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永瀬王座は、努力する天才が集う将棋界にあって、人一倍研究に打ち込むことで知られる。そんな姿勢に“軍... 永瀬王座は、努力する天才が集う将棋界にあって、人一倍研究に打ち込むことで知られる。そんな姿勢に“軍曹”の愛称で多くの将棋ファンを持つ。打ちひしがれてもおかしくない残酷な敗戦直後も、その姿勢を貫く立ち振る舞いには、感服するほかなかった。 10-0だったとしても、逆転負けがあるのが将棋 そんな永瀬王座の姿とともに同時に思い出したのは十数年前、筆者が棋士の取材をし始めた頃のこと。サッカー好きで知られる野月浩貴八段に「将棋の醍醐味・恐ろしさは何でしょうか?」と質問すると、こんな例え話をしてくれた。 〈サッカーで前半に2点を取って、追加点を挙げて3-0でアディショナルタイムに入れば“勝ち”が確定した状況ですよね。ただ将棋の場合、内容的にそれくらいの差……極端に言えば10-0だったとしても、一手間違えてしまえば逆転負けを喫することがあるのです〉 永瀬への拍手は八冠と同等かそれ以上 その逆転劇が将棋界の
2023/10/18 リンク