「まだつながらない……」
日本の共通ポイントの草分けで約20年の歴史を持つカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の「Tポイント」と、三井住友フィナンシャルグループ(FG)の「Vポイント」が統合し、4月22日に再スタートした新生「Vポイント」。その新生Vポイントが出足でつまずいている。
サービス開始初日の4月22日、VポイントとTポイントのID連携システムの不具合により三井住友FGが提供する「VポイントPayアプリ」のVポイント残高表示機能などが停止する事態が発生した。翌4月23日にも、CCCMKホールディングス(HD)が提供する「Vポイントアプリ」がアクセス集中によってつながりにくくなる事態が起きている。
会員数で携帯各社の共通ポイントに肩並べる
TポイントとVポイントが統合して再スタートを切った新生Vポイント。強みはTポイントとVポイントの会員数を単純合算すると約1億5000万人と日本最大規模になる点としていた。重複する会員数を省いても約8600万人規模となり、楽天グループの「楽天ポイント」やNTTドコモの「dポイント」など携帯各社の共通ポイントに匹敵する規模となる。
「Vポイントは日常生活でたまり、どこでも使える。普段使いならVポイントと思ってもらえるように様々な企画や施策を実施していきたい」
4月22日、都内で開催した説明会で、Vポイントの運営を担うCCCMKHDの坂浩明カスタマーマーケティング部部長はこう意気込んだ。
新生Vポイントでは、これまでよりもポイントをためやすくなり、利用できる店舗も増えた点も強みとして強調する。
これまでのTポイントと同様に加盟店でカードやアプリを提示してポイントをためられるほか、世界約1億店舗に広がるクレジットカード「Visa」加盟店にて三井住友カードで決済することでもポイントが付与される。カードやアプリの提示と三井住友カードの決済で、ダブルでポイントが付与されるケースもあり、ポイントをためやすくなった。
ためたポイントは1ポイント=1円として利用できる。これまでのTポイントやVポイントの加盟店に加え、4月22日以降、ゼンショーホールディングスのすき家やロッテリア、はま寿司など約5000店舗が増え、全国約15万5000店規模に拡大する。
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