UIM
読み方:ユーアイエム
UIMとは、第3世代携帯電話(3G)で用いられる、電話番号や加入者IDといった個人情報が記録されたICカードのことである。これを差し替えることで、異なる携帯電話機を使用する場合にあっても利用者の自己同一性は確保される。
UIMは、GSM方式携帯電話で用いられるSIM(Subscriber Identity Module)カードをベースに機能を拡張されたもので、世界共通規格に対応しているため、UIMを差し替えることで国際ローミングサービスの利用が簡便となる。このユニバーサルな特性からUIMは特に「USIM」(Universal SIM)と呼ばれることもある。あるいは、着脱可能である点が強調されて「R-UIM」(Removable UIM)と呼ばれることもある。加入契約に関する情報以外にも、電話帳やクレジット決済用の個人識別情報などを暗号化して登録することも可能となる。
NTTドコモの第3世代携帯電話サービスである「FOMA」と、同じくVodafoneの「Vodafone Global Standard」において、UIMは採用されている。NTTドコモは自社のUIMカードに「FOMAカード」と名づけた。
UIMカード

![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2012年7月) |
UIMカード(英: User Identity Module Card)またはUSIMカード(英: Universal Subscriber Identity Module Card)は、GSM携帯電話で使われているSIMカードをベースにして拡張された第3世代移動通信システムのうち、W-CDMA(UMTS)方式用に用いられるICカード。特に区別せずに「SIMカード」と呼ばれることもある。
概要
電話番号などの個人情報はUIMカードに書かれているため、カードを交換することで、別の携帯電話機でも利用することができる。国外などで通信方式の違う国際ローミングの場合でも、対応電話機へUIMカードを入れ換える(プラスチックローミング)ことで利用できる(一部の端末では端末とUSIMカードの認証を行っているため、USIMカードの差し替えでは動作しない場合がある)。
日本国内オペレータの場合、概ね大日本印刷とジェムアルト日本法人(端子仕様として、統合前のアクサルト日本法人と日本ジェムプラスの2種類がある)のいずれかが製造元となっている(NTTドコモのみ両方存在する)。ソフトバンクモバイルのプリペイドUSIMカードが採用するG&D(ただし、DNPからのOEM版も存在する)などに一部例外がある。
具体例
FOMA(NTTドコモ)のFOMAカードやドコモUIMカード(ドコモUIMカードは、LTEサービスであるXiおよび厳密な意味での4Gの要件のひとつであるキャリア・アグリゲーション対応のサービスのPREMIUM 4G対応機契約時に発行されるが、取扱店でのFOMAカードの在庫がなくなり次第、FOMA契約でも発行される)、SoftBank 3G(ソフトバンクのSoftBankブランド)のSoftBank 3G USIMカード、旧:イー・アクセスのEM chipなどのW-CDMA機や、KDDIのVoLTE対応機専用品や、3G通信非対応のタブレット向けのau ICカードで使われる(VoLTE専用端末以外等に使用するものは、後述のようにR-UIMカードとなり厳密には異なる仕様となる)。ソフトバンクの場合は、利用端末や契約形態によって数種類のカードに分けられている。
MVNO事業者の場合、独自のUIMカードを発行するケース(ディズニー・モバイルのディズニー・モバイルUSIMカード等)とMNOと同一のもの(2010年9月以前のWILLCOM CORE 3GのFOMAカードなど)を採用する事業者が存在する。
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FOMAカード DN01(バージョン1)
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FOMAカード AX02(バージョン2)
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FOMAカード DN02(バージョン2)
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FOMAカード GE02(バージョン2/初期型端子仕様版)
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FOMAカード AX03(バージョン3/旧ドコモロゴ版)
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FOMAカード GE03(バージョン3)
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FOMAカード AX03(バージョン3/新ドコモロゴ版)
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FOMAカード DN03(バージョン3/新ドコモロゴ版)
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ドコモUIMカード DN04(バージョン4)
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ドコモminiUIMカード AX04m(バージョン4)
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ドコモnanoUIMカード GD04n(バージョン4)
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ドコモminiUIMカード AX05m(バージョン5)
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ドコモminiUIMカード DN05m(バージョン5)
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SoftBank 3G USIMカード(GEM)
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EM chip LTE(黒色/LTE対応データ端末用)
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EMOBILE 4G-S USIMカード
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Y!mobileの音声用USIMカードmicro
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Y!mobileの音声用USIMカードnano
R-UIMカード
CDMA 1X WIN(au(KDDI / 沖縄セルラー電話))のau ICカードは、CDMA2000方式とGSM方式のデュアルであることから、R-UIMカード(Removable User Identity Module card)として、UIMカードとは区別して呼ばれる。また、国際規格としては、CDMA仕様のSIMカードとして、CSIMカードと呼ばれるものがあり、これにGSMでも使えるようにしたものが、実質的にはR-UIMカードといえる。一般的に、W-CDMAが使えるかCDMA2000が使えるかの違い以外の差異はそれほど無いものの、厳密には異なる仕様となっている。
なお、VoLTE対応版およびLEと名のつくカードは、CDMA通信に非対応のため、正式なUIMカードとなる。
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au ICカード Ver.001/R-UIM
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au ICカード Ver.002/R-UIM
関連項目
- SIMカード
- ドコモUIMカード
- au ICカード(R-UIMカード)
- SoftBank 3G USIMカード
- EM chip
uim
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/25 09:29 UTC 版)
初版 | 2002年8月26日 |
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最新版 |
1.8.9
/ 2022年8月19日 |
リポジトリ | |
対応OS | Linux、Unix系 |
種別 | 入力メソッド |
ライセンス | BSDライセンス |
公式サイト | github.com/uim/uim |
uim(ユーアイエム、英: Universal Input Method)は多言語入力メソッドフレームワークである。アプリケーションはいわゆるブリッジを通し uimを使うことができる。開発当初はim-scmであったが、Utena、uimと改名された[1]。
以前はfreedesktop.org
にプロジェクトページがあったが、2007年にGoogle Code(現Google Developers)へ移った。2016年にGitHubに移った[2]。
歴史
2002年8月、田畑悠介によって開発が開始された。当初は im-scm という名称であったが、同月すぐに utena に改名された。さらに同年9月には utena から uim へと改名が行われた[3]。2003年4月、メンテナが徳永拓之へ交替した[3]。
2003年6月、IPA平成15年度未踏ソフトウェア創造事業に採択された[4]。その成果としては、以下のようなことが上げられている。まず、immodule for Qt で Qt に immmodule 機能を組込むための方針および暫定的なパッチを作成したことである[5]。また、統合辞書管理ツール sumika については、Anthy, Canna, SKK などの辞書管理および、uim の設定などが行えるようになった。uim, sumika はいくつかのディストリビューション向けのパッケージも作られるようになったので、uim, sumika を正式なディストリビューションの一部として組込んで配布するようになったディストリビューションが登場することとなった[6]。uim プロジェクトは同年11月に freedesktop.org に登録されたことによって、海外の開発者からも uim の対応や協力が受けられる開発環境が整備された[6]。
2005年、再びIPAの未踏ソフトウェア創造事業に採用された。この時の開発目標は、組み込み環境向けの日本語入力環境を開発することであった。その具体的な開発内容としては、実用性を重視し、PC UNIX 環境上で既に動いている入力用ソフトウェア Anthy (かな漢字変換エンジン)、uim (入力フレームワーク) を組み込み環境向けに改良することであった[7]。つまり、組み込みシステム上で効率の高い日本を入力環境を実現することが目標とされた[7]。
2005年11月、プロジェクトリーダーが Yamamoto Kengo へと交代した[3]。
開発開始から数年間の開発期間を経たのち、2005年12月には公式版となる 1.0.0 がリリースされた[3]。
インタフェース
現代的な多くのXアプリケーションはGTK+(現GTK)かQtで書かれているが、それらには入力メソッドを扱うモジュールであるimmoduleというライブラリフレームワークがある。それらに対応したuim-gtkやuim-qtといったライブラリがインタフェースとなり、仮名漢字変換システムをサポートする。その他に、コンソール用のブリッジuim-fep、Emacs用のブリッジuim.el、macOS用のブリッジMacUIM、XIMを使用するXのレガシーアプリケーションをサポートするuim-ximブリッジがある。
対応している変換エンジン
- Ajax IME[8]
- Anthy
- Canna
- ChaIME[9]
- 真字[10]
- Mozc
- PRIME
- Sj3
- SKK
- Social IME
- T-Code
- TUT-Code
- Wnn
- Yahoo かな漢字変更Web API[11]
- ベトナム語VIQR入力
関連項目
脚注
出典
- ^ HistoryUim
- ^ https://github.com/uim/uim/commit/a1cf71ec3719389874c42dd4c719a15509983485
- ^ a b c d “Google Code Archive - Long-term storage for Google Code Project Hosting.”. code.google.com. 2022年6月18日閲覧。
- ^ “IPA:2005年度上期「未踏ソフト」開発成果:8-2吉田”. www.ipa.go.jp. 2022年6月18日閲覧。
- ^ “immoduleのQtへの実装についての情報ページ”. web.archive.org (2005年3月5日). 2022年6月18日閲覧。
- ^ a b “IPA:平成15年度「未踏ソフト」開発成果:12-9徳永”. www.ipa.go.jp. 2022年6月18日閲覧。
- ^ a b “IPA:2005年度上期「未踏ソフト」開発成果:8-2吉田”. www.ipa.go.jp. 2022年6月18日閲覧。
- ^ http://ajaxime.chasen.org/
- ^ https://code.google.com/archive/p/chaime
- ^ https://osdn.net/projects/shinji/
- ^ http://developer.yahoo.co.jp/webapi/jlp/jim/v1/conversion.html
外部リンク
固有名詞の分類
- UIMのページへのリンク