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負けてたまるか-。そんな気持ちを胸に、川端はマウンドに上がっていた。8年目のシーズン。中継ぎを主... 負けてたまるか-。そんな気持ちを胸に、川端はマウンドに上がっていた。8年目のシーズン。中継ぎを主戦場とした。対戦相手にだけではない。チームメートもライバルだった。「侍みたいな人が多かった。正直に言えば、チームのために戦うのではなく、自分たちが自分たちのために戦っていたんじゃないかな」。個性派集団の中で28試合に登板し、防御率2・36と存在感を発揮した。 今思えば、首脳陣に乗せられていた。「山本監督、大下ヘッドを中心に選手をその気にさせてくれたおかげだった」。主力選手が監督室に呼ばれていたのは知っていた。川端に声がかかったのは、首位中日を射程圏に捉えた8月。同学年の川口とともに、体調管理の徹底と若手のけん引役を託され、最後に大下ヘッドから頭を下げられた。驚きと同時に、気が引き締まった。マジック点灯とともにチームに「輪が生まれた」ことを実感。本物のチームになったような気がした。 編成部長として