村田喜代子
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村田 喜代子 (むらた きよこ) | |
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誕生 |
1945年4月12日(79歳) 日本・福岡県八幡市 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 八幡市立花尾中学校卒業 |
活動期間 | 1977年 - |
ジャンル | 小説 |
代表作 |
『鍋の中』(1987年) 『蟹女』(1996年) 『龍秘御天歌』(1998年) 『ゆうじょこう』(2013年) 『姉の島』(2021年) |
主な受賞歴 |
芥川龍之介賞(1987年) 女流文学賞(1990年) 平林たい子文学賞(1992年) 紫式部文学賞(1997年) 川端康成文学賞(1998年) 芸術選奨(1999年) 紫綬褒章(2007年) 野間文芸賞(2010年) 読売文学賞(2014年) 旭日小綬章(2016年) 谷崎潤一郎賞(2019年) 泉鏡花文学賞(2021年) |
デビュー作 | 『水中の声』(1977年) |
所属 |
日本芸術院 九州国際大学 |
ウィキポータル 文学 |
村田 喜代子(むらた きよこ、1945年4月12日 - )は、日本の小説家。日本芸術院会員、梅光学院大学文学部客員教授。九州国際大学客員教授[1]。福岡県中間市在住。旧姓は貴田。
来歴・人物
[編集]福岡県八幡市(現在の北九州市八幡西区)出身。両親の離婚後生まれたため、戸籍上は祖父母が父母となる。市役所のミスで一年早く入学通知が来たため、1951年小学校入学。八幡市立花尾中学校卒業後、鉄工所に就職。1967年結婚し、二女を出産。
1977年「水中の声」で第7回九州芸術祭文学賞最優秀作を受賞。これを境に本格的な執筆活動に入る。1985年からタイプライターによる個人誌『発表』を作成し『文學界』同人雑誌評に送付。『発表』2号(1985年12月)掲載の「熱愛」が同人雑誌推薦作として『文學界』1986年4月号に転載され、第95回芥川賞候補となる(該当作なし)。続いて「盟友」(『文學界』1986年9月号) が第96回芥川賞候補となる(該当作なし)。1987年、「鍋の中」(『文學界』5月号)で第97回芥川賞を受賞した。
1991年に黒澤明が「鍋の中」を『八月の狂詩曲』として映画化した際には不満で、「ラストで許そう黒澤明」を『別冊文藝春秋』同年夏号に寄稿した。
やや怪奇味を帯びた作風だが、『龍秘御天歌』(1998年)ではリアリズムに転じた。
『百年佳約』(2003年『西日本新聞』に連載)の挿絵を担当したスペイン在住の画家堀越千秋とは親友。
2017年、日本芸術院会員に選ばれる。
物心がつく前から吃音があり、成人後も治っていない。子どもの頃は悩んだが、社会人になってからはたいして気にならなくなったという。
受賞・栄典
[編集]- 1977年 「水中の声」で第7回九州芸術祭文学賞最優秀作。
- 1987年「鍋の中」で第97回芥川龍之介賞。
- 1990年『白い山』で第29回女流文学賞。
- 1992年『真夜中の自転車』で第20回平林たい子文学賞。
- 1997年『蟹女』で第7回紫式部文学賞。
- 1998年「望潮」で第25回川端康成文学賞。
- 1999年『龍秘御天歌』で第49回芸術選奨文部大臣賞。
- 2007年 春の褒章で紫綬褒章を受章。
- 2010年『故郷のわが家』で第63回野間文芸賞[2]。
- 2014年『ゆうじょこう』で第65回読売文学賞[3]。
- 2016年 春の叙勲で旭日小綬章を受章[4]。
- 2019年 『飛族』で第55回谷崎潤一郎賞。
- 2021年 『姉の島』で第49回泉鏡花文学賞。
著作
[編集]- 『鍋の中』文藝春秋 1987 のち文庫
- 「鍋の中」「水中の声」「熱愛」「盟友」収録。
- 『ルームメイト』文藝春秋 1989
- 『白い山』文藝春秋 1990
- 『真夜中の自転車』文藝春秋 1991
- 『耳納山交歓』講談社 1991
- 『目玉の散歩 随筆集』文藝春秋 1991
- 『慶応わっふる日記』潮出版社 1992
- 『花野』講談社 1993
- 『台所半球より』講談社 1993
- 『蕨野行(わらびのこう)』文藝春秋 1994 のち文庫
- 2003年の映画『わらびのこう-蕨野行』(恩地日出夫監督)の原作。
- 『12のトイレ』新潮社 1995
- 『硫黄谷心中』講談社 1996
- 『蟹女』文藝春秋 1996
- 『お化けだぞう』潮出版社 1997
- 『異界飛行』講談社 1998
- 『龍秘御天歌(りゅうひぎょてんか)』文藝春秋 1998 のち文庫
- 2005年上演の日韓交流ミュージカル『百婆(ひゃくば)』(わらび座)の原作。
- 『望潮』文藝春秋 1998
- 『ワニを抱く夜』葦書房 1999
- 『X電車にのって』葦書房 1999
- 『名文を書かない文章講座』葦書房 2000 のち朝日文庫
- 『夜のヴィーナス』新潮社 2000
- 『人が見たら蛙に化(な)れ』朝日新聞社 2001 のち文庫
- 2000年8月22日から2001年6月10日まで「朝日新聞」朝刊に連載。
- 『雲南の妻』講談社 2002
- 2002年2月号から9月号まで「群像」に連載。
- 『百年佳約(ひゃくねんかやく)』講談社 2004
- 2003年「西日本新聞」に連載。『龍秘御天歌』の続編。
- 『尻尾のある星座』朝日新聞社 2005
- 『鯉浄土』講談社 2006
- 『八つの小鍋 村田喜代子傑作短篇集』文春文庫 2007
- 『あなたと共に逝きましょう』朝日新聞出版 2009 のち文庫
- 『ドンナ・マサヨの悪魔』文藝春秋 2009
- 『偏愛ムラタ美術館』平凡社 2009
- 『故郷のわが家』新潮社 2010
- 『この世ランドの眺め』弦書房 2011
- 『縦横無尽の文章レッスン』朝日新聞出版 2011 のち文庫
- 『偏愛ムラタ美術館 発掘篇』平凡社 2012
- 『もりへぞろぞろ』近藤薫美子絵 偕成社 2012
- 『光線』文藝春秋 2012 のち文庫
- 『ゆうじょこう』新潮社 2013 のち文庫
- 『屋根屋』講談社 2014
- 『八幡炎炎記』平凡社 2015
- 『焼野まで』朝日新聞出版 2016
- 『人の樹』潮出版社 2017
- 『火環(ひのわ) 八幡炎炎記 完結編』平凡社 2018
- 『エリザベスの友達』新潮社 2018
- 『飛族』文藝春秋 2019
- 『姉の島』朝日新聞出版 2021
- 『耳の叔母』書肆侃侃房 2022
- 『村田喜代子の本よみ講座』中央公論社 2023
- 『新古事記』講談社 2023
脚注
[編集]- ^ 九国大Dream100 2017作文コンテスト審査員
- ^ “野間三賞の受賞作品がそれぞれ発表、野間文芸新人賞に柴崎友香と円城塔”. CINRA.NET (株式会社 CINRA). (2010年11月5日) 2018年11月17日閲覧。
- ^ “「第65回読売文学賞」受賞作決定”. ITmedia eBook USER (アイティメディア). (2014年2月10日) 2018年11月17日閲覧。
- ^ “旭日大綬章に自見元郵政相=北島三郎、富司純子さんに小綬章-春の叙勲”. 時事ドットコム (時事通信社). (2016年4月29日). オリジナルの2016年4月29日時点におけるアーカイブ。 2018年11月17日閲覧。