高岡市の射水神社で２１日、冬至祭が営まれた。冬至のユズ湯にちなみ、丸果高岡青果市場（下黒田）からユズ１２０個が奉納され、神事後、参拝者に配られた。東日本大震災を機に、復興を願って始めた祭りで、今年は能登半島地震の復興も祈り、能登出身の神職が舞楽「蘭陵王（らんりょうおう）」を奉納した。 神事後、炭谷淳宮司は「冬至は冬から春に変わるとき。悪いことが続いた後に良いことが待っている。ユズ湯に入って１年の疲れをとって、良き年を迎えてほしい」と呼びかけた。参拝者にはユズ茶も振る舞われた。

愛知県豊橋市に「除夜の鐘」より12時間早く鐘をつける寺がある。727年に開山した、高野山真言宗の古刹（こさつ）・普門寺（同市雲谷（うのや）町）。今月31日午前10時半～同11時半に列に並んだ人が鐘を…

射水市立町、大楽寺の田村晴彦住職（８０）は、江戸時代前期に書かれた源氏物語の全文と注釈書「湖月抄（こげつしょう）」全６０巻を公開する。田村住職によると、県内の民間施設で全巻そろっていて閲覧できるケースは珍しい。若くして亡くなった父の遺品として保管していたが、能登半島地震を機に存在に気付いた。源氏物語を取り上げたＮＨＫ大河ドラマ「光る君へ」が放映中でもあり、「関心のある人に見てほしい」と話す。 湖月抄は１６７３（延宝元）年に初版が出され、下段に源氏物語、上段に解釈が書かれている。著者は江戸期の学者、北村季吟（きぎん）。歌人与謝野晶子らが自著の参考にするなど多くの文学者に影響を与えたとされる。

浜松市浜名区引佐町井伊谷の龍潭（りょうたん）寺で２６日、地元の井伊谷小学校６年生約９０人を対象にした山門の保存修理工事の見学会があった。 山門は江戸時代に造られた県指定文化財。柱の傷みが著しく耐震性も不足しているため、２０２４年１月～２５年６月末の予定で保存修理のため工事している。

四季桜の名所として知られる豊田市川見町の川見薬師寺で、本尊で秘仏の薬師如来座像が特別公開されている。本堂の修繕への寄進を募る一環で、ご開帳は359年ぶりという。住職の松山栄生（えいせい）さん（29）は「拝観者に健康と幸せを願ってもらうとともに、協力の輪を広げたい」と話す。公開は12月8日まで。 寺は高野山真言宗で、開山の記録こそ残っていないが、江戸時代前期の1665年に薬師如来座像のご開帳があったと伝わる。像は室町時代後期に作られた座像で、高さ約40センチほどの寄せ木造り。市の文化財に指定されている。...

学問の神様として知られる菅原道真を祭る小松天満宮（小松市天神町）で２５日、道真をしのぶ「お火焚（ひたき）神事」があった。

七尾市山王町の大地主神社で１５日夜、五穀豊穣（ごこくほうじょう）に感謝する赤柏祭（せきはくさい）があり、氏子や末社の代表者ら約７０人が参列した。

豊臣秀吉（1537～98）の生誕地に建てられた常泉寺（名古屋市中村区）で、秀吉の馬印「千成瓢簞（せんなりびょうたん）」をモチーフにした金色の飾り物（幅、高さ約35センチ）が盗まれていたことが、寺への…

2024年11月4日、日本文化伝承協会（所在地：東京都渋谷区）の専務理事であり、信濃國（長野）天空の社・車山神社の宮澤伸幸 宮司(ぐうじ)と、同神社の落合陽一 禰宜(ねぎ)は、岐阜県高山市の国指定重要文化財・日下部民藝館２F奥の間にて、『計算機自然（デジタル ネイチャー）神社』を正式に創建しました。 創建式では、計算機自然 神社の禰宜として落合陽一 自ら執り行います。 日下部民芸館１階の仮殿に祀られていた「ヌルの神様」を、同館2階の奥間に鎮座する「オブジェクト指向菩薩」の隣に移動させ、神仏習合し鎮まることで正式に「計算機自然神社」が創建されます。 日下部民芸館を訪れた外国人の方々も神仏習合の神事に大変関心を持ち、６０人ほどの参列者の３０人以上が外国人となり、禁足地にまで踏み入ってしまうほど溢れてしまい、式が中断することもありました。 しかし、計算機自然神社の宮澤伸幸 宮司、落合陽一 禰宜に

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高岡市の射水神社は社殿の屋根ふき替え工事で、能登半島地震の復興支援として、被災地で生産された能登ひば（アテ）を使った。８日、宮大工が本殿の屋根に能登ひばの板を張り付け、拝殿や中門などを含めた全屋根への取り付けが終わった。 アテは適度な油分を含むため防水性があり、雪が多い北陸の屋根材に適する。宮大工らから、地震のため発注が止まり在庫がたまっていると聞いたため、今春、能登ひばの採用を決めた。 県内の材木業者を通じて能登の業者から石川県輪島市産を仕入れた。工事では、下地に能登ひばをはり、防水シートをかぶせて銅板をはる。社殿全体で６６０平方メートルに、長さ４メートル、幅１８センチ、厚さ１・５センチの板千枚を使った。

高岡市伏木古国府の国宝、勝興寺の宝物展が２日始まった。「勝興寺と和歌の世界」をテーマに、所蔵品の中から初公開の県文化財、後奈良（ごなら）天皇宸翰懐紙（しんかんかいし）など１３点を展示。２４日まで。文化財協力金５００円、中高生２００円、小学生１００円。 後奈良天皇宸翰懐紙（室町時代）は、蓮如のひ孫に当たる九代住職が後奈良天皇から賜ったと伝わり、２首の和歌が書かれている。同じく県文化財の後陽成天皇宸翰色紙（桃山時代）は、紙が貴重な時代に色鮮やかな色紙に１首ずつしたためた豪華版。 和歌を詠むための道具も展示。群千鳥浜松図蒔絵見台（むれちどりはままつずまきえけんだい）（江戸時代後期）は書物を置くための台で、桜やタンポポ、群れをなして飛ぶ千鳥が描かれ、裏側にも別の構図が表現されている。海浜文蒔絵硯箱（かいひんもんまきえすずりばこ）（桃山時代）は、後陽成天皇の愛用品と伝わる。

七尾市大田町の曹洞宗海門寺に伝わる国指定重要文化財（重文）の「木造千手観音坐像」が、同寺で１２年ぶりに公開されている。通常は３３年に１度の公開だが、能登半島地震や記録的豪雨の犠牲者の追悼と復興を祈るため、厨子（ずし）の扉を開けた。 平安時代の１１５８年に作られた、高さ７４・２センチの観音坐像で、２０１２年に重文に指定された。たくさんある手には、それぞれ異なる物を持っていることから、「悩みや苦しみに応じて救いの手を差し伸べてくれる」と松本道匡（どうきょう）副住職（３４）。写真撮影も可能という。 公開に合わせ、地域住民が緑や赤、ピンク色など彩り豊かな千羽鶴を奉納した。折り鶴には供養の言葉や願い事がしたためられ、観音堂内につるされた。観音坐像の公開期間中は、短冊に願い事を書くことができ、「健やかな日々を願います」や「みんな元気になってね」などのメッセージが集まっている。

天神様（菅原道真）に柿を供える伝統行事「柿天神祭」が２５日夜、氷見市伊勢大町の伊勢玉神社であり、氏子たちが遺徳に感謝した。 ４町の神社総代と責任役員の計１２人が参列。水島柿、次郎柿、筆柿、太秋（たいしゅう）柿、さわし柿の５種類の柿をそれぞれ三方に盛り、千鳥に向かい合って並んだ総代・役員たちが手から手へ伝え渡して神前に運んで供えた。鈴木瑞麿宮司が祝詞を奏上し、参列者が玉串をささげた。 柿天神は、道真が甘味が貴重な時代に柿を庶民に普及したとの故事に基づく行事。同神社では江戸時代から続き、県教委が選定した「年中行事百選」の一つになっている。氷見市の家庭では１９６０年代まで天神様のかけ軸を床の間に飾り、柿を供える風習がよく行われた。　（小畑一成） ＜ユースクが調べます！＞　北陸中日新聞「Your Scoop（ユースク）～みんなの取材班」は、無料通信アプリLINE（ライン）でつながった皆さんからの暮

徳川家康のルーツに当たる松平家の菩提（ぼだい）寺として知られる豊田市松平町の高月院で、山門が86年ぶりに建て替えられた。費用の約2千万円は全額、観光などで訪れた参拝客や地元関係者の寄付という。27日に門の開通式を開く。

奈良時代の高僧・行基が724年に愛知県豊川市に開き、開創1300年を迎えたとされる真言宗の古刹・財賀（ざいか）寺で秘仏の本尊「千手観音像」が開帳されている。秘仏の公開は、国指定重要文化財の「仁王門」…

上田市真田町長の山家(やまが)神社で１５日、集落から同社境内まで大木を曳(ひ)く「御柱祭」が開かれた。コロナ禍で地域の祭りが中止されたのを受け、４０代を中心とした住民有志らが、子どもたちの思い出に残る行事をしよう―と２０２２年に始めた催し。４年かけて４本の御柱を境内に立てる予定で、今年は３本目を協力して立てた。

爆音を響かせる車やバイクが夜中に集まって問題になっているため、犬山市の犬山成田山は15日から、夜間の境内への立ち入りを禁止することにした。これまでは、希望者がいつでも参拝できるように24時間入ることができた。寺は「夜や早朝に参拝したい人には申し訳ないが、近隣住民への配慮も必要」と苦渋の決断をした。 犬山成田山は、千葉県の成田山新勝寺を大本山とし、中部地区の拠点として1953（昭和28）年に開かれた。特に交通安全に御利益があるとされ、多くの参拝者がいる。駐車場に、夜な夜な騒音車両が集まるようになったのは10年近く前から。寺の職員は「午前1時でも時間に関係なく集まってきて、騒音を響かせる。ごみも多くて、たばこや酒の空き缶が捨ててあることもよくある」とこぼす。

金刀比羅神社本殿の棟札（左）。表面（右）には剣宮本殿の棟札であることが記され、移築されたことが分かる＝七尾市国分町で（のと里山里海ミュージアム提供） 梅宮本殿 通説覆る　七尾市三島町の金刀比羅（ことひら）神社本殿が、明治時代に中能登町の国史跡、石動山の「剣宮（つるぎのみや）本殿」を移築した建物だったことが、専門家らの調査で明らかになった。およそ１００年にわたり語り継がれてきた「石動山の『梅宮（うめのみや）本殿』を移築した」という通説が、被災した文化財を救う文化庁の文化財レスキュー事業で発見された棟札の詳細な調査で覆った。（染谷明良）

「祭り復活が復興につながる」　４００年以上の歴史を持つ老舗和太鼓店「浅野太鼓楽器店」（白山市福留町）が能登半島地震で破損した和太鼓の新調や修繕を無償でしている。能登の祭りに欠かせない「キリコ」（灯籠）に載せられた太鼓の修理も担う。被災地に再び和太鼓の音色が響き渡ることを信じて－。（安里秀太郎） 奥能登に拠点がある和太鼓演奏団体の多くは、保管場所の被災や津波により和太鼓が破損する被害を受けた。浅野太鼓の専務取締役である浅野正規（まさのり）さんらが１月下旬に被害の実態調査を開始。公益財団法人「日本太鼓財団」（東京）が協力した。 調査と並行し、浅野太鼓は被災地の和太鼓を無償で新調したり修繕したりする事業を開始。この事業も財団が支援をした。８月初旬までに、６団体から新調４件、修理１２件の依頼が寄せられた。担当者の浅野紘佳（ひろか）さんは「これから（依頼は）まだまだ増える」とみる。