「警官」と「カラフル」
「笑う警官」(佐々木譲)を読み始めたら止まらなくなって最後まで読んでしまい寝るのが2時近くなってしまった。今野敏さんを読んだあとなので同じ警察小説としてはそれほど面白いと思えなかった。同じジャンルの小説をたくさん読み漁らなければ、「本当の面白さ」は分からないと鹿島茂さんがどこかで書いていたけれど、全くだ。だが、一冊だけでは分からない。
<札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。容疑者となった交際相手は、同じ本部に所属する津久井巡査部長だった。やがて津久井に対する射殺命令がでてしまう。捜査から外された所轄署の佐伯警部補は、かつて、おとり捜査で組んだことのある津久井の潔白を証明するために有志たちとともに、極秘裡に捜査を始めたのだったが…。
北海道道警を舞台に描く警察小説の金字塔>
「カラフル」(森絵都)は思わず主人公(中学三年生)を励ましたくなる良い小説。これもテーマは家族だが、こちらの方は読後すっきり。ヤングアダルト物はこうでなければ。
<生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる……。>
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