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昨年から、マイケル・サンデルを中心とした「正義論」が話題となり、その正義に呼応するように、島田雅... 昨年から、マイケル・サンデルを中心とした「正義論」が話題となり、その正義に呼応するように、島田雅彦「悪貨」、中村文則「悪と仮面のルール」、貴志祐介「悪の教典」といった、「悪」を主軸に置いた小説が目立つようになった。そして、「正義とは」と「悪とは」というそれぞれからの問いかけを結びつけて考える作業が論壇を中心に行なわれた。正義と悪の間に人としての振る舞いを見つけ出すという大きな命題が、双方から放たれたわけである。しかし私は、書店の店頭で首をかしげていた。正義とは何か、悪とは何か、そしてその間の正しき振る舞いとは何か、この答えを探し出す為に両手で抱えきれないくらいの哲学書と小説が必要だろうか、と。作品それぞれを体感する分にはどれも優れていたが、抱えてまとめる必要はない。年末の読書を探しに来た客でごった返す書店を後にして、私は地元のレンタルDVD屋に入り、誰かに向かって宣言するかのように、ここに
2015/08/22 リンク