[編集]
  1. 場所を示す。
    • まさにその場所 。(…において)
    • At that precise position.
  2. 時点を示す。
    • At six o'clock.
      6時
  3. 対象を示す。
    • He threw a rock at me.
      彼は私に向かって 石を投げた。
  4. 状態を示す。
    • Men at work.
      働いている 男性。
  5. 電子メールなどにおけるアットマーク@)を意味する。

タタール語

[編集]

語源 1

[編集]

古テュルク語 at、テュルク祖語 *at*āt

名詞

[編集]

at (キリル文字 ат)

  1. うま

語源 2

[編集]

古テュルク語 āt、テュルク祖語 *āt

名詞

[編集]

at (キリル文字 ат)

  1. 名前なまえ

類義語

[編集]