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瀬野 昔の方の論文には、註はありませんものね。註ができたのは昭和に入ってからくらいでしょう? 註... 瀬野 昔の方の論文には、註はありませんものね。註ができたのは昭和に入ってからくらいでしょう? 註というのは読む人に一々後ろを見ろというもので失礼だと言われた年輩の先生もいらっしゃった。 ―玉村 竹二, 瀬野 精一郎, 今泉 淑夫「禅宗史研究60年―上―(国史学界の今昔-28-)」、『日本歴史』(526)、1992 瀬野(1931年生まれ)のいうことに反証を出すことは難しくないが、確かに昔の日本史学の論文に注は多くない。であれば、1938年に出たこの本は、さぞかし異様でかつ「失礼」な作品であっただろう。石井良助のデビュー作、『中世武家不動産訴訟法の研究』(初刊弘文堂書房)である。 ”不動産訴訟”とは、史料用語でいう「所務沙汰」のことであり、所領などに関する鎌倉・室町幕府の訴訟制度を解明した巨編である。簡潔な本文に対して付く注の数は総計975。いずれも膨大な史料引用で満ちている。ここまで古文書
2018/02/20 リンク