「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが19万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。
本は最後まで読み切らなくていい
コンサル時代、上司から教わった読書の大前提があります。
それは「本を読みきらない」ことです。
ただし、ビジネス書など情報を入手するための読書に限った話です。
小説や哲学などの「本を味わうこと」を大切にする読書には向きません。
私がコンサル会社にいた当時、ネットの情報は今よりも圧倒的に少なく、また信憑性も低くみられていました。そのため、自分に足りない知見を補うためには、読書が最も有効な手段でした。
これは現代の世の中でも変わりません。しかし、ただ本を読めばいいというわけではありません。読書で大切なのは「なぜ本を読むのか」を明確にすることです。
特にコンサル時代は「財務分析に必要な知見」や「製薬業界の動向と事業構造」など、未知の分野に対して自分で情報を集め、理解し、アウトプットできなければ読書する意味がありませんでした。
逆に言えば、アウトプットに必要なインプットさえできればよいのです。
本を読む目的は自分自身の知見を高め、アウトプットすること。
そう考えると、「本をすべて読みきること」は目的ではありません。
しかし、「本は最初から最後まで目を通して読むべきもの」という強迫観念に近い思いを抱いている方も多いのではないでしょうか? 実は、私もその一人でした。
そんな私が、上司からもらった金言を紹介します。
「たった1文でも自分に刺さり、仕事で使えるようになったら、その本の役目は終わりと思え」
自分の行動が変われば、それ以上、本を読まなくてもいい。むしろ、惰性で読み続けるのは時間の無駄になると教えられたのです。
たしかに私自身、本を買っても読むのが遅く、ようやく終わりが見えてくると「最後まで読むこと」が目的となり、流し見でパラパラと理解もせず読了する傾向がありました。
しかし、たった1文でも自分に刺さり、明日から活用できるマインドセットや知識、技術を得られたのであれば、その本は自分にとって役割を果たしてくれたと考えてよいのです。
(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の一部を抜粋・編集したものです)