PCR検査
別名:PCR検査法
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)と呼ばれるDNAの増幅技術を活用した遺伝子解析および検査の方法。2020年春現在、いわゆる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染の有無を精査する有力な手法のひとつとなっている。
PCRは、ごく少量のDNAを、比較的短時間で、分析試料として足るだけの量に増幅できる技術である。遺伝子工学においては必須の技法であり、医学研究から法医学・古生物学まで、さまざまな用途に活用されている。ちなみにPCRの手法を開発したマリス(Kary Mullis)は同功績が讃えられノーベル化学賞を授与されている。
PCR検査を感染症の検査に活用することで、高い精度で(しかも迅速に)DNA上の痕跡から感染の有無の判断、およびウイルス等の病原の同定が可能となる。しかしながら、判定の精度には限りがあり、採取する検体の部位によって精度はさらに違ってくる。「DNAの増幅」という特殊な手法を用いるため、実施にはそれ相応の高度な技能や設備が必要であり、一度に検査できる数には限りがあるという難点もある。
ピーシーアール‐けんさ【PCR検査】
PCR検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 03:44 UTC 版)
新型コロナウイルス感染症の診断における鼻咽頭ぬぐい液及び唾液の有用性について、発症から9日以内であれば両者で良好な一致率が認められるとの研究結果が示されたので令和2年6月2日に厚生労働省から「症状発症から9日以内の者については唾液PCR検査を可能」という通知が発出された。これを受け、厚生労働省で承認されている体外診断用医薬品(Takara SARS-CoV-2 ダイレクトPCR検出キット ・ Ampdirect2019-nCoV検出キット)を用いて新型コロナウイルスPCR検査を実施している。唾液2㏄を容器に入れるだけの簡単な検査で、医療者側にも安全で暴露する心配が無い(乳幼児や希望者には鼻咽頭ぬぐい液を用いた検査も行っている)。これは検査結果が出るまでに数時間かかり、また、陽性が疑われた場合などは再検査に回るため、2日以上かかる可能性がある。保険外診療で自費診療となり、証明書が必要な場合は、直接来院する必要もある。
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