タンブラーと音楽

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
マイスペースはこれまで、ミュージシャンとそのファンが集うソーシャル・メディアのたまり場でありつづけてきた。ウワサされている、「アイライク」買収の話(新しい経営陣による最初の買収になる)を聞くと、音楽とエンターテインメントがマイスペースにとって、フェースブックなどのソーシャル・ネットワークスから差別化を図るための主要な駆動力となっていくことが思われる。
だがわたしはミュージシャンとそのファンが、タンブラーをもうひとつの音楽のたまり場として受け入れるようになってきている事例を最近見るようになった。知っている人も多いと思うけれど、知らない人のために言っておくと、わたしたちの法人はタンブラーに投資をしていて、わたしはタンブラーでも自分のウェブログをひとつ開設している。
わたしはタンブラーを使い始めて以来、そこで音楽を投稿したり共有したりしてきた。わたしがタンブラーに投稿した音楽から自動的に生成された、わたし個人のラジオ局はこちらにある。わたしが毎日聞いているタンブログ(タンブラーのブログ)は15から20くらいある。というわけで、タンブラーはファンが音楽について語り合い、それを共有する場として長い間機能してきたのだ。
だが最近になって、わたしが気づいたのは、「なにか特別なことが起きている」と感じさせるようなタンブログがいくつも出てきたことである。「ユニヴァーサル・ミュージック」はタンブラーにショップを開設した。「ディセンバリスト」のフロント・マンをやっているコリン・メロイもやはり開設している。それから先週には、「サウンドクラウド」もタンブログを始めた。
このように短い期間のなかで、レーベル、アーティスト、新しい音楽サーヴィスがタンブラーでショップを開設しているのを見てきた。わたしはこのような活動がもっと出てくるのではないかと思う。
マイスペースと同じように、タンブラーでは音楽を投稿して友達やファンと共有するのはかんたんにできる。お気に入りに入れる機能(タンブラーでは「ライク」と呼ばれている)と、リブロギングを通じて、音楽はタンブラーのネットワークを芋づる状に伝染していく。これはマイスペースに代表される従来のソーシャル・ネットで起きていたこととそっくりである。
だがマイスペースと違うのは、タンブラーはもともとブロギング・サーヴィスから始まっているということだ。そこではほとんど何でもできる自分のスペースが与えられるのだ。わたしもそうしているけれど、タンブログに自分のドメインを宛てることもできる。そうすれば、ドメインを管理して、トラフィックを呼び込むことができるようになる。
わたしが気づいたのは、わたしの娘たちがだんだんヤング・アダルトの年齢になってくるにつれ、自分の名前をつかったドメインでブログをはじめていることだ。彼女たちはいままでどおりフェースブックをつかっているが、ウェブ上に自分が誰であるかを示せるような、自分の管理下にある場所を欲しいということもあるようだ。そして音楽においても、ほかのメディアと同じように、やはりそれは大事なことなのだと思う。
というわけで、これからもミュージシャンや音楽産業がどんどんタンブラーを活用するようになるのではないかとわたしは思っている。それが現実のものとなったら、タンブラーで開設されているブログにとっても利益となることだろう。というのは、ダッシュボードやライクやリブログの欄に、さらに多くのコンテントがずらりと並ぶようになるからだ。それは意義深いサークル活動となるだろうし、そこに参加しているというのは楽しいものだ。