越畑の棚田へ

ケケくんがどっか自転車で走りに行こうと言うので越畑の棚田を見に行きました。
最近父親が棚田が好きらしく、あちこちの棚田の写真を見せてもらっているうちに自分も棚田が気になり始めています。
そんな父親がしきりに「越畑に行ってみたい」というのですが、僕の越畑のイメージは「斜面に農村集落があるだけの田舎」のイメージで、これまで何度も自転車で通っていましたが、そんなに素晴らしい棚田がある事など一度も意識した事がありませんでした。
ちょうどこの時期は田んぼに水を張る時期で棚田もきれいだろうし、一度じっくり棚田を見てみようと行ってみました。

京見を越えて笠峠方面へ向かいます。このあたりは超絶眠くてへなちょこ走りしてました。

前日までの雨で廻り田池の水があふれんばかり。木が水に埋まっちゃっています。
いつも干上がっているイメージがあるので、こんな水があるの初めて見た気がします。

そして越畑に到着ー。
いつも通る保津峡に向かう道から少し降りると、確かに広大な棚田が広がっていました。
ちょうど田に水を張り始めたところらしく、まだ水のない田も多かったです。ちょっと早かったかな。

あぜ道の田んぼ側は丁寧に壁面が補強されています。
トラクターを改造したようなあぜ道補修車みたいなのが動いていたので、おそらくそれで土を造成しているのでしょう。庭園を思わせる手入れの行き届きぶりです。

だだっぴろい棚田地帯。
越畑の棚田は日本の棚田百選には入っていないので、それほどスケール大きくないのかなと思っていましたがこれはそれなりの規模があります。

で、この棚田をできれば遠くから一望してみたい、ということで近くの山まで上って見ることにしました。
ネットで検索すると、近くの送電鉄塔のある尾根から棚田が一望できるとの情報あり。

国土地理院の地図でも点線の登山道が描かれており、その道を上れば棚田が見えるのだろうと地図にある登山道入り口に向かいます。

登山道入り口はとても分かりにくく、フェンスを扉のように開けられる部分が1か所ありここから入るというのを10分くらい彷徨って発見。いざ山に向かいます。

が、ようやく入り口を見つけたものの、その先がまた難関。すぐに現れた川を渡るのも一苦労です。

当初の予定では自転車を担いで上り、反対側から下ろうと思っていたのでこの頃は自転車を担ぎながら歩いていたのですが…

しばらく行くと自転車を担いではとても渡れないような崖が出現。
もはや登山道らしきものは無くなりました。すでに時間が17時近くになっており、明るいうちに京都市内に戻れるかどうかも少し怪しい状況。
進むか戻るか考えましたが、ここに自転車を置いて、あとは歩きでピストンする事に予定を変更。
「20分だけ行ってみて、たどり着かなかった戻ってこよう」と時間を決めて進むことにしました。

このあたりもう道はなく、国土地理院の地図を入れたGPS端末のGarmin 705の地図にある点線を頼りに、大まかにルートを外さないようにしながら藪こぎで前進しました。
一人だったら絶対引き返していたと思いますが、2人は心強いです。あとは、GPS端末の威力を感じた瞬間でした。
たとえ道がなくても、Garminで大体の場所が正確である事が分かっていれば、目的の場所がどっちにあるかが確実に分かる、という事の安心感はすごいなと感じました。
(余談ですがこれで登山の事故とかが減ると良いですね。登山には必携だと思います)

自転車を置いたら途端に進む速度が早くなり、なんとか予定の20分以内に稜線に到着!

ほぼ同じポイントから樒原と越畑の棚田が全て一望できました。
写真は樒原の鎧棚田です。


こちらが越畑の棚田です。

帰りは少し別のルートからちょっと強引に斜面をよじ登って、越畑と樒原の間くらいの場所に戻ってきました。
なんとか生還してほっとしてますw
時間も遅くなり明るいうちに六丁峠を越えようと、急いで帰り始めます。

帰る間際に樒原の棚田から見えた夕陽。
図らずも時間が遅くなったおかげで、水を張った棚田に夕陽が映えて素晴らしい光景でした。
樒原の棚田は越畑と違って曲がりくねっており、こちらも味があります。

越畑・樒原の棚田、予想以上の美しいスポットでした。
水田に水が入り始めるこの季節、おススメです。


より大きな地図で 100424越畑 を表示

今日のコース。越畑と樒原周辺を拡大しています。
衛星写真でも棚田が広がっている様子がよく分かります。
ちなみに山の上への道は南の樒原から別のルートがあり、そちらの方が歩きやすいのかもしれません。