北近畿・山陰遠征2日目 伯耆大山
初日京都で大江山ハイクした後、鳥取県に入り、道の駅ポート赤碕に移動。
夏場なら登山口近くの南光河原駐車場で車中泊するのが便利なのだが、
標高が高く冷え込みが予想されるので、海岸近くのここで一夜を過ごす。
(伯耆)大山
ご存じ日本百名山の1つで、中国地方の最高峰。
コニーデ型の独立峰火山で、その形状から伯耆富士とも呼ばれている。
2日前のレポでは、4合目付近から上には積雪があり、霧氷も見られるそうだ。
6時に起床。寒さで何度か目が覚めたが、比較的ぐっすり眠ることができた。
到着時は閉まっていたコンビニも営業(6~20時)が始まっていた。
来る道中でも結構見かけたローソン+ポプラ。
ポプラと言えば広島発祥で、中国地方を中心に店舗展開する中堅のコンビニチェーン。
余談だが、ポプラは学生時代によくお世話になったコンビニで、
当時の福井には、セブンイレブンはおろかローソンやファミマすらなく、コンビニもどきの
ヤマザキストアかナイトショップいしづち(今の人は知らないだろうなw)ぐらいしかなく、
生まれて初めてコンビニを利用したのが、このポプラだった(笑)
品揃えやいまいち垢抜けない感じだったが、温かいご飯をその場で入れてくれる弁当(ポプ弁)が人気で、夜中よく先輩に買い出しに行かされました(←どうでもイイ情報w)
調べたところ、鳥取県内では旧ポプラが続々とローソン+ポプラに転換しているらしい。
元々R9沿いに多く、無料供用中の山陰自動車道が繋がるにつれ交通量が激減。
閉店する店舗も増えてきたために、大手のローソンと手を組むことになったそうだ。
店舗の外装、内装、品揃えはほぼローソンで、ポプラらしい点はポプ弁があるぐらい。
以前、我が福井県にも文殊山の近くに1軒あったが、3年前に撤退し現在はローソン。
あの赤い看板が無くなっていくのはなんか寂しい。。。
大山町に移動し、県道158で登山口を目指す。
標高1700mほどあるが、独立峰のせいか意外と低く感じる。
海抜30mから登山口(標高約775m)まで一直線に登っていく。
7:06 南光河原駐車場(標高約770m)
佐陀川にかかる大山寺橋の隣にあり、最大58台駐車可能(無料)
さすが百名山、既に30台ほど停まっていた。
対岸にはモンベル大山店がある。
やっぱり鳥取の方が都会なのかな?(笑)
トイレ横にあった温度計では気温2.5℃。
山頂付近はもちろん氷点下で、極寒期にはマイナス10℃以下になることもザラらしい。
防寒対策として、厚手のインナーを追加し、ソフトシェルと防寒手袋を装着。
ザック内にはカッパやダウンジャケット、目出し帽に加え、お守りの10本爪アイゼン。
軽量化のためスパイク長靴にしようかとも思ったが、初めての山なので登山靴+アイゼンを選択。
トイレ前にあるポストに登山届を忘れずに提出。
下半分がコース図になっていて切り離すことができる。
最高地点は剣ヶ峰(1729m)だが、弥山から象ヶ鼻間の大山縦走路は、狭いところでは道幅が20㎝ほどしかなく、しかも両側が数百m切れ落ちている超ヤセ尾根で、立入禁止になっている。
このため、一般ハイカーが登頂できるのは弥山(1709m)までとなっている。
でもネットで検索すれば、縦走路を走破する映像が結構あります。
【閲覧注意!】かなり高度感があり、高所恐怖症の方は見ない方がイイですw
当然自己責任で挑戦しているのだろうが、良い子は決して真似しないように!
怖いと感じると、”進むも地獄、戻るも地獄”と化し、進退窮まるそうです。
しかも今年10月21日に発生した鳥取県中部地震(M6.6)の影響で、新たな亀裂が多数発生。
(クリックすると大きくなります)
崩壊寸前の場所もあるそうで、絶対に立ち入らないようしましょう。
もちろんヘタれな私は挑戦しようなんて、これっぽっちも思っていません(笑)
大山では一木一石運動なる活動が行われている。
昭和50年代の登山ブームの影響で、山頂付近が踏み荒らされて裸地化。
植生の復旧や崩落した岩を回復させるべく、この運動が行なわれている。
7:29 大山夏山登山道登山口(標高約775m)
駐車場から80mほど進んだ先にある。
弥山山頂までは距離約3㎞、標高差約930mで、標準CTは2時間(休憩含まず)
例えるなら、地元の鬼ヶ岳(533m・距離1.5㎞・標高差433m)を2回登るような感じ。
私の場合、この時期の鬼ヶ岳でも1時間20分近くかかっており、単純に倍で2時間40分。
3週間のブランクでまだ本調子ではなく、しかも休憩時間は含まれていないので、
目標タイムは超ゆるめの4時間に設定。
2年前に登られたOPP総帥は、登り1時間52分、下り1時間50分だったそうなので、恥ずかしいほどの目標タイムです(笑)
登山口付近からは日本海が望めた。
中腹にある大山寺(だいせんじ)は山岳信仰の霊場として奈良時代に開かれ、
その後天台宗別格本山として、最盛時には百を超える僧坊や三千余の僧兵を有したとされる。
この辺りは僧坊跡の一画で、石畳になっている。
7:44 阿弥陀堂分岐(標高約810m・弥山山頂まで2.6㎞)
分岐を過ぎると丸太の階段になり、ようやく登山道らしくなる。
7:51 一合目(標高約860m)
スタートから22分。単純に10倍しても、3時間40分ペース(笑)
西日本一ともいわれる見事なブナ林の中を登っていく。
7:55 標高900m地点
後続のハイカーにどんどん道を譲る。
時折下山してくるハイカーも。伺ったところ4時頃から登られたそうだ。
8:13 二合目(標高約985m)
二合目を過ぎると、一旦緩やかになる。
8:15 標高1000m地点
この付近から再び急登になってくる。
8:29 三合目(標高約1070m)
スタートからちょうど1時間が経過し、ここで小休止。やはり4時間ペースだな(笑)
20名ほどの下山者とすれ違い、30名以上の後続者に抜かれた。
マイペース、マイペース。。。
8:47 標高1100m地点
8:59 四合目(標高約1150m)
四合目辺りから植生がブナ中心から灌木類が目立ってくる。
9:06 標高1200m地点
一昨日のレポでは霧氷祭りだったこの一帯も、雪のゆの字もありません。
9:17 五合目(標高約1235m)
山の神さん
ここにはかつて遥拝所があり、東の尾根から登る朝日を拝んで登山の安全を祈願したとされる。
9:20 行者谷分かれ(標高約1250m・弥山山頂まで1.4㎞)
左からくる行者コースと合流。
9:28 標高1300m地点
この付近からようやく登山道脇に雪が見え始める。
一昨日は路面全部に積雪があったようだが、ほとんど溶けてしまったようだ(涙)
9:41 六合目避難小屋(標高約1350m ・弥山山頂まで1.0㎞)
スタートから2時間12分。標準CTが1時間10分なので、順調な遅れっぷり。
小休止中に登ってこられた方は、8時半に出発されたそうだ(笑)
ここには小さな避難小屋(収容3人・トイレ水場なし)の他にベンチ等がある。
うっすら雪化粧した大山北壁。
立入禁止中の縦走路には、天狗ヶ峰(1710m)や剣ヶ峰(1729m)などが聳える。
雲一つない青空が広がり、日本海もすっきり望めた。
まだ雪が少ないので、ツボ足のまま出発(9:54)
段差が大きく、4~5歩で自分の身長ぐらい登っていく。
10:09 七合目(標高約1450m)
路面に雪が目立つようになってきた。
北側なのでまだ凍結しており、滑らないように注意しながら登っていく。
10:23 標高1500m地点
あれ? 1400m地点は??
眼前には美保湾や中海が望めた。
だいぶ滑り出してきたので、少し早いがアイゼンを装着。
登りはなくてもなんとか登れますが、下りはないとかなり怖いです。
途中道を譲った4歳ぐらいの女の子を連れた親子が戻ってきた。
女の子はズックなので、危険を感じて八合目で引き返してきたとのこと。
八合目から先はだいぶ楽になるはずだが、賢明な判断ですね。
10:54 八合目(標高約1580m)
凍結が一番ヒドかったのは7~8合目間だった。
10:59 標高1600m地点
ようやく急登が終了し、ここからはなだらかに登っていく。
ダイセンキャラボク(大山伽羅木)
イチイ科イチイ属の常緑低木。山頂付近の純林は国指定の特別天然記念物。
前方に弥山山頂が見えてきた(11:03)
11:04 石室分岐(標高約1610m・弥山山頂まで0.5㎞)
右に行っても石室を経て山頂に至る。
ここから先は木道になるので、アイゼンを外す。
僅か2日前には木道も真っ白だったのに・・・
11:11 九合目(標高約1635m)
既に3時間42分が経過。
木道は意外と狭く、どうにかすれ違えるほど。
途中1箇所凍結した雪が残っている場所があったので怖かった。
やっぱりスパイク長靴の方が良かったかも。
石室周回コースと合流すると、山頂まで残り200m。
11:25 大山頂上避難小屋(標高約1690m)
収容人数50名の大きな小屋(水場なし・トイレあり※)
※トイレは3基(水洗式2基、非水洗式1基)あるが、冬季は非水洗式のみ。
夏季(5月上旬~10月末)は売店も開設されるそうだ。
小屋前の気温は3℃。
下山者の話では御来光の時間帯は氷点下2℃だったそうだ。
11:28 大山(弥山)山頂(標高約1702m)
タイムは3時間59分と目標タイム(4h)通り(笑)
大勢のハイカーが休憩されていた。
このほとんどが、私を抜いていった方たちです(笑)
記念の三角点(三等・大山)タッチをしたいところだが、弥山から先は立入禁止。
別に三角点ハンターじゃないし・・・(笑)
山頂からは360度の眺望が広がっている。
北側には中海や宍道湖、島根半島が一望。
運がイイと隠岐島も望めるらしい。
出雲国風土記によると、国造り当初の出雲国は細長い布ような小さな国であったため、
新羅(志羅紀)や能登国珠洲(都都)などの余った土地を綱で引き寄せ島根半島を作ったとされ、
その綱を繋ぎ止めた場所が伯耆大山と三瓶山で、綱は弓ヶ浜(夜見ヶ浜)、稲佐の浜になった。
大山、三瓶山は共に火山で、もしかすると太古の昔、両山が活発に活動していた頃に、
その溶岩流が出雲方面に流れ出て、島根半島が形成されたことを暗喩しているのかも。
西側には道後山(1271m)や烏帽子山(1225m)といった中国山地の屋台骨の山々。
大山とともに国引き神話で有名な三瓶山(1126m)
男三瓶、女三瓶(953m)、孫三瓶(903m)も視認できた。
余談だが学生時代に三瓶山麓で夏合宿があり、地獄の2週間を過ごしたので、今でもトラウマになっています(笑)
南側には遠く四国の山並みも
今年登った日本百名山の石鎚山(1982m)
同じくこちらは剣山(1955m)
気温はひと桁台だが風もほとんどなく、日差しが暖かいので屋外でお昼にする。
某コンビニでおにぎり100(150)円セール中だったが、なかなか店舗が見当たらなかった。
スタバに続き、昨年全国46番目の出店県になったばかりで、まだ少ないようだ。
これは福井の方がチョッと勝ったかな?(五十歩百歩)
久しぶりにいろり山賊の山賊焼きや山賊むすびも食べてみたいな~
厳冬期は氷点下10℃以下になる山頂だが、この日はポカポカ陽気で気持ちイイ~
中には半袖Tシャツの若者もいた(笑)
パラモーター(動力付きパラグライダー)を楽しんでいる方もおられた。
三角点(立入禁止)方向を見ると、人影が1人。
恐らくあそこで引き返すのだろうけど。。。
もっと居たいところだが、明日は仕事なので下山開始(12:19)
12:24 石室周回コース分岐(標高約1675m)
石室に寄っていこう。
木道なのでツボ足だったが、所々凍結した雪が残っていて、危うくコケそうになる。
12:36 石室(標高約1588m)
案内板によると1921(大正10)年に避難用として作られたそうだ。
脇の地蔵ヶ池と梵字ヶ池では、古くから弥山禅定という祭事(もひとり神事)が行われている。
毎年役僧たちがヨモギやキャラボクを摘み、この池の水(閼伽水)を汲んで下山するそうだ。
12:44 夏山登山道合流(標高約1610m)
ここで再びアイゼンを装着(12:49)
下りは軽アイゼンもしくはスパイク長靴が無難。
13:16 六合目避難小屋(標高約1350m)
アイゼンを外しがてら小休止。
朝は逆光で見辛かった北壁も日差しを受けてキレイ。
ベンチで一緒になったベテランの方の話では、厳冬期はあの壁を直登していくらしい(大汗)
山頂で見かけた親子も降りてこられた。
その靴で無事降りてこられてよかったね。
雪はほぼ無くなったが、小さな石が多く滑り易いので慎重に。
昨日のダメージがあるのか太腿が突っ張って、普段のK・H・K(下りは速い子)は鳴りを潜める。
13:39 行者谷分かれ(標高約1250m)
当初下りは行者コースにしようと思っていたが、足の不安もあるので直進。
五合目を過ぎても、時折登ってくるハイカーとすれ違う。
日帰りなのかな?
13:58 三合目(標高約1070m)
まだ14時を少し回ったぐらいだが、木の影が伸びてだいぶ暗く感じる。
14:15 一合目(標高約860m)
石段になれば残り300mほど。
妖怪天井で有名な圓流院に寄ってみたかったが、時刻も遅いのでパス。
14:25 大山夏山登山道登山口(標高約775m)
下りは2時間6分と、標準CT(1h40m)より30分近くも遅れてしまった。
下山届を提出し、モンベルショップへ。
こんなお店、福井にも欲しいな~
これからまた400㎞走るのか・・・
帰りもやぶ温泉で汗を流し、帰宅したのは23時だった。
なかなかの急登で、翌日から5日間ほど筋肉痛に悩まされる。
期待した霧氷や雪景色は見られなかったが、天気に恵まれ素晴らしい絶景が楽しめた。
あっ!山バッジを買い忘れた。もう1度登らないと・・・(笑)
☆今回歩いたコース☆ (クリックすると大きくなります)
※山頂の案内看板から抜粋しました。
☆トレッキングログ☆
※上記トラックログはヤマレコの同コース山行レポから引用しました。
☆アクセス☆
(この日の行程)
6:20道の駅ポート赤碕
7:06南光河原駐車場
7:29大山夏山登山道登山口
7:51一合目
8:13二合目
8:29三合目(小休止)8:42
8:59四合目
9:17五合目
9:20行者谷分かれ
9:41六合目避難小屋(小休止)9:54
10:09七合目
10:23標高1500地点(アイゼン装着)10:35
10:54八合目
11:04石室分岐
11:11九合目
11:25大山頂上避難小屋
11:28弥山山頂(小休止)12:19
12:36石室
13:16六合目避難小屋(小休止)13:29
13:39行者谷分かれ
13:58三合目
14:25大山夏山登山道登山口
やっぱり、山っていいね!
伯耆大山(弥山)(1709m)
標高差約830m
登り 3時間59分、下り 2時間6分、total 6時間56分
出会った人 150人ぐらい 出会った動物 なし
2016年:103座目
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