日本における刑法犯認知件数は、1996(平成8)年に246万5,503件と戦後最多を記録すると、その後は毎年、戦後最多を更新し続け、2002(平成14)年には369万3,928件と増加のピークに達する。この時期、新聞やテレビ等のメディアでは、日本の安全神話の崩壊が喧伝され、市民の犯罪への不安感も急速に高まった。 しかし実は、その後、メディアではあまり報道されないが、日本の犯罪は減りだした。刑法犯認知件数は、2002(平成14)年をピークとして、以後、毎年減少を続け、2012(平成24)年(犯罪白書でデータが得られる最新年)には201万5,347件にまで減った。この10年間で、日本の犯罪は、45.4パーセント減少したことになる。 ジェットコースターの如き、日本の犯罪件数 犯罪白書の図が示すように、2002(平成14)年を頂点とする、その前後の急激な上り下りのさまは、まさに遊園地のジェットコー