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薄くて、ふんわり軽くて、柔らかくて、うっとりするほどきれいで、繊細で、丁寧に扱わないといけなくて... 薄くて、ふんわり軽くて、柔らかくて、うっとりするほどきれいで、繊細で、丁寧に扱わないといけなくて、とてもいい匂いのするもの。しかもあっけなく捨てられる運命にあるもの。 バラの花びら以外にそんなものが世の中にあるとは、5歳までは思っていなかった。 水洗トイレがまだ家庭に完全に普及していない1960年代、トイレのロールペーパーは私の記憶ではデパートのトイレくらいにしかなく、家のトイレには、四角いB5くらいの大きさのちり紙が浅めの箱に入れて置いてあった。ちり紙は少しグレーがかっていて何となくごわごわしていて、使い心地はよくなかった。 しばらくしてもっと薄くて白いちり紙になった。そのちり紙をいつも5、6枚重ねて四つ折りにして、母は私の幼稚園のバッグにハンカチと一緒に入れた。鼻をかむ鼻紙の代わりに。ポケットティッシュなんてもちろんない時代。 ある日、幼稚園の友達がとてもきれいな鼻紙を持ってきていた。