「聖夜」
「第二音楽室」の姉妹編で、今回はオルガン。
この人の思春期の少年少女の成長物語は面白い。読んでいるうちに自然と肩入れしたくなる登場人物たちの魅力的な人物造型の巧みさによるところが大なのだろうけれど、「丹念に取材して描く作家としてイメージが定着しつつある」と著者自身があとがきに書いているように、何より専門的な叙述に説得力がある。だから、まるで「音」が聴こえてくるような錯覚におちいってしまう。もっともっと読んでみたい作家さんだ。
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「第二音楽室」の姉妹編で、今回はオルガン。
この人の思春期の少年少女の成長物語は面白い。読んでいるうちに自然と肩入れしたくなる登場人物たちの魅力的な人物造型の巧みさによるところが大なのだろうけれど、「丹念に取材して描く作家としてイメージが定着しつつある」と著者自身があとがきに書いているように、何より専門的な叙述に説得力がある。だから、まるで「音」が聴こえてくるような錯覚におちいってしまう。もっともっと読んでみたい作家さんだ。