「日暮し」
初明かり地球に人も寝て起きて 池田澄子
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて、今年の干支は「辰」。ちなみにどんな年になるかというと
<2024年は甲辰(きのえたつ)です。陰陽五行説によると「甲」は草木の成長を表す意味があり、植物が成長するようにどんどん勢いを増して増えていくという意味があります。
そのため2024年辰年は、昨年まで努力してきたことが実を結んで成就する年になるでしょう。また、辰年にさらなる努力をすることで、成功にスピード感を持って近づける年となります。2023年卯年は準備の年でしたが、2024年はその準備した結果が実を結ぶ年となります。(しまうま出版年賀状2024)>
「努力」ということに無縁の私には、あまり恩恵がない年になることは違いないのだけれど。
年末年始に読んだのは「日暮し(上)(下)」(宮部みゆき)。本作は「ぼんくら」の続編で、平四郎の甥弓乃助が事件解決に大活躍する物語。宮部さんはキャラクターの造形が巧い人だとつくづく感心する。
<浅草の似顔絵扇子絵師が殺された。しかも素人とは思えない鮮やかな手口で。「探索事は井筒様のお役目でしょう」―。岡っ引きの政五郎の手下、おでこの悩み、植木職人佐吉夫婦の心、煮売屋のお徳の商売敵。本所深川のぼんくら同心・平四郎と超美形の甥っ子・弓之助が動きだす(上)
葵殺しの裏に見え隠れするのは、二年前に鉄瓶長屋で起きた事件から尾を引く、大店湊屋のお家事情。絡まった心を解きほぐそうとする平四郎。「叔父上、ここはひとつ白紙に戻してみてはいかがでしょう」。弓之助の推理が過去の隠し事の目くらましを晴らしていく。(下)>
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