音吉とは、
音吉は未来の街の集合住宅の一室に老いた母親と二人で暮らしている。蝋人形館の案内員という恵まれた定職を得ながら、毎朝定時に起きることすらままならず、母親にぶたれながら出勤している。勤務態度は良いとは言えず、計画経済化が浸透している未来の日本が抱える問題点の一側面を映し出しているとも言える。
ある日の晩、彼は勤め先にて地球侵略を目論むジュラル星人の狡猾な心理戦術に嵌り、錯乱状態に陥って展示物である蝋人形の大半を派手に破壊してしまう。こうして彼は即刻解雇され、転職活動に励む様子もなく素敵なニートライフに陥ることとなった。
ジュラル星人による卑劣な謀略活動はのちにチャージマン研の活躍によって阻止されたが、結果として音吉の濡れ衣は晴れ、用務員として安定した生活を得られる目処がついた。しかし主人公である泉研から「はい、音吉さんも頑張ってね!」とガン見されるところで物語が終わっている。これは彼の就労に対する意志が一体いつまで続くのか、それが如何に心もとないものであるかを暗示している。この一層後味の悪い物語の幕引きが、単なる娯楽作品の域を超えた批評的精神を当作品に加えている。
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最終更新:2024/12/23(月) 20:00
最終更新:2024/12/23(月) 19:00
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