東京メトロ13000系・東武70000系 単語

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東京メトロ13000系は東京地下鉄(東京メトロ)が、東武70000系は東武鉄道が、それぞれ製造・導入した車両である。

この2系列は共通部分が多いことから本稿では一括して記載する。

概要

東京メトロ13000系
東武70000系
基本情報
運用者
東京地下鉄13000系
東武鉄道(70000系
製造所 近畿
製造年 2016年-(13000系
製造本数 308両(13000系
126両(70000系
要諸元
編成 7両
(3.5M+3.5T)
軌間 1,067mm
方式 直流 1500V
電動機 永久磁石同期モーターPMSM
台車 台車
保安装置 CS-ATC
東武ATS
脚注 東京地下鉄東武鉄道レスリリースexitexit
近畿輛プレスリリースexitexit

東京メトロ日比谷線および東武伊勢崎線東武スカイツリーライン)の緩行線区間に2016年2019年度にかけて導入された車両である。東京メトロ13000系は2017年3月25日から、東武70000系は2017年7月7日から、それぞれ営業運転を開始した。


もともと日比谷線および伊勢崎線の緩行線区間では、東京メトロ03系および東武20000系20050系・20070系を含む)が運行されていたが、双方とも18m8両であるものの、全て3車両と一部5を含む車両(03系の一部と20050系)が混在しており、乗位置に関して混乱が発生していた。
また、数が異なると、ホームドアを設置するのに障害となってしまうことから、2014年4月30日東京メトロ東武双方で20m7両・4の新車両を導入することが発表され、2015年6月17日に形式と車両デザイン表された。

なお、日比谷線東京オリンピックの開催に間に合わせるために、急ピッチで建設された路線であることから、半径200mを切る急カーブが多数あり、20m化への障害になると見られていたが、測定の結果、標識を一部移設する必要があるもののトンネル自体に大きく手を加えなくても、20mが運行できると判断されている。

ちなみに日比谷線2013年3月まで東急車両も乗り入れていたが、副都心線が開通した関係で日比谷線との直通を取りやめた。結果、東急日比谷線から撤退したことで、20m・7両と言う柔軟な発想をした車両を製造することが可になったと言えよう(東急東横線は複線であり、日比谷線直通以外の車両も同じ線路を走るため両数が異なると不都合であるのに対し、東武伊勢崎線は複々線であり、日比谷線直通の車両とそれ以外の車両北越谷駅まで分離されているため、両数が異なってもさほど問題ではない)。

体の外観デザインについては、東京メトロ13000系は営団3000系東京メトロ03系ベースとし、近未来的なアレンジを加え、銀色日比谷線の路線色)の帯をつけている。一方、東武70000系は東武20000系で帯として使用していた「ロイヤルルーン」を「」と「」の原色の帯に分離させ、現代的なイメージを施した車両とした。
台車については先述の急カーブに対応するため、台車が可動する操台車を採用。これにより、カーブでの騒音や振動を抑えている。
モーターについては永久磁石同期モーターPMSM)を採用し、消費電力を約25%削減。なお、本来モーターには1両につきモーターを4つ載せられるのだが、操台車では台車が可動するために、1両にモーターが2つしか載せられないため、7両全てにモーターを搭載することになり、3.5M+3.5Tと言う特殊なMTとなった。
行先表示器は側面については、「東武動物公園」を表示できるようにするため、東武30000系並みの長いものとなっている。

車両の内部やスペックは旧車両群でバラバラだったのを統一した。まず、冷房装置は強力な58.0kWを導入(03系は48.8kW、20000系は43.6kW)。また、座席幅は460mmに(03系は430mm20000系は450mm)、荷棚高さは一般部1,750mm・端部1,700mm(03系は1,800mm、20000系は1,797mm)、手高さ(端部)は1,580mm(03系・20000系は1,660mm)にそれぞれ統一され、旧車両群よりも使いやすい車両とした。
ドア上には17インチLCDを3画面採用(右2画面で案内を行い、左1画面が広告を表示する。時には3画面全てでニュースを出す)。これは海外からの利用客が増加していることで、乗換案内・設備案内の多言語化、ニュース天気予報などの情報をより多く・わかりやすく提供するためとしている。
このほか、LED照明の採用、荷棚・連結面・仕切に強化ガラスの採用、優先席・フリースペースの設置(端部の座席は全て優先席に)、手すりのスタンションポール化、座席のクッション性向上が実施されている。

仕様が共通であるため、東京メトロ13000系・東武70000系ともに近畿輛が一括した。東武鉄道としては初の近畿輛製の車両となる。

13000系と70000系の違い

規格が共通化されたことで、全てが一緒になったと思いきや、以下のようにちょっとした個性があるので乗されたら少しだけ気にしてみてはいかがだろうか。

・貫通路
13000系連結面両方に設置されているのに対し、70000系春日部方に1つの設置であるかわりに沿線の名所を擦りガラスにしており、意が凝っている。
また、13000系には近畿輛で提案されたアシストバーつきの取っ手になっている。実際開けると構造は単純だけどなるほどなーって思うはず。

・荷物棚
13000系江戸切子イメージしたデザインが施され、照明が埋め込まれ、淡いを放っている。
70000系ガラス棚となっている。

照明
13000系関東通勤としては非常にしい、全な間接照明都営地下鉄等で採用されている似非仕様じゃなくて本物の間接照明。上記の荷棚照明や、壁紙を含めて、ハイクラス感を醸し出す。
70000系LED照明カバー(半月状)に仕立てたデザイン銀座線東京メトロ1000系東京メトロ8000系後期修繕等に採用されているタイプで、の剥き出し仕様よりも断然高級感があり、コンセプトであるどこにいても明るい電車という標の通りの度となっている。

・側引戸
13000系空気式を採用している。70000系電気式を採用している。

LCD周り
13000系黒色カバーを設置し、内装に合わせている。
70000系化粧と同じ色味のFRP素材を使っている。

13000系のみの特徴
スピーカー音質を劇的に向上させている。どのメーカーでどの仕様かは詳しくは見ていないが、それこそBOSE天井についてるような感覚である。故のBGM再生である。

こう羅列すると、東京メトロの金持ちっぷりが露見するような感じに取られるかもしれないが(某館長もぼやいていた)、70000系が劣っているわけでは決してい。清潔感あふれる内に、ベルト手は中々シックでかっこいいし、むしろ500km弱の長大路線を抱えて予算が限られている中、歴代でも東武2000系東武20000系列、本系列と、営団・メトロに負けじとこんなハイスペック車両に仕立ててくる事に感動すら覚えるレベルである。
むしろ13000系仕様が、他の東京メトロ車両較しても、いろいろおかしいのである。伝統的に日比谷線車両には3000系、03系と、ちょっとぶっ飛んでるレベルのハイグレードがあてがわれるのである。

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