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B/43を運営する株式会社スマートバンクのメンバーによるブログです

ポスターセッション一気見!リサーチカンファレンス当日レポート

こんにちは!スマートバンクでUXリサーチャーをしているHarokaです。

2024/05/18(土)に専修大学神田キャンパス10号館で開催されたリサーチカンファレンス。

スマートバンクは、初年度の2022年に登壇させていただいて以来、ポスターセッション(A-14)にて登壇することになりました🎉

researchconf.jp

開催が大学とのこともあり、学生さんのご参加も盛んで、今までよりも門戸が広く、多くの方に興味を持ってもらえるように進化を遂げています!

特に、当社が登壇するポスターセッションは今年初の取り組みで、私たち登壇経験のあるメンバーも参加しやすく、「その後どうなったの?」を共有できる良い場だなと思っています。

note.com

さて、スマートバンクはA-14『Roots of Research Culture Book』と題して、昨年末に発表したResearch Culture Book作成時に意識したことや、見せ方の工夫をご紹介させていただきました。

作成しながら考えていたのはただ一つ、「他の会社様のポスターセッション、めっちゃ気になる…!!!」

というわけで、勝手ながら、社会人枠で登壇された方のポスターセッション総勢17個を抜粋し、当日撮影したお写真、私の一言コメントを添えてご紹介したいと思います!

本当は全部まわってお話お聞きしたかったのですが時間の都合もあり難しく….ぜひこの機会を通じて情報交換などできたら嬉しいなと思っています!(全ての登壇者はこちら)

A-2 「先生の笑顔のためにできることって?」価値ある新機能開発に向けたリサーチ活動

都竹智子さん(千株式会社)

<ひとこと>

はいチーズ!のサービスを使ったことがあり、先生だからこそ撮れるというコンセプトは保護者目線でとてもありがたく感じながらお読みしました!(子供達の自然な表情や普段の様子が見られて嬉しいだろうな〜)営業やカスタマーサクセスといった別の職種の方と一緒に進められたご様子で、「一緒にこの機能をユーザーに届けよう!」という機運が高まった、というコメントがとても素敵だなと思いました。

A-5 従業員意識が消費者行動に与える影響:男性育休とサステナブル消費

原拓也さん(東京都立大学経営学研究科博士前期課程/マーケティングリサーチ会社勤務)

<ひとこと>

男性育休とサステナブル消費というテーマを取り扱った本発表。発表では、利他的行動を是とする会社においてサステナブルな消費意識が高くなる可能性が示されていました。ちょうど私の夫も育休を取得した経緯があり、興味深くお読みしました。今後より実験的な検証を、とのことでして、組織の中でどんなふうに捉えられていそうかなど、手触り感のある情報を知れるのが楽しみだなと感じました!

A-6 ビジョンデザインアプローチの2社共同研究

田中 貴之さん(ニッセイ情報テクノロジー プロダクト・サービス事業推進室)
佐々木俊弥さん、齋藤 綾乃さん(株式会社マネーフォワード)

<ひとこと>

ビジョンデザインの考え方、具体的なアプローチ方法についての発表。実際の進め方の流れもわかりやすく、“4つのプロセスを循環する”など視覚的にもわかりやすくまとめておられます! 今回、2社でのお取り組みとのことで、4にあるような企業・個人の視点を揃えるための流れとして、プロセスをともにし、一緒に発見したり気付き合うような場になっていたのかなと思いを馳せながらお読みしました。

www.nissay-it.co.jp

moneyforward.com

A-8 大学の学修成果可視化における「語り出したくなるデータ」のつくり方 ―Leaner Journey Mappingのリサーチデザイン―

早川公さん(東京大学先端科学技術研究センター)、渡辺隆史さん、山本博さん

<ひとこと>

「語り出したくなるデータ」ってどういうことだろう?とポスターセッションの概要をひと目見てから気になっていたこちらの発表。表現として、対話型鑑賞のように、複数人が関わり合うことで、「みる・考える・話す・聴く」を促すような表現という記載にとても共感しました。 私も、何らかの情報を見たときに、会話が生まれたり、何か考えるきっかけが掴めるなど相手に作用していく動きがあるようにリサーチ進行時に気にかけています。プロジェクトプロセスの丁寧に進められており、自分も一度体験してみたくなりました!

A-9 障害の特性×プロダクトの特性を踏まえたデザインリサーチ 視覚障害者歩行テープ「ココテープ」を事例として

タキザワケイタさん、平井 百香さん(PLAYWORKS株式会社)

<ひとこと>

点字ブロックをモチーフにした黄色が印象的な発表。歩行用テープって何だろう?とワクワクしながらお読みしました。実際に弱視〜全盲の方に、3種類の靴を履いてもらって実際どうだったか試すなど、“健常者がアイマスクで評価しない”方法を取られています。全然違った反応が得られそうですし、当事者にお聞きする意味を強く感じます。 今回、視覚障害者の自主的な移動をサポートする目的とのことで、今後ココテープのほかにどんなものができていくのか楽しみだな〜と感じました。

coco-tape.jp

A-11 マルチスポーツスクール「MISPO!」におけるサービスデザイン 企業での新規事業におけるデザイン視点からの関わり方の事例研究

稲毛正也さん(ミズノ株式会社)

<ひとこと>

社内の新規事業創出プログラムの公募から生まれたプロジェクトとのこと👏 限られた期間の中で、チームで取り組まれていた様子が伺えます。“全メンバーが理解を深めるため積極的に異なるメンバーでインタビューを実施”というのも素晴らしいです!また、“UXDのフレームワークを無理やり使うのではなくメンバーがやりやすい方法を用いるなどデザイナー側からの歩み寄り”について触れておられ、チームの目線を揃えながら進めてこられたことが伝わってきました!うちにも小学生の子供がいるので、サービスをチェックしてみたいと感じました。

sports-service.mizuno.jp

A-12 はみ出し系オーナーさんのお気持ちリサーチ

西田久美子さん、尾日向里夏さん、山下佳祐さん(akippa株式会社)

<ひとこと>

独自性の高いアクション!こういった中に事業のヒントが隠されていることもあり、とても興味深いです。思考や感情が発生する背景として、オーナーさんが普段アンテナを張っていそうな情報はどんなものかなど生活の風景が垣間見えるようにも思います。きっと他にもこういったアクションをされていたり、事業側からすると「どうして?」という思いを持つこともあると思いますが、他にも気づきがあれば拝見してみたいな〜と感じました!

A-14 Roots of SmartBank Research Culture Book

瀧本はろか、園田麻綾(株式会社スマートバンク)

当社の発表です!コアタイムでは、来場者の皆さんと盛んに交流ができました。コアタイムが12時50分から1時間ほどだったのですが、気づけば14時15分ごろまでひっきりなしに足を運んでくださり、活発に質問や対話の時間を持ててとても嬉しく思います...!

いただいたご質問に回答する中で、経営陣が大事にしてきたユーザーと対話しながら事業を動かしてきた文化の継承者として自身のことを認識しており、組織が大きくなっても文化として色濃く大きくしていく思いこそ、Research Culture Bookを作る原動力になっているんだと思いました。

なお、ポスターセッション制作の裏側について、ブログも公開しています!あのポスターこうやって作られたんだ〜と見ていただけると嬉しいです!

blog.smartbank.co.jp

smartbank.co.jp

B-2 ヒト起点の問いを見つける価値観レポート

宮入麻紀子さん、前島 朱里さん、三柴 加奈子さん(富士通 デザインセンター |インスピラボ )

<ひとこと>

#好奇心をドライブしよう というキャッチーなハッシュタグが印象的。 自分にまだない価値観を取り入れ、自分ならではの視点を発見するフィールドワーク“ゼロ次体験”が気になります。UXリサーチャーが生身の人間でいることは、自分がこれまで体験してきたことそのものが読み解きや思索を深める視点になりうるのかなと感じました。 今後の展望にある「SXをテーマに異分野との協働リサーチ&プロト」がとても気になります...!

youtu.be

B-3 共感から育む「デザインリサーチ × カルチャー」の土壌づくり

村治泰広さん、井上ゆい子さん、酒井芳樹さん(株式会社マネーフォワード)

<ひとこと>

デザインの土壌、というワードが印象的な本発表。多くのデザイナーを有するマネーフォワードさんだからこその取り組みの一つ一つがとても参考になります。また、「来場者の方と話したいこと」というセクションがあり、ポスターの構成がとても素敵だと思いました!個人的には、それぞれが、それぞれの目を通して共感することが肯定され、明文化されていることに感銘を受けました。いろんなアプローチで土壌が育まれている様子がうかがえます。

B-6 V2H (Vehicle to Home)生活実態調査

川勝直子さん、大塚小容子さん(トヨタコネクテッド株式会社)、村松奈美さん(トヨタホーム株式会社)

<ひとこと>

川勝さんは当社のResearch Culture Bookを副業で一緒に作ってくださったメンバーなので、不思議と見る私も熱が入ります!!!

V2Hについて、まだご利用者が少なく、かつ利用実態も把握が難しいのだとか。実際にトヨタホーム株式会社さまと協業することによって、対象者の方と信頼関係を構築した状況でリサーチを依頼することができる良さがあると感じました。 会社の垣根を越えて、一緒にプロジェクトを実施する良さを改めて教わった気分です。 お仕事ご一緒している際にも毎度感心していますが、表現力が素晴らしい。「優勝確定ですね...!(何の)」と伝えました。

tcdesign.toyotaconnected.co.jp

B-8 「余裕」とは何か。リサーチ・スルー・デザインの実践

石井宏樹さん、成瀬有莉さん、中安晶さん(株式会社コンセント)

<ひとこと>

余裕とは、に続く言葉に唸らされました。日常の風景から豊かなノイズを読み取るための活動である、という表現です。豊かなノイズ、と言葉を編まれた背景も発表内で触れられており興味深くお読みしました。 ちょうど、私も子供の学校の宿題で「家の周りにある春の草花を探そう」といったものがあり一緒に外に出てみたのですが、アンテナを張るとたくさんの草花が咲いていることに気づきました。目に入る目立つものだけを見ていた自分と、改めて捉え直した景色に、もっと豊かなノイズを自分も発見したくなりました。

B-10 MEATS教育:デジタル協働時代に対応した追体験ストーリーによる自走人材育成法の提案

小川修一郎さん(ベネッセコーポレーション)、中原大介さん(帝京平成大学)、塚本悠さん、小林今日子さん(ベネッセコーポレーション)

<ひとこと>

子供の習い事を探すときに、よく目にしたSTEAM教育。従来のSTEAM教育が抱える課題を解決するための新たな学習法としてMEATS教育があるとこの発表で初めて知りました。 特に、5.設計のワークショップに目を引かれ、実際どんな様子だったのかな、大学生の方はどんな感じで参加されたのかな?などもっと深く知りたくなりました!個人的には、Agency(主体性)を発揮し、自分から進めていく、学びを深めていく心の動きが自然とできるような仕掛けがあるような気がしています。

B-12 スポーツインストラクターの専門性確立に向けた探究

駒井亮さん(株式会社タクティブ)

<ひとこと>

卓球スクールの最高齢は90代(!!)に驚き!自分もそれくらい健康でありたいものです。 パーソナルレッスンで、属人性が高い領域において、どうやってインストラクター間のフィードバックの質を上げるかの調査に取り組まれた本発表。 興味深かった点としては、インストラクターの専門性が技術指導のみならず、「顧客の要望を聞き出す」「難しい課題に挑戦することを促す」など相互行為に関する専門性があると示されているところです。 自分もパーソナルトレーニングに通っているのですが、インストラクターさんがこの辺りのスキルが高く、いつも良い雰囲気で、「少しキツいけどチャレンジしてみよう」とモチベーションが上がるので不思議に思っていました。自分が感じていた気持ちを丁寧に言語化してくださった気分です。 共同研究先を募集しておられるようなので、気になる方はぜひ!

www.tactive.co.jp

B-13 「これも写真?」 - 写真の周縁を探求するf∞ studioの発見的創造の実践

神谷泰史さん、清水 亜麻衣さん、水島素美さん(f∞ studio)

<ひとこと>

ポスターセッションのコアタイムでは、これも写真?と感じたものに対して付箋を貼ってもらうなど盛んに交流されていたのが印象的でした!普段自分が目にしているものについて、これって写真なの?という問いを投げかけてもらい捉え方が変容してくように感じます。ちなみに、Xで #これも写真 ハッシュタグにて活動に参加できるとのこと!気になった方はぜひチェックいただくと良いかと思います📷

B-14 「事業会社でリサーチャーとして働くこと」のリサーチ

鈴木亜蘭さん(ピクシブ株式会社)

<ひとこと>

チーム外の専門家とチーム内のメンバーとしての動きをハイブリッドにされることにより、仕組みづくりに寄与できるのではないかという気づきを実感と共に書いてくださっている発表。私も事業会社でリサーチャーとして似たような動きをしていることもあり、共感ポイントが多かったです!チームの中でも、外でもリサーチャーとしての知見を共有し、立ち回ることができる動きについて、さらなる発信が楽しみだなと感じました!

B-15 ウォークスルー調査 + Inclusive Design

山本泰子さん、宇多 温子さん、近藤 稜子さん、田中 真帆さん、小山田 那由他さん(株式会社コンセント)

<ひとこと>

ウォークスルー調査で、評価者として障害当事者を起用され、ユーザーの多様な視点からシステムの問題点の洗い出しを試みたとのこと。得られた効果で興味深かったのは、”実際のユーザーが直面する問題点をより正確に把握することができた”という点。写真の掲載もあり、実際のテストの様子も伺えてイメージもつきやすいと感じました。 ちなみに、考えるヒトのイラストがとても可愛く癒されました...


いかがでしたでしょうか? それにしても、みなさんA1ポスターに情報量を入れ込むのがとても上手...!各社とも見せ方、整理の仕方を工夫されており、学びしかありません。

また、改めてにはなりますが、ユーザーを知る行為自体が、あらゆる業種やシーンで行われていることを感慨深く感じます。共同研究形式で、各社の持つ強みやアセットを生かした取り組みが見られたのも貴重だなと思いました。

総じて、自分の日々の業務においても視点をいくつもいただけた気がして、明日からまたリサーチ活動頑張っていこう!と気持ちを新たにしました。

このような出会いをくださったリサーチカンファレンスと、運営の皆様に心からの感謝をお伝えし、このブログを締めたいと思います!来年はどうなるかもっと楽しみです!


スマートバンクでは、一緒に働いてくださる方を募集しています。ユーザー理解を一緒に進めたいとお感じの方は、ぜひお気軽にご応募いただければ幸いです!

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In this blog, engineers, product managers, designers, business development, legal, CS, and other members will share their insights.