わたしたちの視覚には「色」がある。だから、色があるのは当たり前と思うかもしれないけれど、色覚を持たない動物も多い。なぜわたしたちには色覚があり、どのように進化してきたのか。魚類から霊長類まで、広く深く色覚を追究している河村正二先生の研究室に行ってみた!

(文=川端裕人、写真=内海裕之)

 河村さんたちの探求は、実験室でのオプシン遺伝子の研究から、新世界ザルの行動観察をするフィールドまで、すっきりとつながったものになった。

 これは、ある意味、進化生物学者の夢の達成だ。どんどんミクロに見て、遺伝子レベルで解明できたことが、実際に生き物が日々の行動の中でどのように影響しているのか、その適応的な意味とはなになのか、直接、調べることができるテーマは、未だにそうたくさんある話ではない。

色を数値化

東京大学大学院教授の河村正二さん
東京大学大学院教授の河村正二さん

 そして、河村さんたちのフィールドワークは、これまでの常識をひっくり返す発見をもたらした。

「3色型の有利性がどれくらいのものなのか、本当にあるのかということも含めて調べましょうということで、何をしたかといいますと、まず、果実や葉っぱの反射率を測定して、色を数値化する作業をしました。同時に降り注ぐ太陽の光の波長測定をすれば、サルのオプシンの吸収波長はわかっているので、そのサルにとってその色がどんなふうに数値化できるかといえるわけです。2004年から2005年にかけて、博士課程の学生だった平松千尋さん(現・九州大学助教)が、25頭の群れを8カ月見続けて得たデータです。こういった研究を練り上げるのは、平松さんとアマンダ・メリンさんという当時のカルガリー大学の学生さん(現アシスタント・プロフェッサー)が相談して決めました。それで、2人の共同研究でどんどん面白いことがわかってきたんです」

サルのオプシンがどの波長を見やすいかがわかっているので、果実や葉っぱが反射する光の波長を測定すれば、サルにとっての見え方がわかる。(画像提供:河村正二)(Hiramatsu, C., Melin, A.D., Aureli, F., Schaffner, C.M., Vorobyev, M., Matsumoto, Y., & Kawamura, S. (2008). Importance of achromatic contrast in short-range fruit foraging of primates. PLoS ONE, 3 (10), e3356のFigure 2を改変)
サルのオプシンがどの波長を見やすいかがわかっているので、果実や葉っぱが反射する光の波長を測定すれば、サルにとっての見え方がわかる。(画像提供:河村正二)(Hiramatsu, C., Melin, A.D., Aureli, F., Schaffner, C.M., Vorobyev, M., Matsumoto, Y., & Kawamura, S. (2008). Importance of achromatic contrast in short-range fruit foraging of primates. PLoS ONE, 3 (10), e3356のFigure 2を改変)
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 例えば、クモザルが主に食べる果実を採集してきて、熟したもの未熟なものの反射特性を見る。果実といっても、熟すとはっきりと色が変わるものもあれば、あまり色が変わらないものもある。さらに様々な木の葉も測定する。そして、それらが、3色型のクモザルを想定した色度分布のグラフでは、葉と果実がきっちり区別して見えることが分かった。一方、赤・緑の区別がつかない2色型では、葉と果実の区別がまざってしまい区別がつかないこともわかった。ここまでは、以前、紹介した2000年の論文と同様の結果で、ある意味、予想通りだ。

3色型のクモザルでは葉と果実がはっきりと区別されて見えることが明らかになった。(画像提供:河村正二)(Hiramatsu, C., Melin, A.D., Aureli, F., Schaffner, C.M., Vorobyev, M., Matsumoto, Y., & Kawamura, S. (2008). Importance of achromatic contrast in short-range fruit foraging of primates. PLoS ONE, 3 (10), e3356のFigure 4を改変)
3色型のクモザルでは葉と果実がはっきりと区別されて見えることが明らかになった。(画像提供:河村正二)(Hiramatsu, C., Melin, A.D., Aureli, F., Schaffner, C.M., Vorobyev, M., Matsumoto, Y., & Kawamura, S. (2008). Importance of achromatic contrast in short-range fruit foraging of primates. PLoS ONE, 3 (10), e3356のFigure 4を改変)
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「そこで、行動観察もちゃんと数値化することにしました。果実を発見してから食べるまでの流れを考えると、まず見つけるところから始まりますね。これを『発見』とします。それからかじったり、臭いをかいだり、触ったり、じっと見つめたりして確かめる。これをインスペクション、『検査』。それから最終的に食べるか、口に入れてからペッと吐き出すか、あるいは食べずにポンと捨てるか。これを『摂食』。そういったふうに定義して、単位時間当たりにどれだけのことをやるか割り出してみたんです。果実検出の頻度ですとか、正確さ、そして、時間あたりで考えたエネルギー効率ですとか。さらに、嗅覚にどれだけ依存するか。けっこうサルはよく臭いをかぐので、気になりだして、これも観察して評価しました」

 その結果、驚くべきことが分かった。理論的には、3色型が有利になって然るべきなのだが……。

コントラストが一番

「予想に反して、3色型と2色型に違いがまったくありませんでした。さきほどの3つの行動指標のどれでも、まったく差がない。どういうことだというので、結局あれこれやってわかったことは、実は明るさのコントラストが一番利いていたということになったんです」

クモザルにとっての輝度の見え方を示した図。横軸が輝度。全体として果実と葉の輝度は重なっているが、部分部分でみると違うところも多い(赤い果実は葉よりも暗い傾向がある)。(画像提供:河村正二)(Hiramatsu, C., Melin, A.D., Aureli, F., Schaffner, C.M., Vorobyev, M., Matsumoto, Y., & Kawamura, S. (2008). Importance of achromatic contrast in short-range fruit foraging of primates. PLoS ONE, 3 (10), e3356のFigure 4を改変)
クモザルにとっての輝度の見え方を示した図。横軸が輝度。全体として果実と葉の輝度は重なっているが、部分部分でみると違うところも多い(赤い果実は葉よりも暗い傾向がある)。(画像提供:河村正二)(Hiramatsu, C., Melin, A.D., Aureli, F., Schaffner, C.M., Vorobyev, M., Matsumoto, Y., & Kawamura, S. (2008). Importance of achromatic contrast in short-range fruit foraging of primates. PLoS ONE, 3 (10), e3356のFigure 4を改変)
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 これは、えええっ、というくらい驚きの結果だ。

 だって、3色型の色覚なら背景の葉っぱから、果実の赤がポップアップして見えて有利なはずではないか。明暗だけをたよりにしても区別しにくいのではなかったのか。

「ひとつの解釈は、僕たちの観察は、サルが果実のすぐ近くに行ってから先の行動を見ているんですね。一旦近くまで行ったら、色覚型の優位性ってほとんどなくなっちゃうんじゃないかというものです。それから、臭いをよくかぐんですけど。これ熟してもあまり色が変わらなくて葉っぱと見た目が似ている果実の方をよく嗅ぐんです。3色型も2色型も同じです。つまり、眼で見てよくわからないのは、臭いをかいで、その結果として食べたり食べなかったり決めると。使える感覚は何でも使って採食を行っていると。言われてみれば当たり前のことがわかったんですけども、要するに3色型がすべてを決定しているキーではないということですね」

 研究はさらに続く。

アマンダ・メリンのデータ

「実は、2色型のほうが良いという事例まで見つかってきたんです。それは昆虫を食べる時です。2色型色覚は確かに赤・緑の色コントラストに弱いけれども、逆に明るさのコントラストや形や形状の違いに非常に敏感なんです。それで、カムフラージュしているものに対しては2色型のほうがより強いと。それで、単位時間当たりにどれだけ昆虫をつかまえたかというのをオマキザルで実際に調べたら、2色型のほうが良いとわかりました。特に森の中で日が差さない暗いところに行けば行くほど、2色型が有利で、3倍近く効率がいいんです。統計的にもきちんと有意です。これは、アマンダ・メリンさんが学生時代から頑張ってとってくれたデータです」

(画像提供:河村正二)
(画像提供:河村正二)
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森の中でノドジロオマキザルが昆虫を1時間に何匹捕まえたか(捕獲率)を調べた結果。縦軸が捕獲率で、横軸が左から日向、日陰、森の中から空が見えない暗い状態。棒グラフペアの茶色(左)が2色型で、緑色(右)が3色型。(画像提供:河村正二)(Melin, A.D., Fedigan, L.M., Hiramatsu, C., Sendall, C.L., & Kawamura, S. (2007). Effects of colour vision phenotype on insect capture by a free-ranging population of white-faced capuchins (Cebus capucinus). Animal Behaviour, 73 (1), 205-214のFigure 2の改変)
森の中でノドジロオマキザルが昆虫を1時間に何匹捕まえたか(捕獲率)を調べた結果。縦軸が捕獲率で、横軸が左から日向、日陰、森の中から空が見えない暗い状態。棒グラフペアの茶色(左)が2色型で、緑色(右)が3色型。(画像提供:河村正二)(Melin, A.D., Fedigan, L.M., Hiramatsu, C., Sendall, C.L., & Kawamura, S. (2007). Effects of colour vision phenotype on insect capture by a free-ranging population of white-faced capuchins (Cebus capucinus). Animal Behaviour, 73 (1), 205-214のFigure 2の改変)
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 野生の動物で2色型のほうが有利であったというデータはこれが初めての報告だったので、この研究は、「サイエンス」誌のオンラインニュースに内容がピックアップされて紹介されるほど話題を呼んだ。

 こういう2色型有利の結果が出る理論的な説明として、非常に興味深いものがあるので紹介する。

「霊長類の赤・緑色覚というのは、実は物の形を見る神経回路をそのまま使っていて、物の輪郭を見る機能を犠牲にしているんですよ。なので、サルに丸いパターンを選ぶと餌がもらえるという訓練をして、それを緑だけ、赤だけで訓練を重ねていって学習をしたあとに、ときどきモザイクになっているやつを混ぜる実験をします。そうすると3色型色覚のサルは、とにかくすぐにエサがほしくて手を出して、正答率が偶然レベルまで落ちてしまうんです。人間に同じテストをやると、間違えはしないんですが、答えまでの時間が長くなります」

上左側が3色型での見え方、右側が2色型での見え方を表した図。下の棒グラフはサルでの実験結果で、左2本が3色型で右4本が2色型。(画像提供:河村正二)(Saito, A., Mikami, A., Kawamura, S., Ueno, Y., Hiramatsu, C., Widayati, K.A., Suryobroto, B., Teramoto, M., Mori, Y., Nagano, K., Fujita, K., Kuroshima, H., & Hasegawa, T. (2005). Advantage of dichromats over trichromats in discrimination of color-camouflaged stimuli in nonhuman primates. American Journal of Primatology, 67 (4), 425-436のFig. 1とFig. 3を改変)
上左側が3色型での見え方、右側が2色型での見え方を表した図。下の棒グラフはサルでの実験結果で、左2本が3色型で右4本が2色型。(画像提供:河村正二)(Saito, A., Mikami, A., Kawamura, S., Ueno, Y., Hiramatsu, C., Widayati, K.A., Suryobroto, B., Teramoto, M., Mori, Y., Nagano, K., Fujita, K., Kuroshima, H., & Hasegawa, T. (2005). Advantage of dichromats over trichromats in discrimination of color-camouflaged stimuli in nonhuman primates. American Journal of Primatology, 67 (4), 425-436のFig. 1とFig. 3を改変)
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 2色型は、明暗を使ってものの輪郭を見分ける明度視に秀でている、と。それは、霊長類の赤・緑の色覚が実はものの輪郭を見るための神経回路をそのまま流用しており、輪郭を見る能力を犠牲にしているからという説明だ。これは、東京大学総合文化の博士課程の学生だった齋藤慈子さん(現在、武蔵野大学講師)の仕事で、前述の平松さんやメリンさんとあわせて、河村研究室の新世界ザル研究におけるレジェンド的な存在である。

 さらに河村さんたちは、3色型と2色型では、繁殖成功率に変わりがないことを示したり、むしろ2色型の方が高い傾向があることまで示した(有意な差ではない程度)。本当に驚くべき結果が、次々と出てきたのである。

「異常」ではなく「多型」

 さて、なぜ、こういうことになっているのか。ヒトを除く旧世界ザルや類人猿のほとんどに、3色型の強い選択圧がかかっていることを考えれば、本当に不思議な話だ。なにかもっとシビアな環境、たとえば、乾燥で森に果実が少なくなり、探索が難しい時期が10年か20年に一度あって、その時に、3色型が圧倒的に有利になるとか、もっと長い間みないとわからないことかもしれないし、単にデータの量の問題かもしれない。素人ながら思いをめぐらせた。

「完全に2色型と3色型で差がないとなると、遺伝の多様性をどうやって維持するかという話になってきて、中立変異と同じになっちゃいます。中立変異はいずれは消える運命なので、それにもかかわらずさまざまな色覚の型が残っているということは、何らかのメリットがないといけないはずです。やはり、2色型には2色型のよいところがあって、3色型には3色型のよいところがあって、両方いることはいいのではないかということですね」

 魚類から始まって、ヒトを経由して、新世界ザルの色覚の世界を旅したあとで、やはり、立ち戻るのはヒトだ。

 旧世界の霊長類、とりわけ狭鼻猿類(ヒトや類人猿やニホンザルや多くの種類を含む)のほとんどが、保守的でゆらぎない3色型色覚なのに、ヒトだけがはっきりと色覚多型を維持している意味とはなんだろう。新世界ザルのフィールドに、河村さんが飛び込んだのも、その疑問があったからだ。

「少なくともヒトでは、3色型を維持する選択圧は緩んでいるんでしょう。では、なにが選択圧を緩ませているのかなんですけども、少なくとも産業革命や農耕文明といったことではないんじゃないかというのが、今の考えです。というのは、赤オプシンや緑オプシンの一方がないのも、オプシン遺伝子の前半後半が組み換わったハイブリッド・オプシンも、ほとんど集団によらないんです。ヨーロッパ系であろうと、アフリカ系であろうと、アジア系であろうが。狩猟採集民だろうが、農耕民だろうが、どこでもわりと簡単に見つかるんですよね。そうすると、こういったものはずっと前からあるということになるわけです」

 ヒトにおいて、色覚多型は、普遍的。どこにいっても一緒。ということになると、ヒトがヒトとして成り立った時には、もう「3色型だけ」を維持する選択圧は緩んでいたということだろうか。

「ひとつ考えられるのが、森林の外での狩猟です。3色型色覚はそもそも、霊長類の森林適応だとされているわけですから。ヒトは約200万年前、ホモ属になったあたりから森林を出てサバンナを主な生活の場にして、石器をつくって狩りをして生き延びてきた種であって、それはゴリラやチンパンジーとはまったく違う生態系であるわけですね。そうすると、狩猟において獲物はカムフラージュがかかっているし、狩猟をすれば自分も肉食獣に狩られるかもしれない。肉食獣はたいていカムフラージュがかかっているから、集団の中に2色型や明確な変異3色型の人がいることが、それぞれの生存に有利につながる可能性も考えられる。単に緩んだだけではなく、多様性のなかにメリットがあるんじゃないかという話です」

 ここで、なにか涼やかな風が吹いたように感じた。「2色型や明確な変異3色型」というのは、今の医学の言葉では「色覚異常」とされる。しかし河村さんの研究の上に立って見渡すと、実はヒトの集団が持っているのは「異常」ではなく、「多型」なのだ。

 河村さんたちの研究と呼応するかのように、色覚を「正常」「異常」という枠組みで捉えるのをやめようという動きもあると教えてもらった。

 これまでの「正常色覚」を、「C型色覚」(Cは Common のC、「よくある」とか「ありふれた」という意味)と呼ぶ。「正常」かどうかはともかく、少なくとも多数派ではあるわけで、それを「コモン」と呼ぶのは理にかなっている。

 一方、かつて「色弱」「色盲」と呼ばれた少数派の色覚は、欠けたり変異しているオプシン遺伝子をもとに再編された新カテゴリーとして、P型、D型などと呼ばれる。Pというのは、Protanopes のことで、「proto(第一の)」+「an(欠損)」+「opia(視覚)」、つまり「第一の欠損色覚」のような語感。具体的には、赤に相当する波長を感じるオプシンが変異したり欠けている色覚を指す。D型の方は、Deuteranopes の「deuter(deutero)」が「第二の」という意味で、緑に相当する波長を感じるオプシンが変異したり欠けたりしている色覚だ。

 C型、P型、D型という言い方をする時に、問題とされているのは、多数派か少数派か、そして、遺伝子のどこに変異や欠損があるか、ということで、優劣の問題は前景から退く。

「感覚について、これが優れているとか、優れていないとかいうのは、間違っていると思います。3色型は2色型より優れている、あるいはその逆とかいうのは、進化の視点から見たらかなり違う。常識で思っている優劣、とくにそれが遺伝子に根ざしているものには、多くの場合、別の理由があるんです。ここに至るまでにものすごく長い歴史があって、その中で培われてきたもので、そこで生き延びてきたことには意味がある。一見、不利なようなものが、実はそれがあったからヒトがいるのだと。ヒトの色覚多型は、その一例なんだと思います」

嗅覚や味覚へ

 河村さんとの対話は4時間近くに及んだ。

 話し終えて、ふうっと深呼吸した。

 色覚研究の深い世界を垣間見るとこができて、それ自体、好奇心を掻き立てられた。本当に、この世界は底知れず、興味深い。それに加えて、河村さんが最先端の研究を通じて感得した多様性への思いに、深く共鳴し、胸が熱くなった。

 そして、そんなぼくに対して、河村さんは、スライドに記されたすでに公になった研究とは別のことも、さらに熱を込めて語ってくださるのだ。つまり、現在進行形の研究について。

「今後、これまでの魚類と霊長類のオプシン研究(色覚研究)を基盤に、嗅覚や味覚へと研究を広げていこうとしているところです。野生のフィールドに出て、色覚だけではなく、他の感覚との統合が大事だと感じまして。だから、新世界ザルの同じサンプルを使って嗅覚や味覚の遺伝子の多様性を調べたり、サルたちが食べている森の果実の匂い成分を調べたりしているんですよ」

 嗅覚や味覚にかかわる遺伝子は、色覚とは比較にならないほど複雑で、これまでなかなか手を出せなかったそうなのだが、今は次世代シーケンサーに代表される新技術で、複雑なものを複雑なまままとめて扱う研究もできるようになっている。色覚を通じてフィールドとラボをつないだ河村さんの研究が、さらに幅広く深く進むための道具が追いついてきたともいえる。

 遠からず成果が続々報告されそうだ。

 引き続き、楽しみに待とう!

おわり

河村正二(かわむら しょうじ)

1962年、長崎県生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻・人類進化システム分野教授。理学博士。1986年、東京大学理学部卒業。1991年、東京大学大学院理学系研究科人類学専攻博士課程を修了。その後、東京大学および米国シラキュース大学での博士研究員、東京大学大学院理学系研究科助手などを経て、2010年より現職。魚類と霊長類、特に南米の新世界ザルを中心に、脊椎動物の色覚の進化をテーマに研究している。

川端裕人(かわばた ひろと)

1964年、兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。文筆家。小説作品に、少年たちの川をめぐる物語『川の名前』(ハヤカワ文庫JA)、天気を「よむ」不思議な能力をもつ一族をめぐる壮大な“気象科学エンタメ”小説『雲の王』(集英社文庫)、NHKでアニメ化された「銀河へキックオフ」の原作『銀河のワールドカップ』『風のダンデライオン 銀河のワールドカップ ガールズ』(ともに集英社文庫)など。近著は、知っているようで知らない声優たちの世界に光をあてたリアルな青春お仕事小説『声のお仕事』(文藝春秋)。
本連載からは、「睡眠学」の回に書き下ろしと修正を加えてまとめたノンフィクション『8時間睡眠のウソ。 ――日本人の眠り、8つの新常識』(日経BP)、「昆虫学」「ロボット」「宇宙開発」などの研究室訪問を加筆修正した『「研究室」に行ってみた。』(ちくまプリマー新書)、宇宙論研究の最前線で活躍する天文学者小松英一郎氏との共著『宇宙の始まり、そして終わり』(日経プレミアシリーズ)がスピンアウトしている。
ブログ「カワバタヒロトのブログ」。ツイッターアカウント@Rsider。有料メルマガ「秘密基地からハッシン!」を配信中。

(このコラムは、ナショナル ジオグラフィック日本版公式サイトに掲載した記事を再掲載したものです)

『ナショナル ジオグラフィック日本版』2016年2月号でも特集「不思議な目の進化」を掲載しています。Webでの紹介記事はこちら。フォトギャラリーはこちらです。ぜひあわせてご覧ください。

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