BBS LM-Rビービーエス エルエムアール〈LM-Rのサイズ:19インチ×8.0〜11.0J/20インチ×8.5〜11.0J/21インチ×8.5〜11.0J〉
F1を筆頭に、さまざまなモータースポーツの分野で活躍するBBSホイール。そこで得た知見を市販品にも投入するのがBBSの流儀だ。今回のLM-Rもまさに。スーパーGT、スーパー耐久など多くのシリーズ戦で戦うレーシングドライバー、坂口夏月選手が感じたBBSの魅力とは?
坂口夏月〈Natsu Sakaguchi〉
1995年生まれの29歳、福岡県出身。スーパーGT 300ではランボルギーニを駆り、スーパー耐久では35GT-Rを操るレーシングドライバー。今回の撮影車、メルセデスAMG A35 4マチックのほかに、マツダRX-7も所有するなど大のクルマ好き。
BBSへのあこがれ「昨日はこの取材に向けて、東雲A PITのセルフ洗車でキレイにしてきました。観察しているといろんなホイールを履いたクルマが来るのですが、とりわけBBSホイールを履いたクルマはひと際存在感があるんですよ。足元が輝いているというか、独特のオーラを放っているんです」
初秋の澄み切った青空に映えるポーラホワイトのプレミアムスポーツハッチ、メルセデスAMG A35 4マチックを駆り、颯爽と撮影場所に現れたナイスガイ。冒頭の会話の端々に「クルマ愛」が滲み出ている、現役のレーシングドライバーだ。
natsuの愛称で親しまれる坂口夏月選手は、スーパーGT・GT300クラスのJLOCランボルギーニ ウラカンGT3をはじめ、スーパー耐久シリーズのトップカテゴリー、ST-XクラスのDAISHIN GT-R GT3、GR86/BRZカップのプロフェッショナルシリーズ、クラシックカーレースには510ブルーバードで参戦。8歳で始めたレーシングカートからモータースポーツの世界に足を踏み入れ、鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)を主席卒業しスカラシップを獲得するなど、キャリアを重ねてきた。
「クルマそのものよりレースが好きなので、モータースポーツで数々の勝利を重ね、名声を得てきたBBSホイールはあこがれであり、特別な存在ですね」と断言する坂口選手。免許を取得し、愛車を所有したらBBSホイールを履かせたい……という思いを叶えたのが、RX-7(FD3S)の最終Ⅵ型の足元を飾るロングセラーのLM。
「ゴールドディスクとシルバーダイヤカットリムの組み合わせが超カッコよくて、スポーツカーに似合うんですよ。じつはターボ車はセブンが初めてで、ロータリーエンジンの滑らかな吹き上がりや美しく艶やかなデザイン、切れ味鋭いハンドリングなど、クルマの醍醐味を教えてくれた相棒のような存在。今も所有し続けています」。
サーキットでは限界までマシンを追い込み、ラップタイムを削るバトルを繰り広げるからこそ、プライベートで乗るクルマは快適さを求めたい。坂口選手が選んだメルセデスAMG A35 4マチックは306馬力の2L直4ターボに8速DCT+4WDを組み合わせたハイパフォーマンスなスポーツコンパクト。スペックとは裏腹に、ハッチバックらしい実用性の高さと上質な乗り味、安全性を兼ね備えているのが気に入った。
標準装備の18インチホイールはAMGの10スポークだが、19インチのLM-Rに履き替えた。「LMの伝統を受け継ぐ2ピースで、スポーク本数が少ない分、ビッグキャリパーが映えます」。キャリパーをブルーにペイントしていて、スポークの合間からチラ見えするのがカッコいい。
インチアップでタイヤのエアボリュームが減り、乗り心地の悪化を懸念していたが、杞憂に過ぎなかった。「インチアップしても乗り心地が変わらないのは驚きました。操舵初期の反応がとてもよく、スッとクルマが曲がってくれる。信頼性の高さはS耐の24時間レースで体験済みで、さすがはル・マンの名を冠するだけあります」と高く評価した。
●LM-Rは、アルミ鍛造2ピースにチタンボルトを採用して軽量化と強度を追求したBBSのロングセラー●装着サイズは、前後とも19インチ×8.5J ET38(LM322DB-BKBD)。純正の足まわりでインチアップを実施〈文=湯目由明 写真=山内潤也〉
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