世界の玄関口として知られる成田空港からアクセス抜群の「成田山」。JR線・京成線「成田駅」から歩いて行ける、おすすめのモデルコースをご紹介します。
午前中は成田山新勝寺を参拝し、成田山公園へ。おいしいうなぎ店「川豊本店」でランチをし、休憩にはおしゃれな甘味処「三芳家」へ。編集部スタッフが、おすすめのモデルコースに実際に行ってきました! 成田山の観光が初めての人におすすめのコースです。
さぁ、レッツゴー!
※内容や価格は取材時点のものです。最新情報は公式HPまたはSNSでご確認ください
公開 2023/11/28(最終更新 2023/12/21)
目次
成田山観光のモデルコース!食べ歩きにおすすめの表参道
JR線・京成線「成田駅」から成田山新勝寺の総門(入り口)まで800メートルほどの表参道。国内外から多くの観光客が訪れています。歌舞伎役者のモニュメントが表参道入り口の目印。成田山新勝寺の総門まで、ゆっくり歩いて15分ほどです。
表参道を歩くと、さっそく縁起の良い干支の石像が…!
かわいい…! 自分の干支を探してみたくなりますね。
成田山の観光目的のひとつ、それは食べ歩き! 成田山の表参道は、土産物店・うなぎ店・せんべい店・酒屋・甘味処など、たくさんの店が両側に並んでいます。食べ歩きする人も多く、あちこちでおいしい香りが漂います。
まず、食べたのがこちらの大判焼き。
大判焼きって、まずフォルムがたまらないですよねぇ。皮のすべすべ感を眺めているだけで幸せな気持ち。こちらは、観光客だけでなく地元民も行列に並ぶ有名店「金時の甘太郎焼」の大判焼きです。
購入するとき、お店の方が「すぐ食べますか?」と聞いてくれます。包んでもらい、お土産として持ち帰ることももちろん可能。ですが、一度は熱々の焼きたてをハフハフ言いながら楽しんでいただきたいです。中身はシンプルにあずきあんとしろあんの2種類。どちらにするか迷ったら両方食べちゃってください。ペロリといけます!
成田山の表参道は、江戸時代から門前町としてにぎわい、歴史ある建物が並んでいます。食べ歩きしながら買い物などの散策を楽しんでみてくださいね。
【成田山新勝寺】観光におすすめのモデルコース!所要時間1時間半
成田山新勝寺は、真言宗智山派(しんごんしゅうちさんは)の大本山。年間約1,000万人の参拝客が訪れる有名なスポットです。国の重要文化財などを中心に、厄払い・出世・合格祈願・縁結び・健康平癒が祈願できる、代表的な見どころを巡るコースをご紹介します!
【成田山新勝寺】総門から大本堂まで
「総門」とは、仏教寺院の入り口にある門のこと。つまり、成田山新勝寺の入り口です。総門の高さは15メートルほど。正面に立つと、圧巻です! 荘厳なたたずまいを見せています。総門から先は、お不動さまの御庭なので、一礼してから入ります。
階段の手前右手には、「手水舎(ちょうずや)」があります。
手水舎とは、参拝者が身と心を清める場所のことです。柄杓(ひしゃく)で水をすくい、片手ずつかけ、口をすすいで清めます。
階段を上がると、「仁王門」があります。
仁王門は、江戸時代に建立された、高さ19メートルの門です。門の左右には、金剛力士像(こんごうりきしぞう)がにらみをきかせています。仏教の守護神として、敵の侵入を防ぐ役割を担っています。中央の大きなちょうちんには「魚がし」と文字が書かれていました。仁王門は1830年再建、国の重要文化財に指定されています。
階段をさらに上がっていくと「香閣(こうかく)」と「大本堂」が迎えます。
香閣の左手前には、短い線香が用意されています。線香をひとつまみ、入れましょう。立ち上る白い煙を手であおぎ、体の痛いところや、具合の悪いところにあてるとよいとされています。スタッフも肩こりや腰痛があるので、上半身にたっぷりあててきました。
そして、こちらが「大本堂」です。
大本堂に入ると、とても大きなさい銭箱があり、正面ガラスの向こうの堂内には、御本尊不動明王を中心に、四大明王や平成大曼荼羅が奉安されています。参拝の仕方は、さい銭箱の前でまず一礼します。おさい銭を入れる方は入れた後、一礼します。そのあと、合掌してお祈りし、軽く一礼します。
大本堂は、御護摩祈祷(おごまきとう)を行う中心道場です。御護摩祈祷とは、平安時代から続くお祈り方法で、炎の中に護摩木という特別なまきを投入して、御本尊を供養し、そのご加護を願う儀式です。希望する方は、御護摩受付所で申し込みしましょう。堂内は、誰でも入ることができます。
「御守・御札受場」には、種類豊富なお守りがズラリ!
「身代御守」や「勝御守」「交通安全御守」などが人気です。
大本堂の左側へ進むと、
大本堂の出口があります。左側にある階段を下ります。
【開運厄よけ】釈迦堂
花壇の右手側に見えるのが、「釈迦堂」です。国の重要文化財に指定されています。
1858年建立。釈迦堂は、かつての「本堂」でした。大本堂の建立にあたって1964年に現在の場所に移されています。ここでは、厄よけのおはらいが受けられます。
釈迦堂を左側に進むと、成田山の人気の占いスポットがある「奥山広場」に出ます。次の「出世稲荷」は、奥山広場の小高い丘の上に位置します。
【出世・商売繁盛】出世稲荷
1888年建立。出世稲荷は、出世・商売繁盛にご利益があります。右側の売店では、キツネの好物の油揚げとろうそくが売っていました。油揚げとろうそくを捧げると、ご利益があると伝えられています。
紫色の幕と、赤いちょうちんや旗などが並び、なんともいえない神秘的な雰囲気が漂います。
出世稲荷から、先ほどの釈迦堂へ戻ります。「釈迦堂」と「大本堂」の間に、高台へ続く階段やエレベーターがあります。ここからは道なりに「天満宮」から「平和大塔」まで並んでいます。
【合格祈願・学業成就】天満宮
1887年建立。天満宮は、合格祈願・学業成就のご利益が受けられます。学問の神様「菅原道真」が祭られ、多くの受験生や子どもの合格祈願をする人々が訪れています。
額堂(がくどう)
1861年建立。額堂は、奉納額や絵馬を掲げるお堂です。国の重要文化財に指定されています。江戸時代に奉納された貴重な絵馬や、さまざまなモチーフの彫刻を見ることができます。成田屋七代目市川團十郎の石像がありました。
【縁結び・恋愛成就】光明堂
1701年建立。光明堂は、「釈迦堂」の前の本堂で江戸時代中期の貴重な建物です。国の重要文化財に指定されています。恋愛・縁結び・家庭円満にご利益があるとされる「愛染明王」が祭られています。境内には絵馬や縁結び御守、恋みくじなどがありますよ!
【病気平癒・健康長寿】醫王殿(いおうでん)
2017年建立。醫王殿は、健康長寿と病気平癒を祈願できます。土足で入ることのできるお堂で、たくさんの人が訪れていました。
高さ58メートル!平和大塔
1984年建立。平和大塔は、真言密教の教えを象徴する塔です。成田山の歴史展、写経道場などの受付があります。写経は予約なしでも体験が可能です。写経用紙には、経文が薄く印刷されて、初心者におすすめです。
平和大塔入り口の反対側には、成田山公園があります。
成田山公園を散策!パワースポット「雄飛の滝」へ
成田山公園で必ず見てほしい場所。それは、パワースポットとしても知られている「雄飛(ゆうひ)の滝」です。西洋庭園から右側へ、水の音や涼やかな景色に誘われて進むと、高さ約20メートルの滝が現れます。
いかがでしょうか。神がかっています…!
成田山公園の広さは16万5,000平方メートル! 時間のある方は、広大な成田山公園をぐるっと散歩してみてはいかがでしょうか。春には梅まつり、秋には紅葉まつりがあり、四季折々の景色が楽しめますよ。
今回、1時間半のモデルコースなので、ここで成田山新勝寺に戻ります。
【成田山新勝寺】三重塔から出口まで
大本堂に行く前から、右側にそびえ立つ「三重塔」が気になっていました。三重塔をモデルコースの最後にした理由は、出口が近くにあるから。ただ、それだけです…。
1712年建立。三重塔の高さは約25メートルです。塔内には、大日如来を中心に五智如来が奉安されています。また周囲には「十六羅漢」の彫刻も。三重塔は国の重要文化財に指定されています。
そして、出口はこちら。
鐘楼(しょうろう)の右側に出口があります。階段を下りると、表参道に戻ります。
成田山新勝寺は、1月は初詣、2月は節分会や成田の梅まつり、4月は成田太鼓祭、5月は五月詣、7月は祇園会、9月は伝統芸能まつり、10月は七五三・成田弦まつりや成田山公園紅葉まつり、12月は納め札お焚き上げなどの行事があります。
たくさん歩いたらおなかがすいてきました。成田山観光におすすめのランチスポット、うなぎ店「川豊本店」に向かいましょう!
成田といえばうなぎ!明治43年創業の老舗「川豊本店」でいただく上うな重
「なぜ、うなぎ?」
成田周辺に住む人々は、はるか昔から印旛沼で取れる川魚を食べていました。中でもうなぎは栄養価が高く、そのおいしさから人気を集め、この地域の食文化として定着。成田といえばうなぎ料理といわれるゆえんです。
数あるうなぎ料理店の中でも、「川豊」はうなぎや川魚の卸問屋としてスタートし、明治43年に創業した老舗中の老舗です。おいしさの秘密に迫ってきました!
1911年に建てられた本店は、耐震性など最低限の改築を重ねながらも当時の面影をそのまま現代に伝えており、2019年には登録有形文化財に認定されました。
1階の店頭でうなぎをさばき、焼き上げるスタイルも昔のまま。「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」という言葉があるように、うなぎ職人には長い経験と高いスキルが求められます。
50年以上の経験を持つ板長が時期によって最適なうなぎを厳選し、井戸水の中で生かしているうなぎを新鮮なまま調理します。
人気メニューのかば焼きは「たれに漬けて焼く」動作を3回繰り返します。このとき漬けるたれは、創業以来継ぎ足し続けている秘伝のたれ。うなぎのエキスが少しずつ溶け込み、深みのあるまろやかなたれになるのです。
週末は行列ができることもありますが、整理券を取ってから成田山にお参りして戻ってきてもいいですし、週末のみの臨時店舗もあるので、行列を見ても諦めないでくださいね。
整理券はQRコード付きで「あとどのぐらい待つか」がリアルタイムで分かり、また順番を過ぎて戻ってきても大丈夫といううれしいシステム。
一番人気はうなぎが丸々1匹入った「上うな重(3,900円)」。サイドメニューとして、お子さんも食べやすい「う巻き(1,100円)」やお酒のつまみにぴったりな「きも煮(820円)」も人気です。
お土産として、かば焼きやうなぎ弁当のテイクアウトも店頭で受け付けています。また、なかなか行けないけれど家でお店の味を味わいたいという方には通信販売も。成田に来たら外せないうなぎは、長い年月をかけてその味を追求してきた老舗で味わいたいものです。
川豊本店の店舗詳細
住所/千葉県成田市仲町386
アクセス/JR「成田駅」・京成電鉄「京成成田駅」徒歩11分
電話番号/0476-22-2711
営業時間/10:00~17:00(ラストオーダー17:00)
定休日/なし
ホームページ/http://www.unagi-kawatoyo.com/
一息つくなら「三芳家」へ! 素敵なお庭で逸品スイーツを堪能
先ほどのうなぎ店「川豊本店」の隣の路地に入った場所にある「三芳家」。和空間の中庭で、あんみつやおしるこなどの甘味を楽しめます。
風情のある中庭はテラス席とガラス張りの室内席があり、どの席からも緑豊かな景色を眺めることができます。
このお庭は、実はオーナーの自宅のお庭。三芳家は、昭和初期から参道にて土産物販売を続けていましたが、参拝に来たお客さまにひと息ついていただける場所も提供したいと思い平成10年11月に自宅のお庭を改装し、お茶処をオープンしました。
テラス席はペット連れOKです。ペットならどの種類でもいいそうで、わんちゃんだけではなくとある日にはイグアナと一緒に来る人もいたとか。家族と一緒に食事を楽しめるのが素敵です。スタッフも動物好きが多いそうで、動物と一緒にくつろげるお茶処で働きたい人はいつでもウエルカムだそうです(そうでない方ももちろんOK)。
気になるスイーツも逸品ぞろい。その中でも、あんみつは昔からの看板メニューとして人気を博しています。
国産天草の寒天に粒あんとこしあんがたっぷりと。さらにぷるぷるの白玉や自家製のあんず、プルーンの紅茶煮が彩りを豊かにします。バニラアイスにはなんと宇治抹茶パウダーがかかっています! 一つ一つにこだわりを感じる極上スイーツです。
あんこの存在感もしっかりあって、白玉や寒天と一緒に食べるとよりおいしく感じます。口の中に広がる甘さに頬が落ちそうに…。
お抹茶も飲みやすく、甘味にぴったりのお味でした。すべての甘味にプラス500円で付けられます。
参拝帰りや散策に疲れたときは、素敵なお庭を眺めながらのスイーツでぜひ至福のひとときを過ごしてくださいね。
三芳家の店舗詳細
住所/千葉県成田市仲町386-2
アクセス/京成線「成田駅」から徒歩12分
電話番号/0476-22-2147
営業時間/10:00~17:30(ラストオーダー17:00)
定休日/水曜日(正月・5月・9月を除く)
駐車場/なし
ホームページ/https://miyoshiya-narita.com/
Instagram/@miyoshiya_nrt