本の本
「本の本」(斎藤美奈子)は730ページ余の大著だ。本の厚さだけで5センチ(測ってみた!)ある。普通の新刊本の三冊分ぐらいの厚さだ。だからご親切にも目次はジャンル別に作成されている。そう、読みたいところから読めば良いようにできている。で、気がついたのだけれど、とりあげられている作品は、エンタメ系のものが少ない。最近の私はどっぷりエンタメ系にはまっているので、そろそろ目先を変えて純文学系の小説を読もうかと思っているところなので、タイミング的には良いのだけれど。
<書評は「予習」(新刊書を買おうかどうしようか迷っているとき、何か面白い本がないかと探しているときの情報源として)より「復習」(すでに読み終わった本)のために読んだ方が面白い。>
これは目から鱗だった。確かに「本を読む行為は基本的に孤独」だが、「同じ本を読んだはずなのに」その本の受け取り方の違いに驚くことはままある。さらに、その本に新しい価値を見出すことも。片手落ちでした、私の書評の読み方は。
<デビュー以来14年間、各紙誌で書きまくった膨大な書評の集大成。扱った本は約700冊、扱った著者は約650人。ジャンルは小説、エッセイ、文芸評論、日本語論、読書案内、社会評論、歴史、文化、趣味と多岐にわたり、90年代半ばからゼロ年代までの日本の読書界が一望のもとに見渡せる。内容別の目次と書名・著者名索引も充実。どこからでも読める特別編集。文庫化に当たり自著解説を書下ろし。
目次 小説と随筆の本 文芸評論と日本語の本 本のある生活 社会評論と歴史の本
文化と趣味の本>
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