そこまで可愛くないけど人気なアイドルがいるのは何故?
公開日:2024/5/4
「あれだけ流行ったタピオカ屋はどこへ行ったんだろう?」
「餃子の無人販売ってなんで儲かるんだろう?」
ふと、こんな疑問を抱いたことはありませんか?
皆さんの日常の半径10メートル以内にも、実は知られざる“儲けの仕組み”が存在します。
『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』は、開設わずか1年で登録者数約50万人超の税理士YouTuber脱・税理士スガワラ君による、ビジネス成功のヒントがギュっと詰まった一冊。
ビジネスの裏側を見てきた有名税理士が、今日から始められる商売のカラクリを解説します!
※本記事は書籍『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』(菅原由一/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。
4-8 容姿端麗とは言えないアイドルがなぜ売れるのか?
▶ 熱心なファンが収益を生む
乃木坂46など、複数名の女性で構成する女性アイドルグループが人気です。時代を振り返れば、AKB48、モーニング娘。、おニャン子クラブなども大人気でした。
これらグループに共通しているのは、メンバーそれぞれに熱心なファンがつき、メンバーそれぞれのファンの集合体がグループのファンになっていることです。
最近は、自分のお気に入りのアイドルを見つけて応援することを「推し活」といい、この潮流はアイドルのみならず、俳優、声優、キャラクター、スポーツ選手などのファンの間でも浸透しています。
▶ 応援する喜びを実感
推し活の原動力は応援の気持ちです。人は、誰かに応援されたときだけでなく、応援するときにもうれしさを感じます。自分の行動(応援)が成果(推しの成長や成功)に影響を与えていると実感し、そこに喜びを感じるのです。
例えば、人気投票に参加できる投票券付きのCDを買うと、その1票を投じることで推しのランキングを上げることができ「推した実感」が得られます。好きな人の役に立つことで自分の存在価値を再認識できます。これは心理学で自己効力感とよばれます。
より強い自己効力感を求める人は、投票券付きのCDを何枚も買います。自らの生活費を削り、推し活のためにお金を投じる人もいます。ホストクラブのイケメンのために高いシャンパンを入れたりするのも推し活の一種といえます。多大な協力をして推しに認識されたり感謝されたりすると、自己効力感だけでなく自分の存在を周知したいという承認欲求も満たされ、その結果、さらに推し活意欲が増していくのです。
応援者の獲得は事業でも重要です。例えば、新商品を開発した背景には、その商品によって社会をよくしたいという思いがあるかもしれません。企業の理念として地域や未来や業界に貢献したいという思いがあるかもしれません。それが消費者に伝わると、共感する人が現れ、応援者が増えます。成長を支えたいと思う人たちの推しによって商品が売れやすくなるのです。