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前回の原稿では『虐殺器官』の主役・クラヴィスの記述を追い、その大嘘を立証した。今回は『虐殺器官』... 前回の原稿では『虐殺器官』の主役・クラヴィスの記述を追い、その大嘘を立証した。今回は『虐殺器官』読解の歴史に触れつつ、かつて流布した説について検討していく。 まずは刊行当時、読者と作者のやり取り要約からだ。 読者「クラヴィスは虐殺の文法について勘違いしているのでは?」(※1、末尾記載) 作者「その自己欺瞞については作中に書いてあります」(※2) この「勘違い」、あるいは「自己欺瞞」については 前回扱った 通り。何が起こるかクラヴィスは知っており、その上で虐殺の文法を振りまいたのだ。 無論、当時ここまで明確に解明された訳ではない。しかしともあれ、経緯を知る者には「クラヴィスは嘘をついている」との印象は残った。 やり取りから2年後。没後半年が経った2009年9月、「伊藤計劃『虐殺器官』の“大嘘”について」と題された文章が匿名投稿される。現在では投稿元から消えているものの、アーカイブからの閲覧自
2024/08/05 リンク