バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

北朝鮮非難決議採択が成功なんだか失敗なんだかイマイチ解らない件

2006å¹´07月17æ—¥ 17時31分29秒 | ãƒ‹ãƒ¥ãƒ¼ã‚¹ã§äºŒè¨€ä¸‰è¨€
安保理が対北朝鮮決議を全会一致で採択、北朝鮮は全面拒否 (ロイター) - goo ニュース

[国連 15日 ロイター] 国連安全保障理事会は15日、7月5日の北朝鮮のミサイル発射問題に関し、加盟国に北朝鮮へのミサイル物資などの移転阻止に必要な措置を講じるよう求めると同時に、ミサイル発射を非難し、北朝鮮に対しミサイル開発の停止を要求する決議案を全会一致で採択した。日米などが共同提案していた修正決議案にさらに修正を加え、制裁措置の根拠となり、加盟国への拘束力を持つ「国連憲章第7章」の文言は削除された。

 これに対して北朝鮮はただちに非難声明を発表。朴吉淵国連大使は同決議を「全面拒否する」としたうえで、同国のミサイル開発や発射実験は「北東アジアの勢力バランスと平和と安定を維持するカギである」と述べた。

 米国のボルトン国連大使はこれに応酬し、「きょうは歴史的な1日だ。安保理が全会一致で今回の決議を採択したと同時に、それに対して北朝鮮がわずか45分後に拒否するという最速の世界記録を作ったからだ」と、皮肉をこめて北朝鮮の対応を批判した。

 北朝鮮に対する安保理決議は、核査察のための軍事施設の公開を同国に促し、核拡散防止条約(NPT)脱退決定の再考を求めた1993年以来初めて。

 安保理は北朝鮮が7月5日に行った7発のミサイル発射への対応をめぐり、10日間にわたって協議を続けた。発射されたミサイルの中には、理論的には米大陸を射程に入れる「テポドン2号」が含まれたが、日本海に落下した。

 15日の安保理では、日米が拒否権発動の構えを見せる中国に配慮し、国連憲章第7章の削除に同意。これに対して中国とロシアが両国の当初提案よりも強い文言を決議に入れることを受け入れた。

 決議はすべての加盟国に対して「北朝鮮のミサイル開発・大量破壊兵器に関連した物資や資金の移転阻止に必要な措置を講じる」よう要請する一方、北朝鮮に対しては「弾道ミサイル開発に関連したすべての活動を停止し」、再度ミサイル発射を凍結するよう求めている。

2006年 7月16日 (日) 13:27



そういうわけで、今回出た結果に対しては、↓こういう事言う人もいれば、


日本、安保理で初の主導 岡崎久彦元駐タイ大使【産経新聞より】
 制裁に強制力をもたせる国連憲章7章を削除したうえで国連安全保障理事会の北朝鮮に対する非難決議が採択されたが、この決着は評価できる。強制力のある決議が採択されても、中国が実質的に制裁を行うかどうかは疑わしく、実際に制裁を主導するのは日米だからだ。日米は決議で国連から制裁の"お墨付き"を得たことになり、目的は達したといえる。

(中略)日本は初めて、国連安保理の場でイニシアチブを発揮したといってもいい。日本外交の従来の型では、事件が起こると「まず状況を把握してから」と各国の出方を見る。そのうち米国が態度を決め、それに付き合うというパターンだった。

 日本は今回、北朝鮮のミサイル発射後、迅速に制裁決議案を安保理に示し、安保理で根回しを進めコンセンサスをつくった。外交には「先(さき)んずれば人を制す」ということがある。中露は日本案に反対したが、日本の最初の根回しが基礎となり、そこを起点に妥協をしていったので、良い"歩留まり"で決着がついたといえよう。(以下略)(談)



↓こういう事言う人もいて。


小沢代表、7章削除を批判 「最初の勢いはどこへ」【産経新聞より】
 民主党の小沢一郎代表は17日、都内で開かれた小沢氏主宰の「政治塾」で講義し、国連安全保障理事会の北朝鮮非難決議に関連し「最初の勢いはどこへやら、(政府が求めていた)制裁という(国連憲章)7章の中身を削除せざるを得なくなった」と指摘、政府の外交を批判した。
 小沢氏は「珍しく日本が先頭に立って(制裁を求める)決議案を提案する事態になったが、強硬論を言う役割をさせられて、裏では米中、米露の談合が行われていた。日本は米中、米露の話し合い、米国の本音について何も聞かされていなかった」と述べた。



しかしどちらにせよ終わってみれば、少なくとも表向きは、思惑違う当事国全員が、なるべくババ引かないというか、あんまり矢面に立たない感じの、無難な、とりあえず「アダルティ」な落としどころではあったように見える。「歴史的な1日だ~北朝鮮がわずか45分後に拒否するという最速の世界記録を作った」(場内笑―北朝鮮除く)なんていうボルトン大使のジョークが、また輪を掛けてアダルティ。高度な国際問題をあれこれ協議し利害調整するお国の代表が、いちいち「アダルティ」さに欠けていては危なっかしくて困るけど。

今回、安保理での日本は、まあ虎の威を借りる狐っぽいにせよ、最初から「決議!決議!さっさと決議!!」といつになく張り切っていたわけだが、色々な国内当事者の張り切りが、敵味方(そんな単純に区分けられる訳もないが)関係ない全関係国の「大人の所作っぷり」を初めから見透かし、結果としての落としどころも想定した、どう転んでもババ引かないような、地に足着いた張り切りだったのか否かは、それこそ国民の「見極め」は必要だと思う。今回の成果がどうであれ、一応次回以降への教訓として。あまり関係ないが、そろそろ総理大臣も変わることだし。


最新の画像[もっと見る]