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夏から数ヶ月、ゆっくりじっくり読ました。「マヌ法典」はバガヴァッド・ギーターと同時代にまとめられ... 夏から数ヶ月、ゆっくりじっくり読ました。「マヌ法典」はバガヴァッド・ギーターと同時代にまとめられた、マヌの教え。マヌさんが座っているところに偉大なリシたちが質問をしにいくところから第一章がはじまります。 以前紹介した同じ訳者さんの要約版では「刑法」に似た項目のものが、かなりわかりやすくまとめられています。全体訳を読むと「ヒンドゥー・ブラフマニズム世界」がよくわかる。 なにより、この本は、ここがいい! <巻末 東洋文庫での再刊にあたって より> 再刊に際しては、訳文および訳注の一部改訂を行なったが、最も重要な点は、ヴェーダ=ダルマの世界における重要観念の一つである罪の清めに関して、これまで一般的に用いられてきた「贖罪」という訳語を改め、「罪の除去」としたことである。すなわち「罪を償う」という観念は存在しないからである。 ここの言い切り、とても重要です。輪廻思想がベースにあって、来世のために罪