外国のホテルの朝食で「ライス」と「スープ」を見つけると、 なんだか妙にテンションが上がります。 ココナッツの香りやパクチーの香りがふわっと漂ってきて、 「ああ、これが東南アジアの朝か」と勝手に感動してしまう。 でも、まだ眠い頭でスプーンを持った瞬間に、 「あ、ちょっと辛いかも…」と現実に引き戻される。 しかも、隣のテーブルの欧米人たちは、楽しそうにクロワッサンやベーコンを食べていて、その落差がなんとも滑稽で、思わずクスクス笑ってしまう。 でも不思議なことに、炊き立てのご飯の湯気と、スープの温かさを見ると、 「まあ、これで今日も大丈夫だ」と妙に安心してしまうんです。 パンもいいけど、コーヒーもいいけど、やっぱりご飯とスープって、 日本人にとって旅先でも“心の定番”なんだなあ、と再確認する瞬間。 そしてついでに、ナンプラーや香草のクセのある香りも、 最初は「うっ」と思うのに、慣れるとなんだかクセになってくる。 そう考えると、旅の最後の朝食って、味だけじゃなくて、香りや湯気、ちょっとしたハプニングまで含めて、全部が旅の思い出の一部になるんですよね。 結局、ライスとスープだけで、旅の朝はこんなにドラマチックになるのか、と ひとりで勝手に笑いながら、今日もスプーンを握ってしまうのでした。 ところで、外国人がよく泊まるホテルなどで使う英語を教えてほしいという質問が知恵袋でも時々出されます。でも、すでに英語をある程度話せるならまだしも、知恵袋の質問で得た付け焼刃の英語が一体どれだけ役に立つでしょうか? それに、日本に来るインバウンド客の7近くは非英語圏の国からです。そこで、ホスピタリティの視点から考察してみようと思います。 そこで、先ずは、反対に自分が外国人宿泊客の立場で考えてみます。例えば、韓国やタイのホテルで、朝食時にホテルのスタッフからひどい現地語訛りの下手くそな英語で話しかけられた場合です。 ① 유 겟 프리 리필 포 라이스 앤 수프. 애스크 더 서버 웬 유 원트 모어. ② ยู เก็ท ฟรี รีฟิล ฟอร์ ไรซ์ แอนด์ ซูป แอสค์ เดอะ เซอร์เวอร์ เว็น ยู ว็อนท์ มอร์ 上記の①と②を Google翻訳で ①は韓国語、②はタイ語で言語を検出し、それぞれを左側のフィールドにコピペして、フィールドの下にあるスピーカーボタンをクリックして音声を聞いてみて下さい。どうです、元の英文に直せたでしょうか? でも、これなら 分かるんじゃないでしょうか? ③ ユー ゲッ フリー リフィル フォー ライス アンド スープ。 アスク ザ サーヴァー ウェン ユー ウォント モア。 これは、カタカナ英語を日本人が共有しているので 認識できますが、ネイティブは勿論のこと、韓国人やタイ人には ますます通じないでしょう。 そこで、多言語表記で何かに書かれてあって その中に日本語もあった方が 日本人としては ホッとするのではないでしょうか? こんな感じです。 En: You get free refill for rice and soup. Ask the server when you want more. Cn: 你可以免费续添米饭和汤。 想要再来一点的时候,请叫服务员。 Jp: ご飯とお汁はおかわりできます。 欲しい時はお声がけください。 Fr: Vous pouvez avoir du riz et de la soupe à volonté. Demandez au serveur quand vous en voulez plus. Ru: Вы можете бесплатно добавить рис и суп. Позовите официанта, когда захотите ещё. そこで質問ですが、 英語で頑張って説明されるより、 自分の国の言葉で「おかわりどうぞ」と書いてあるほうが、 なんだかほっとしませんか? たとえ機械翻訳っぽくても、 そこに「あなたの言葉で伝えたい」という気持ちが感じられると、 それだけで距離がぐっと縮まる気がします。 結局のところ、 “伝わりにくい英語”よりも“伝わろうとする優しさ”のほうが、 旅先のごはんを何倍もおいしくしてくれるのかもしれませんね。 みなさんは どう思いますか? ๑๐/๗