慰安婦問題はもう終わったが、それを生んだ日韓の歴史問題は解決しない。基本的な事実認識がまだ共有されていないので、補足しておこう。在特会が在日の特別永住資格を「在日特権」と呼ぶのは、それなりに理由があるが、その理由は誤っている。
韓国の公式史観では、大韓民国の建国は1948年ではなく、1919年に上海でできた「大韓民国臨時政府」という亡命政権である。彼らは日韓併合の前から抗日戦争を戦い続けて、1945年の「光復節」で勝利したことになっている。日系ブラジル人の「勝ち組」のようなものだ。
終戦のとき、当時の朝鮮半島は連合国の信託統治になる予定だったが、ソ連が北朝鮮を占領したため、1948年に大韓民国ができた。韓国はサンフランシスコ条約のとき、戦勝国に入れろと主張したが、連合国はそれを認めなかった。
彼らは1952年に日本国籍を失ったので、在日は不法滞在という形になった。このため選挙権・被選挙権がないが、それ以外の権利は事実上認められるようになった。これを「在日特権」というのはナンセンスだが、彼らに選挙権を与えろという主張もおかしい。帰化すれば、日本国民としての権利は与えられるからである。
なぜ在日は帰化しないのだろうか。「敗戦のとき日本国籍を自動的に与えなかったのは不当だ」というのが彼らの主張だが、サンフランシスコ条約のとき、戦勝国だと思っていた韓国政府は、在日はすべて日本国籍を離脱するのが当然だと主張した。その後、帰国できない在日の人々が「やっぱり日本人のほうがいい」と言い始めたのだ。
だから日韓がいつまでももめる原因は、韓国のゆがんだ歴史観にある。戦時下の朝鮮人は日本人だったので、在日は日本国籍を取ればよかったのだが、韓国政府が日本国籍を否定したのだ。その後も、在日のコミュニティの中では帰化は裏切り者とみなされ、日本で生活できなくなるため、彼らは帰化しないでコリアタウンに固まって住んできた。
そのあげく、在日はみんな日本軍に「強制連行」されたという神話をつくって在日を被害者に仕立て上げ、それが嘘だとわかると、90年代に「慰安婦」が出てきた。この経緯は複雑で、韓国の歴史には書いてないし、日本人は関心をもっていない。その結果として「在日特権」の批判と「強制連行」への贖罪が対立しているが、どっちも誤りなのだ。
追記:正確にいうと、サンフランシスコ条約ですべての在日が「朝鮮籍」になり、日韓条約で韓国籍になった。彼らの「国籍が剥奪された」というのは誤りで、日韓政府の合意で一律に国籍を喪失した。
終戦のとき、当時の朝鮮半島は連合国の信託統治になる予定だったが、ソ連が北朝鮮を占領したため、1948年に大韓民国ができた。韓国はサンフランシスコ条約のとき、戦勝国に入れろと主張したが、連合国はそれを認めなかった。
彼らは1952年に日本国籍を失ったので、在日は不法滞在という形になった。このため選挙権・被選挙権がないが、それ以外の権利は事実上認められるようになった。これを「在日特権」というのはナンセンスだが、彼らに選挙権を与えろという主張もおかしい。帰化すれば、日本国民としての権利は与えられるからである。
なぜ在日は帰化しないのだろうか。「敗戦のとき日本国籍を自動的に与えなかったのは不当だ」というのが彼らの主張だが、サンフランシスコ条約のとき、戦勝国だと思っていた韓国政府は、在日はすべて日本国籍を離脱するのが当然だと主張した。その後、帰国できない在日の人々が「やっぱり日本人のほうがいい」と言い始めたのだ。
だから日韓がいつまでももめる原因は、韓国のゆがんだ歴史観にある。戦時下の朝鮮人は日本人だったので、在日は日本国籍を取ればよかったのだが、韓国政府が日本国籍を否定したのだ。その後も、在日のコミュニティの中では帰化は裏切り者とみなされ、日本で生活できなくなるため、彼らは帰化しないでコリアタウンに固まって住んできた。
そのあげく、在日はみんな日本軍に「強制連行」されたという神話をつくって在日を被害者に仕立て上げ、それが嘘だとわかると、90年代に「慰安婦」が出てきた。この経緯は複雑で、韓国の歴史には書いてないし、日本人は関心をもっていない。その結果として「在日特権」の批判と「強制連行」への贖罪が対立しているが、どっちも誤りなのだ。
追記:正確にいうと、サンフランシスコ条約ですべての在日が「朝鮮籍」になり、日韓条約で韓国籍になった。彼らの「国籍が剥奪された」というのは誤りで、日韓政府の合意で一律に国籍を喪失した。