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著: 谷綾子 毎日帰ってくる街だからこそ、おいしくて敷居の低いお店があるとうれしい。住んだことのあ... 著: 谷綾子 毎日帰ってくる街だからこそ、おいしくて敷居の低いお店があるとうれしい。住んだことのある人ならではの視点で、普段着でひとりでもかろやかに通える街の名店をご紹介します。 ◆◆◆ 東京に来たら「行きつけのバー」ができるものだと思っていた。 ドラマの主人公はいつも、ふらっと一人でバーに立ち寄り、マスターにグチをこぼす。 それが東京。私が田舎に住んでいたころの東京。 滋賀から東京に出てきて14年経つが、そんな店は一つもできなかった。ドラマは非日常で、私が生きているのは日常。そこには大きな川が1本流れていて、決して越えることはない。 でも、恵比寿に住んでから、日常と非日常をつなぐ橋が架かった。行きつけのバーができたわけではない。「テイクアウト」というワザを身に着けたのだ。 ある平日の夜、私より長く恵比寿に暮らしている夫が、お寿司屋さんで海鮮サラダを買って帰ってきた。 ぶあついお刺身とパリ
2019/02/28 リンク