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作品について書いたり喋ったりする際、話が、製作者の努力や思量を評価する方向に転がっていってしまう... 作品について書いたり喋ったりする際、話が、製作者の努力や思量を評価する方向に転がっていってしまうことが、しばしばあります。これは避けたほうがよいです。まず、根本的に、<傍点>評価する</傍点>という姿勢が、話の終着点を不毛な場所に落としこみやすい危険なものです。美点と欠点を足し引き算して、普通の読み手にとって何点ぶんになるか評価する。その一次元上の値じたいは不毛であり、算出する必要は薄い。大切なのは、そこで挙げる美点と欠点とにどんな面白いネタを出せるかです(「面白いか?」)。 そして、作品について話を一次元上に落着させるのがすでに不毛になりやすいのだから、同じことを製作者の努力や思量について行えば――それは作品というフィルターを通して製作者の過去の行動を推測する不明瞭なものとなり――いっそう不毛になりがちです。 製作者について語ることは悪くありません。製作者というのは、いくつも作品をつくる
2005/07/09 リンク