2025-11-01

俺はネトウヨだが、パヨクとチューしたことあります

正直に言おう。最初軽蔑していた。SNSでの彼女投稿を見ては、典型的だなと鼻で笑っていた。

権力反国家反自民。俺が守るべき秩序だと思っていたものを、彼女は全部ぶっ壊そうとしていた。

だが、現実皮肉だ。討論の場で出会い、罵り合い、理屈応酬を続けた結果、俺は彼女に惹かれた。

彼女理屈は、俺の理屈と同じくらい整っていた。違うのは立場だけだった。

俺が国を守ろうとしていたのに対し、彼女個人を守ろうとしていた。

俺が大きな構造を信じるなら、彼女は小さな痛みを信じていた。

だがどちらも、結局は誰かを守りたいという一点において、根は同じだった。

議論の末、二人で飲みに行った。酔いのせいか、あるいは理屈を越えた何かのせいか、気づいたら彼女の顔が近くにあった。

互いに思想をぶつけ合っていた口が、同じリズムで呼吸していた。

チューした瞬間、右翼左翼もなかった。そこにあったのはただの人間だった。

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