唐揚げそばとは、かけそばの上に唐揚げが乗っている食べ物である。
さっぱりとした食べ物の代表格であるそばと、油物の代表格である唐揚げが出会った異色のコラボである。しかしながら、そばつゆの甘じょっぱさが唐揚げの味を引き立て、油っこさはそばで薄まり、そばでは不足するカロリーを鶏肉で補う、という、見事な補完関係が構築されている。そして何より、うまい。
そばに乗せる唐揚げに決まりはないが、通常は鶏肉の唐揚げが乗せられている。ただし、唐揚げは唐揚げで、衣がサクッとする系譜なのか、しっとりとする系譜なのか、使われる鶏の部位はどこか、など、非常にバリエーションが有る。また、唐揚げを広義に捉えれば竜田揚げやザンギ、鶏天なども含まれるため、その範囲は思いのほか広い。
どちらかといえば正統派のそば屋には少なく、駅の立ち食いそばや学食などで見かけることが多い。調理時間が短いことからスピーディに、それでいて十分なカロリーを摂取できる最強のスタミナフードであるので、休み時間が限られる学生や電車の時刻が迫る鉄道ファンなどに支持されているのではないだろうか。
一番うまい唐揚げと一番うまいそばを組み合わせたとき、一番うまい唐揚げそばができるか?
答えはNOになるはずだ。なぜなら、旨い唐揚げの姿と唐揚げそばに求められる唐揚げの理想には乖離があるからである。唐揚げの理想としてよく語られるのが、衣がサクっとし、中はジューシーというものだ。それは確かに旨いし、ご飯にもよくある。しかし、イメージしてほしい。唐揚げそばの唐揚げは、そばつゆに浸され、時間とともに衣につゆが染みこんでくるのだ。唐揚げとして旨い唐揚げがそばつゆに浸ったときに、果たしてそれは旨い唐揚げのままでいられるのだろうか。それはケースバイケースだろう。
もちろん断っておくが、サクサクした食感が良いアクセントになっている唐揚げそばもある。ただしそれは、つゆでほぐしながら食べ進めたり、つゆの味と組み合わさることで独特の味わいを生んでいたり、と、唐揚げ単体のときの味わいと、唐揚げそばに入ったときの味わいはまた別のものなのである。
そばも、そばつゆも同様である。唐揚げとそばとそばつゆというパーツがうまく組み合わさって一つの味になる。だから、唐揚げとして旨いものとそばとして旨いものを組み合わせても、旨い唐揚げそばになるとは限らない。唐揚げそばの面白さは一種の化学反応にあるのだ。
ベースがそばだからか、唐揚げそばを提供する立ち食いそばがある駅は東日本に多い。店それぞれに個性的なそばが存在するため、駅ごとに熱狂的なファンもいる、とか。
などなど
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最終更新:2024/12/23(月) 19:00
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