ジャーヴィスとは、ブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ』に登場する、第二次世界大戦時のイギリス海軍所属J級駆逐艦〈HMS ジャーヴィス〉をモチーフとしたキャラクター(艦娘)である。
2018年冬イベント「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)」にて新規追加された艦娘。イギリス駆逐艦としては初の実装であり、イギリス艦娘としてはウォースパイト、アーク・ロイヤルに続く3人目、海外駆逐艦としてはレーベ、マックス、リベッチオに続く4人目にして、連合国側としては初の駆逐艦娘である(同志タシュケントは後段作戦での実装だったのでこちらを先としている。同志ヴェールヌイ? こまけぇこたぁいいんだよ)。
イベント開始前から、海外艦の駆逐艦娘の実装は予告されていたが、このように「初」が多い存在であり、実際に実装されたときは驚きの声が上がった。もっとも、事前告知に散りばめられたいくつかのキーワードから、ある程度の予想をしていた提督もいた模様。ゲーム内では、他の海外艦娘と同様に現地の言葉(要は英語)で"Jervis"と表記されている。
彼女の実装はE-4およびE-5のボスドロップのみ。それなりにドロップ率は高かったようではあるが、そもそもこのイベントではドロップのみの新規艦娘が4人もいたうえ、確率に翻弄される提督が多数出るのはもはや風物詩と言っても良い状況であり、出る人はぼろぼろ出るが(複数艦保持可能な模様)、出ない人はまったく出ず阿鼻叫喚を呼ぶ、というお馴染みの風景が繰り広げられた。
そんな彼女は、金髪碧眼に、セーラー服風にアレンジしたジャケットを着用。ちなみにこの服装は、実際のイギリス海軍の制服をアレンジしたものと言われている。
性格は天真爛漫。提督のことはなんと「ダーリン」呼びである。まさに小さい金剛。
時報では同じイギリス艦のアーク・ロイヤルやウォースパイトの他に、ケリー(K級駆逐艦の嚮導艦)やジェーナス(J級の一艦)の名前が出ている(ジェーナスは2019年夏イベントにて実装された)。他に日本の幸運艦である雪風や時雨とも仲が良いらしく、時雨から緑茶をもらっている。あと、夕食時には間宮にて、どこかで見覚えのある重巡達が騒いでいるところに遭遇するが……。うーん、どこのザラ級3番艦なんだ?
当初、中の人は公開されていなかったが、どこかで聞いたような気がしマース! とか言われていた。後日公表された中の人は、やはり東山嬢であった。艦これでは金剛型四姉妹や高雄型四姉妹、綾波と敷波を既に担当していた彼女だが、新規追加艦のCVを担当するのは実はジャーヴィスが初めてだったりする。元々英語を得意とする彼女が、ついにその実力を遺憾なく発揮できる艦娘の担当となったわけであり、今後のウォースパイトやアーク・ロイヤルといった内田艦とのネイティブ同士めいたやり取りが楽しみである。なんだか酷いことを言われたような気がしマース!
性能はその史実での幸運ぶりを反映して高い。まぁイギリスの雪風的存在と言われると納得できるが。
改造レベルは45と、高いことは高いが、最近の実装艦としてはまぁそうなるな、というレベル。
そして改造すると、なんと「無条件での先制対潜爆雷攻撃」が可能になる。これはこれまで五十鈴改二や龍田改二といったごく限られた軽巡の改二艦の特権であり、駆逐艦で、しかも改の時点でその能力を得たのはジャーヴィスが初である。また、上記の改二艦の改装レベルよりもこちらの改への改装レベルの方が低い、ということは海防艦を除けば最も早いうちに先制対潜爆雷攻撃が出来るということになる。通常の先制対潜で必須であるソナーが必要ない為、より数値が高い爆雷投射機(+17)や対潜用短魚雷(+20)を装備する事で砲撃戦での装備との両立をしつつ高い対潜火力を維持出来るのも強みである(魚雷×2のカットイン装備+対潜装備など)
それ以外でも、高い火力と雷撃値を持ち、夜戦能力は並み居る(夜戦を得意とした)日本の改二駆逐艦に次ぐレベルである(念のために言うが、ジャーヴィス改の時点で、である)。さらに、「幸運艦」ということで運の値も高く、ジャーヴィス改の初期状態で雪風改に次ぐ55、まるゆ改修によるMAX値は過去最高値だった初霜改二の100を軽々と上回る110まで上げられる(現時点では雪風改二、伊駆逐艦のGrecale改に抜かれ単独3位)
つまり、「昼間のうちに邪魔な潜水艦をSweepして、夜はボスにCut-inでShoot!」を単艦でこなせるエース艦になり得る存在である。
ただ、これだけの高性能故にか燃費は悪い……とはいっても駆逐艦の燃費なんて戦艦や正規空母に比べると誤差のうちであるが。
ロイヤルネイビーは、第一次世界大戦の終結後、大量に膨れあがった旧世代駆逐艦の整理を終わらせてから、1924年以降に近代的な駆逐艦の設計・建造を行った。その後は年々改良や軍縮条約に適合するように設計を改めつつ、建造を続けた。
元々、イギリスの駆逐艦名は、予算のおりた年度単位で共通する頭文字を使う、という命名規約があり、1936年度予算で設計建造された駆逐艦には"J"の頭文字をあてることになった。これがJ級駆逐艦である。なお、K級とN級もほぼ同様の設計で建造されたため、分類するときはJ/K/N級と3種類がひとまとめにされることが多い(余談だが、抜けているL級M級もちゃんと存在しており、これはJ級を大型化したタイプ(だがその分高価になった))。また、J級はネームシップの名前からジャベリン級と呼ぶ事もある。
ちなみに、(どの級でもそうだが)J級は"J"が付く英単語ならわりと何でもいい感じで付けられており、神様(ジュノー、ジェーナス、ジュピター)、動物(ジャガー、ジャッカル)、地名(ジャージー)、果ては武器の名前(ジャベリン)とバラエティに富んでおり、人名由来は実はジャーヴィスしかなかったりする。
日本の水雷戦隊・駆逐隊の編成と違い、イギリスでは嚮導駆逐艦と呼ばれる一回り大型の駆逐艦艦が他の駆逐艦を率いる形をとっていた。この嚮導駆逐艦は、他の同型艦よりも大型の艦として建造され、この編成のためイギリス駆逐艦は従来「嚮導艦1隻+通常艦8隻」の合わせて9隻がワンセットで建造されることが多かった(日本のように軽巡が指揮を執らなかったのは、年々性能が向上する駆逐艦に軽巡が付いていけなかったためであった)。しかし、このJ級を建造するにあたっては、「1隻だけ違う艦作るの面倒っぽいし、そもそもそんなに違う艦にする必要ないじゃん」ということで、嚮導艦枠を廃止して8隻を建造することになった。
〈HMSジャーヴィス〉は、そんなJ級の一隻にしてJ級の嚮導艦として建造された。といっても前述の通り特別扱いは無くなったため、艦自体は他のJ級と同じである。なお、日本語の表記ゆれで「ジャービス」と書かれることもあるが、本頁ではゲーム内図鑑でも採用されている「ジャーヴィス」で統一する。なお、艦名はイギリス海軍の提督の名前から取られている。
そんな〈ジャーヴィス〉はイギリスのホーソン・レスリー造船所で1937年8月26日に起工、1938年9月9日に進水。就役は1939年5月9日。艦番号はF00(後に地中海艦隊に転属したときにG00に変更になる)。
ちなみに欧州で第二次世界大戦が勃発したのは1939年9月であり、開戦時の最新鋭駆逐艦が彼女らJ級である。なお、「開戦時最新鋭駆逐艦=最前線に放り込まれる」という流れは日本の陽炎・夕雲型や秋月型でもお馴染みであり、損耗率は推して知るべし。大西洋や地中海を舞台に戦ったJ級駆逐艦全8隻のうち、最後まで生き残ったのは2隻だった。
ちなみに〈ジャーヴィス〉の起工~就役は陽炎型の初期ロットとほぼ同時期で、〈陽炎〉達とは同期ということになるのかもしれない。
また、次級にあたるK級駆逐艦の嚮導艦である〈HMSケリー〉も〈ジャーヴィス〉とほぼ同時期に建造され(ぶっちゃけ、J級K級N級の違いは、建造予算の年度の違いだけである)、嚮導艦同士として共に配下を率いて行動するのだが、この2隻の嚮導艦の運命は綺麗に分かれることになった。
さて〈ジャーヴィス〉は、前述の通りの状況から竣工早々に最前線を次々と巡ることになる。前述の通り元々嚮導艦だったことから、本国艦隊第七駆逐戦隊(日本海軍で言えば水雷戦隊にあたる)の旗艦として、当初は対独戦線で働いていたが、その後、地中海方面が怪しくなったことからそちらに配属された。インドや東南アジア方面に広大な領土を持っているイギリスにとっては、地中海が使えなくなると、そこに向かうには某バルチック艦隊ばりにアフリカ南端を回らないといけなくなるわけで、絶対に勢力圏下にしておかないといけない場所であり、そこにでんと居座るイタリア艦隊と、それを支援するドイツ空軍はどうしても身動き出来ないまでに叩く必要があった。
そんなわけで1941年3月のマタパン岬沖海戦にて、ロイヤルネイビーはザラ級重巡を滅多打ちにする(4隻中3隻を撃沈)が、〈ジャーヴィス〉も14隻の駆逐艦を率いてこの戦いに参加、炎上していた〈ザラ〉に止めをさし、航空魚雷によって航行不能に陥っていたイタリア重巡〈ポーラ〉も撃沈した。ザラ姉妹にとっては〈ウォースパイト〉よりも怖い相手なのかもしれない。なお、〈ポーラ〉の乗組員達が酔っ払っていた、という報告をしたのも、彼らを救出した〈ジャーヴィス〉であり、艦これのポーラがあんなになったのは実はジャーヴィスも一枚噛んでいることになる。
しかし、同年5月のクレタ島の戦いでは、ロイヤルネイビーは一敗地に塗れることになる。ドイツとイタリアの枢軸軍に制空権を奪われ猛爆撃を受けて〈ウォースパイト〉が大破したこの戦いでは、J級駆逐艦〈ジュノー〉、K級駆逐艦〈カシミール〉そしてK級の嚮導艦〈ケリー〉が撃沈され、ついにクレタ島を明け渡すことになる。
その後も地中海で激闘を続けた〈ジャーヴィス〉だが、流石に歴戦による艦の損傷も無視できないレベルになってきたため、1944年に艦隊旗艦を退いて本国に戻り、修理ついでの改装に入る。その改装が終わった後、ノルマンディー上陸作戦の支援を行った。もう欧州の戦いの趨勢は見え始めていた。
再改装を受け、再び出航したのは1945年5月。既に欧州には平和が戻っており、日本の降伏によって第二次世界大戦も間も無く終結。地中海の警備任務を務めた〈ジャーヴィス〉は、1946年5月に退役。係留されたまま練習艦となったり、爆破実験に使われたりした後、1949年1月にスクラップとして売却、同年9月に解体された。
無論、単に幸運だっただけではなく、乗組員達の練度が高かったことや、次々と新型兵装を装備されたこともあった(このあたりは日本の〈雪風〉と似た事情である)。
はぇーよホセ
傾向としてはやはり妹であるジェーナス、護衛対象だったウォースパイトとの組み合わせが多い
2020年、三越コラボに参加。銀座三越本店最寄り駅である東京メトロ銀座線三越前駅の柱にポスターが展開された。
2018年冬イベント 『捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)』新規実装艦娘 | ||
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最終更新:2024/12/24(火) 00:00
最終更新:2024/12/23(月) 23:00
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