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[読書] 岡田暁生『西洋音楽史』 (中公新書、05/10) (挿絵は、ムーサたちに囲まれるアテナ(中央左奥)。... [読書] 岡田暁生『西洋音楽史』 (中公新書、05/10) (挿絵は、ムーサたちに囲まれるアテナ(中央左奥)。兜を被っているが、彼女は笛を創った神であり、音楽に関わる神の一人。) 岡田氏の本が面白いので、もう一回書く。氏は19世紀が専門の音楽学者。ロマン派と現代との関連の考察はさすがに鋭い。19世紀のロマン派音楽は、実は、現代の我々の「クラシック観」の原型になっており、それは現在まで続いている。たとえば、ロマン派音楽が支配的になった19世紀後半には三つの特徴がある(第5章)。(1)産業社会の自由競争の気風に伴い、「目立つキャラクター」が重視されるようになり、作曲家は「個性」を競い、「芸術家の独創性」が崇拝された。(2)バッハの「再発見」など、過去の「名曲」演奏が盛んになり、「プロの演奏家」というジャンルが成立した。誰でもチケットを買える、名曲演奏の「コンサート」が、音楽の重要な部分になった
2005/12/27 リンク