sk0
今回紹介いたしますのはこちら。

「その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする」第7巻 福田晋一先生 

スクウェア・エニックスさんのヤングガンガンコミックスより刊行です。


さて、様々なコスプレと、様々な人との出会いを経て、確実にその距離を縮めている新菜と海夢。
海夢は完全に新菜が好きで、新菜もまた海夢が好きなのは間違いないのですが、お互いの性格もあってなかなかそれを伝え合うことは簡単ではありません。
今巻ではそんな二人にどんな出来事が起こるのでしょうか……?



文化祭の季節が近づいてきました。
新菜たちのクラスでは、比較的ベタなたこ焼き屋さんをやることになったようです。
とはいってもただのたこ焼き屋さんではなく、中にワサビやらからしやらが入っている激辛の者が混ざっている、ロシアンルーレットたこ焼きなのですが!
準備期間は2週間。
各自分担して仕事を行うわけですが、内装系の力のいる仕事は男子中心でやるように、と一応の支持は出ていまして。
同時に、文化祭の準備のルールが先生から説明されました。
作業していい時間は朝のホームルーム前と昼休みと放課後。
最終下校時刻を過ぎても残っていたら減点される……
と、そこで生徒の一人が声をあげます。
「減点」とは何のことなのでしょうか?
先生によりますと、なんとお客さん一人を1点とした点数がつき、順位が付くのだとのこと。
やはり人間、勝負事となると熱くなるもの!
クラス全体は沸き立ち、体育祭では苦汁をなめさせられる結果となった3組に勝とう!と大盛り上がり!!
文化祭はまったり楽しもうと考えていた生徒たちも一気にやる気を滾らせるのでした!!

そして、そんな一同のやる気を更に燃えさせるイベントがあるようです。
文化祭は二日間開催されまして、一日目は一般の来場者も参加でき、二日目は生徒のみ参加できることになっています。
その二日目のメインイベントとして、ミスコンテストがあるとのこと。
sk1
一位になれば、点数が加算されるそうですから、これに出ない手はないでしょう。
1位になって点数をもらうため、誰を出すかとなると……やはり海夢でしょう!
海夢は今一つピンと来なかったようですが、クラスの皆は海夢しかいないだろうともりあがる、のですが、そこで先生がこんなことを言うのです。
うちの学校のミスコン、男子が出るなら女装で、女の子なら男装する決まりになってるの、と。
それを聞いて海夢は
sk2
即座に自分が出る!と宣言!!
男装すると言うことは、いわばコスプレすると言う事。
学校でコスプレしていいなんて最高じゃないか、と言うわけです!
一応先生に確認すると、キャラクターのコスプレがだめという決まりもないそうで。
海夢はそこで、
sk3
「生ホス」の麗様がいい、とみんなの前で早速コスチュームを決めるのでした!

「生ホス」……「生徒会長はNo.1ホスト」と言う少女漫画。
累計1000万部を超える人気作で、少し前に放映されたドラマも大人気。
イケメン俳優が多数出演しているにもかかわらず、主演を務めた女優が一番人気になったと言うのも異色です!
その主演女優が演じたのが主役の一人である麗で、非常に高い人気を誇るキャラクターです。
海夢がそのキャラのコスチュームをするのですから、クラスはさらに盛り上がります。
そうなると次は、海夢が麗のどの姿のコスチュームを着るのかが気になるところ。
やり麗の定番衣装であるであるスーツか、と沸き立つ一同、海夢もスーツの良さには賛同するものの、期待コスチュームは別にある様子。
海夢はホスクラ営業後のお弁当のとこの麗様、あそこ激エモですこなんだが、とだらしない笑顔を浮かべるのでした。
その「弁当の所」と言うのも皆よく知っている名シーンのようです。
女子ばかりか、一部の男子もそのシーンは心に響く場面だったようで、「引くほど泣いた」とか。
そこをきっかけにクラス中で「生ホス」の話題で盛り上がり始めるのです。
そんな中で、そう言った話題にはとにかく疎い新菜がきょとんとするばかり。
感動する話なんだ、とその様子を眺め続けるのです。

そんなこんなで出場者が海夢に決まりました。
そこで先生は、ミスコン当日までに準部しておかなければいけないことが二つある、と教え始めます。
ひとつは当然衣装。
もうひとつは、アピールタイムで行うパフォーマンス、とのこと。
アピールタイムと言うのは、エントリーした人物が同棲の生徒会員の子を相手にキュンとするようなパフォーマンスを順番にしていくと言う、ミスコンの鍵を握る大事な要素です。
今年の女性の生徒会員は生徒会長ですから、海夢は生徒会長にアピールすることになります。
1位に選ばれるような素敵なパフォーマンスを考えてね。
そう言われた海夢はにっこり了解。
そして、クラスメイトに、集客とミスコン両方で1位を取って勝つぞ、マジでコスプレ気合入れろよ!!と激励されると……
当たり前なんだけど!!
sk4
ねっ!ごじょー君、今日「生ホス」全巻貸すね!!
そう新菜に振ってしまうのです!!
不意打ちのような形でクラスの皆に新菜と海夢の関係が知れ渡ってしまいました。
一気にクラスの注目を浴びることになってしまった新菜、冷や汗がだらだらと……!!
普段とは違うプレッシャーもかかってしまう今回のコスプレ、一体どうなってしまうのでしょうか!?



というわけで、文化祭編に突入する本作。
まさかの学校でのコスプレと言うことで、今までとは一味違う環境でのコスとなっていくようです。
まず大きく違うのは、コスプレ衣装を作るための制限です。
今までは空き時間に衣装を作っていたわけですが、今回は文化祭の準備もあるわけです。
同時進行でまともに両立させることができるのでしょうか?
そして、今回は海夢と新菜だけの問題ではなく、クラスの皆にもおおきな期待が寄せられていると言う点も大きく違います。
今まであまりクラスの皆に注目されるようなことの無かった新菜が、この状況で冷静に衣装製作をしていけるのか、という不安もあるわけです。
さらに不安と言えば、ミスコンテストが今までの様な「コスプレが好きな者達」だけに見られるような環境ではないと言う点も引っかかってきます。
普通の生徒や教師たちが海夢のコスプレ姿を見て、新菜が作っていると知って、その時どうなるのか?
期待と同じぐらいの不安が湧いてきてしまいそうです……!
とはいえ本作は基本的にそう言った悪い人はあまり出てこない作品ですから、心配しすぎかもしれませんが!

そんな心配が考えすぎだとでも言うかのように、今巻では二人のラブコメ的展開が加速!!
海夢と新菜のなんだかとっても甘酸っぱいラブがコメる様子、にやにやせずには読めませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!