セールスフォース・ヴェンチャーズがヨーロッパのエンタープライズ・スタートアップに1億ドル投資を計画

セールスフォースは本日、傘下のヴェンチャー・キャピタル部門が今後5年間で1億ドルをヨーロッパのスタートアップに注ぎ込むことになると表明した。ヨーロッパ大陸でのスタートアップ経済が力強いことを示す動きといえる。
セールスフォースで事業提携担当エグゼクティヴ・ヴァイス・プレジデント兼セールスフォース・ヴェンチャーズ統括者を務めるジョン・ソマージェイはインタヴューで、ヨーロッパ各地を数年にわたって訪問してきたなかで、とりわけこの18か月ほどスタートアップとアントレプレナーの活躍が目立つことを知ったと述べている。
彼はこの強い成長について、いくつかの要因を挙げた。行政による下支え、スタートアップの士気高まりがみられるという。また、ヨーロッパは全体的にみてクラウド関連サーヴィスの成長がもっとも著しい市場のひとつだと彼は指摘した。
ソマージェイによると、IDCが実施した調査でヨーロッパのパブリック・クラウド・ソフトウェア市場が伸びる度合いは、これを除くIT市場とくらべて12倍も速くなる見通しだという。このような成長によって、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域は同社の「もっとも力強い市場」になっていると彼は言う。
同社はこれまでに、ヨーロッパ企業のなかでは、カートDB、クラウド9IDE、クラウドセンス、ニューヴォイスメディア、キュービット、ユニヴァーサル・アヴェニュー、ユアSLなどに投資してきた。また今年、セールスフォース・ヴェンチャーズはヨーロッパを本拠とするフルタイム・パートナーを初めて起用した。
セールスフォース・ヴェンチャーズは今後、クラウド、モバイル、ソーシャルの要素を打ち出すエンタープライズ・アプリケーションに重点化する見通し。
今回のセールスフォースによる発表に先立って、シスコ・システムズはフランスでの投資金額を1億13百万ドルから2億26百万ドルへと増額する計画だと発表していた。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Chris O'Brien.)