バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

【2009年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その1)

2009å¹´11月25æ—¥ 23時28分42秒 | æµè¡Œèªžå¤§è³žï¼äºˆæƒ³ä¼ç”»
【最初に】

不景気で経済が混乱し、政権交代で政治が混乱し、インフルエンザで社会が混乱し、有名人の不祥事で芸能界が混乱し、あと有名人の訃報で混乱はしないが何かみんなドンヨリするなか、1年の振り返りイベントとしては、もはやいささか浮き気味な感もしなくはない、恒例「新語・流行語大賞」の件である。今年も例によって12月1日が授賞式。

そもそも、カネも回ってないのに、流行ったとか流行らないとかデッチ上げようがねえだろという、企業とか広告代理店方面からの「ぼやき」(←ノミネート済)ばかりが遠く聞こえてくる時勢ではありますが、このブログにとっても唯一のシリーズものであり、今年も完全予想を試みます。「緻密な分析・中途半端な的中率」をモットーに、それでは、結果発表編含み4本連投(途中で力尽きる可能性あり)で。



1.予想上の注意

○この記事では、ノミネート語60個を独自に

①【政治行政】政治家、政局のトピックスなど、主として政治行政に関連する語
②【経済】経済の重要トピックスや新製品など、主として経済に関連する語
③【社会】主に社会一般の事件や事故などに関連する語
④【出版・マスコミ】主に出版・言論およびその関係者などに関連する語
⑤【芸能】主に放送、映画、音楽およびその関係者など、芸能に関連する語
⑥【スポーツ】主にスポーツイベントや選手などに関連する語
⑦【その他】主に文化、流行、風俗その他の世相を反映した語

の7カテゴリーに分類して分析する。昨年までの当記事の分類から、一部を組み替えている。実際には「政治」語であって「経済」語でもあるなど、当然、簡単に分類することはできない言葉も多いのだが、その辺は、多分に感覚的に分類している点をご容赦いただきたい。

○既に主催のユーキャンより、実際のノミネート候補全60ワードが発表されており、この中から12月1日に、大賞(1個または2個が多い)を含む入賞(トップテン)が原則10個発表される。


【ノミネート全60ワード】
「エコカー減税」「エコポイント」「コンビニ受診」「1000円高速」「ゼロゼロ物件」「990円ジーンズ」「定額給付金」「年越し派遣村」「派遣切り」「貧困」「ハウジングプア」「宇宙人」「小沢ガールズ」「オバマ政権」「故人献金」「裁判員裁判」「政権交代」「事業仕分け」「脱官僚」「チェンジ」「25%削減」「ばらまき」「飛翔体」「DNA鑑定」「UFOで金星に」「核なき世界」「アシュラー」「あぶり」「ぼやき」「あると思います」「育成選手」「1Q84」「乙男(オトメン)」「カツマー」「家電芸人」「実物大ガンダム」「キング・オブ・ポップ」「国営マンガ喫茶」「こども店長」「婚活」「こんなところ来とうはなかった」「侍ジャパン」「女子力」「シルバーウィーク」「新型インフルエンザ」「セクスィー部長」「草食男子」「草食系/肉食系」「トゥース」「ノギャル」「のりピーショック」「のり塩事件」「パンデミック」「ひな壇芸人」「ファストファッション」「弁当男子」「マー君神の子」「八ッ場ダム」「離カツ(離活)」「歴女(レキジョ)」


※各用語そのものの意味・解説については、流行語大賞HPをごらん下さい。


【以下、昨年度版から概ね再録】

○流行語大賞がそういうものだと知っている人には驚きもないが、知らない人がノミネート60語を見た場合、まず「・・・この言葉なに?」っていう素朴な疑問が10語分くらいわいてきて、次に、言葉の意味や背景や出所を知ると「・・・それ流行った?」という第二の疑問がわいて来る。

○たとえ見覚えがある言葉でも「なぜこれが新語?」「なぜこれが今年?」といった、違う意味での疑問が浮かぶワードも盛りだくさんである。それほど突っ込みどころの多い用語ばかりなら、10個の入賞を特定するのも容易ではと思いきや、私の場合、あれだけ頑張っても的中は年平均6個。

○読み違えを誘発する要因として、例えば以下の点が考えられる。

1)審査員の年齢層が高いのか、特に芸能関係で「世代を問わず」「お茶の間全般に」を重視しているきらいがある。そのため、俗に「ブレイク」したと見られる時期と、授賞のタイミングとにズレがある(要は遅い)。

2)実際的を得ているかは別にして、なんとなく「その時代の政治・世相・風俗を象徴しているっぽい」用語を過大評価する傾向がある(要は文化人的)。

3)実際そうかは別にして、マスメディアやマーケティング主導で「来た」ことになっている用語を過大評価する傾向がある(要は知ったふり)。

4)純粋に「流行ったかどうか」だけで選んでいるのか疑わしい入賞例もしばしば散見される。特に、授賞式における受賞者の男女構成や出席可否など「諸般の事情」がしばしば勘案されている印象を受ける(要は「大人(の判断)」)。

こうした選考上のクセをも裏読みした上で予想するのが、そもそもこの記事の趣旨である。



2.ジャンル別の入賞傾向


○過去10年間の大賞を含む入賞語(各年とも10~11個選定)を、今年新たに設けた7つのカテゴリー(上記1.参照)に分類すると、大体下図のような感じになる。これもまた、いくつかのカテゴリーに跨る入賞語も多いので、多分に感覚的に分類している点をご容赦いただきたい。なお一番右には、最低限のその年の様子を伺う意味で、経済成長率の推移を載せてみた。



※各年度の具体的な入賞語は、流行語大賞HPに掲載。

○実際、年度別に何かの傾向性が出ているのは「政治行政」と「スポーツ」だけ。基本的に「不況のときは政治」という話になる。容易に想像しやすい結果ではあるが。

○偶数年にスポーツ関連が比較的多く入賞しているのは、五輪やW杯などの大型イベントの影響が大きい。とはいえ、入賞するか否かは結果いかんでもあり、06年冬季・08年夏季からは、それぞれ「イナバウアー」「上野の413球」各1語だけの入賞。また前回第1回のWBCも、野球で下期に大きなトピックスが相次いだ(ハンカチ王子ブームと日ハム日本一)こともあって入賞を逃した(「WBC」)例もある。今年は、第2回WBCから1語(「侍ジャパン」)ノミネートされており、この扱いがどうなるか。

○それ以外のテーマからは、どんな年であっても、ある程度バランスに配慮して、分散気味に入賞しているのが見て取れる。「見て取れる」って、要は特に語れることがないという話なのだが。



3.本年度のノミネート(第一印象)


○空前の不況に政権交代と、ある意味それ以外ない1年だったことを反映し、政治・経済の2カテゴリーでノミネートの4割以上を占めた。経済関連といっても「景気対策」「貧困」「激安」のいずれかのテーマに収まる用語ばかりであり、昨年でいう原油高関連の用語とか「糖質ゼロ」みたいな新商品関連など、まがりなりにも「お金が動いている」感を想起させる語が、壊滅に近い状態。

○昨年のノミネートでも以前より目立つと書いたが、そんなレベルでなく、類似するテーマからの重複が異様に目に付く。結局のところ、流行り廃りに関する話題そのものが乏しく、まず60語揃えるのに著しく苦労したという印象である。

<重複例>
①「民主党(日本)政権関連」(「宇宙人」「小沢ガールズ」「故人献金」「政権交代」「事業仕分け」「脱官僚」「25%削減」「UFOで金星に」「八ツ場ダム」)
②「景気対策関連」(「エコカー減税」「エコポイント」「1000円高速」「定額給付金」)
③「貧困・派遣問題関連」(「ゼロゼロ物件」「年越し派遣村」「派遣切り」「貧困」「ハウジングプア」)
④「オバマ政権関連」(「チェンジ」「オバマ政権」「核なき世界」)
⑤「インフルエンザ関連」(「新型インフルエンザ」「パンデミック」)
⑥「酒井法子関連」(「あぶり」「のりピーショック」「のり塩事件」)
⑦「加藤清史郎関連」(「子ども店長」「こんなところ来とうはなかった」)
⑧「楽天球団関連」(「ぼやき」「マー君神の子」)
⑨「婚活関連」(「婚活」「離活」)
⑩「草食男子・肉食女子関連」(「草食男子」「草食/肉食」「弁当男子」)


○この10テーマで、なんとノミネート全体の6割。類似のテーマからあえて複数語がノミネートされている場合、そのテーマから一つは入賞する確率が高いというセオリーがあるが、重複が多すぎて「あえて」感がないという。というか、この10テーマで、2009年はあらかた説明がついてしまう感もある。


○また60枠埋めるがためということでもないかも知れないが、(「草食男子」「草食/肉食」、「婚活」「離活」など、あえて別々のノミネートで扱う必要性が薄いものが多々ダブっているため、審査員判断で、わざと1語にドッキングして表彰という可能性に、いつもより留意する必要がありそう。
例えば「婚活」が入賞当確だとして、授賞式に出席可能な芸能人が、ドラマ「婚カツ!」の出演者でなく「コンカツ・リカツ」の出演者だったという場合、ある種平仄をとる意味で「婚活」「離活」を1くくりで入賞させるという考え方である(いわゆる上述「大人の判断」)。

○これも通例から見て極めて例外的だが、やはり60語揃えるのに苦しんだためか、前年ノミネートしながら、今年も2年連続ノミネートというのが2語もある(「チェンジ」「婚活」)。片方で「新語」と謳う以上、個人的にはこれは禁じ手じゃないかと思うのだが、ただ「婚活」に限っては、先述の通り、関連するドラマが2本放映されているので、気になる位置づけではある。

○「新語・流行語大賞」なのに、根本的に「新語でも流行語でもない用語」、今年である必然性が全くない用語も、例年通り散見((「雛壇芸人」「育成選手」など)。毎年見ているとだんだん違和感を感じなくなってくるのが怖い。



さて(その2)では、いよいよ今年のノミネート60語を、一つ一つ当選分析していきましょう。


【過去の当シリーズ】

<2008年>
【2008年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その1) ※総論
【2008年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その2) ※ノミネート60語を優劣評価
【2008年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その3) ※入賞、大賞候補と受賞者予想
【2008年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(結果総括) ※結果発表を受けて。的中6個


<2006年>
【2006年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その1) ※総論
【2006年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その2) ※10年間(96-05年)の入賞傾向
【2006年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その3) ※ノミネート60語を優劣評価
【2006年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その4-最終版) ※入賞、大賞候補と受賞者予想
【2006年版】ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(結果速報) ※結果総括。的中6個


<2005年>
ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その1) ※95-99年の入賞傾向
ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その2) ※00-04年の入賞傾向
ありがちだが、今年の流行語大賞を完全予想(その3) ※1次予想(ノミネート候補発表前)
今年の流行語大賞を完全予想(4) ※ノミネート60語発表。内容分析。
今年の流行語大賞を完全予想(5) ※類似企画「知恵蔵・ワード・オブ・ザ・イヤー2005」(現在は廃止)入賞結果から見た傾向と対策。
今年の流行語大賞を完全予想(6)最終 ※直前予想
今年の流行語大賞を完全予想(7)最終の最終 ※最終予想を更に修正
流行語大賞予想(結果総括) ※結果総括。的中6~7個

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加藤清史郎では今年は語れないかと (d_d-)
2009-11-28 17:04:01
1年ぶりのごぶさたです。
当ブログへのコメントお誘いありがとうございます。m(_ _)m
ブログ更新は停止しておりますが流行語大賞への注目は切らしておりませんd_d-です。

さて今年も精緻でおもろい分析おつかれさまです。
今年は極端に重複が多く,10個のジャンルで全体の6割を占める…すごいですね。これだけ並べれば今年が語り尽くせる…なるほどなるほど。
それじゃ,ここから1個ずつピックアップすればベストテンのできあがりだ。

って,いくらブレイク中とはいえ直江兼継ツマブキ君をさしおいてセイシロー店長が入るのはさすがにねーわ。

などと思ってしまいました。
ご指摘のように60個でっち上げるのに苦労したような感がありますが,今年も『現代用語』作ってるんだからノミネート前の候補も200や300は軽く出ているはずなのにそこからの絞り込みセンスがどうもおかしい。
森ガールはノミネートまで1年か2年は軽く遅れるとしても逆チョコあたりは入れとけよとかのり塩入れるんだったら地デジカとか「裸で何が悪い」だってねぇ…(Jのタブーかな?)

どうもありがとうございました。
というわけで,その2へ進みます。
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