沙耶の唄とは (サヤノウタとは) [単語記事]

『沙耶の唄』（さやのうた）とは、ニトロプラスより発売されているアダルトゲーム。もしくは、その作品内に使用されている、いとうかなこの曲のタイトルである。キャッチコピーは『――それは、世界を侵す恋。』

概要

ニトロプラスの名コンビが新たなジャンルに挑戦した意欲作！
突然現れた謎の少女・沙耶。そして男女4人が繰り広げる恋愛ストーリー。

ニトロプラス・アクションシリーズでお馴染みの虚淵玄＆中央東口が、今回は得意とするアクション活劇路線は敢えて外し、男女の恋愛物語、そしてアダルトゲームとしてのHCG充実など、新しい作風に挑戦した意欲作である。

医科大学に籍を置く男女4人の恋物語。そして、ある日突然郁紀の家へと転がり込んでくる謎の少女・沙耶。

人知れず悩みを抱えた一人の青年が、様々な人々との出会いと別れを経験し、ついには自分なりの人生を切り開いていこうと歩み出す・・・・。内容はアドベンチャータイプのマルチエンディングを採用。低価格設定の短編ものではあるが、両氏の作り出す新しい作品に触れてみてはいかがだろうか（商品紹介ページより引用）

医大生の主人公郁紀と謎の少女沙耶が織り成す純愛物のエロゲである一方、グロテスクな描写を前面に押し出した作りから「グロゲー」の代名詞的な存在ともなっている。ストーリーは手塚治虫の『火の鳥　復活編』のオマージュに近く、それに加えてクトゥルフ神話の要素も散りばめられている。後にヒロインの沙耶は同社より発売された格闘ゲーム『ニトロ+ロワイヤル』『ニトロプラスブラスターズ』に参戦した。

ニコニコ動画においてはグロテスクなシーンが含まれる動画や画質・音質が異常な動画にこの作品名のタグが付けられる傾向にある。

2009年 6月27日、アメコミ化される事が発表。全3巻で無事完結した。郁紀の顎が割れていると評判である。
また、2013年 2月28日にはBlu-ray Disc ゲーム版が発売されている。
2018年 12月14日には星海社 FICTIONSからノベライズ版が発売された。

発売からおよそ20年が経過した2023年 7月28日、技術検証を目的としてAIを搭載したWebアプリケーションがリリースされた。AIを活用した最新技術により、沙耶との会話を楽しむことができるようだ。ただし、原作を題材にしているため、グロテスクな表現が含まれるとのこと。プレイをする際には十分注意されたい。

実際はいわゆるAI チャット的なアプリで、沙耶に話しかける内容によって好感度が上下し、一定以上の好感度になるとハッピーエンドを迎えることができるとのこと。

しかし、会員登録不要・完全無料ということもあってか、リリース後すぐにアクセスが集中しまともにプレイできる状況ではなかったようである。9月14日には改修が完了し配信が再開されたが、当初の目的を達成したために発売20周年の節目となる12月26日の15時をもってサービス終了となった。

匂坂郁紀（さきさか　ふみのり）: 交通事故により、ある後遺症を持ってしまった本編の主人公。
沙耶（さや）: 本編のヒロインであり、郁紀の嫁。失踪した父親、奥涯雅彦を探している途中で入院中の郁紀に出会う。
ネタバレを抑えて説明すると、湿っぽい音を出すヒロインである。
戸尾耕司（とのお　こうじ）: 郁紀の親友であり同じ大学のサークル仲間。事故後の郁紀の怪しげな言動に訝りながらも、なんとか以前の友人関係を取り戻そうと奮闘する。シナリオ中では古井戸に落とされるシーンがあり、その時の顔芸から「井戸魔人」と呼ばれることがある。
高畠青海（たかはた　おうみ）: 耕司の彼女。早いうちに本編から退場してしまうので語ることが特にない。後半に手くらいなら映っているかも。
津久葉瑶（つくば　よう）: 青海の親友。主人公である郁紀に思いを寄せているが、結局振られたり、沙耶に××されたりと色々不憫な女性。
丹保涼子（たんぼ　りょうこ）: 郁紀の主治医。過去に奥涯教授と何らかの接点があったらしい。