転がり抵抗
転がり抵抗(ころがりていこう、英: Rolling resistance)は、ボールやタイヤなどの球や円盤、円筒状の物が転がるときに、進行方向と逆向きに生じる抵抗力。転がり抗力(Rolling drag)ともいう。
概要
ある物体が地面や壁面などに支えられて転がる際、転がる物体とそれを支えている物体は変形と復元を連続的に繰り返す。この際、それぞれの物体の変形に伴う減衰や互いの変形量の違いは物体同士の接触面で摩擦を生じさせる。この摩擦は運動エネルギーを散逸させる。従って、転がり抵抗は転がる物体とそれを支えている物体の構造や材質、表面粗さ、物体間の垂直抗力に大きく依存する。
例えば、鉄球を鉄板の上で転がす場合と木板の上で転がす場合、転がり抵抗は木板の方が鉄板より大きくなる。別の例として、台車の上に異なる重さのおもりをそれぞれ載せて転がり抵抗を比較する場合、転がり抵抗が大きいのは台車の車輪の変形が大きくなる重いおもりのほうである。
転がり抵抗係数(RRC)
物体の材質や形状などの条件が同じならば、転がり抵抗の大きさは垂直抗力の大きさに比例する。転がり抵抗を異なる条件で比較する場合には比例係数を比較し、このときの比例係数を転がり抵抗係数(Rolling Resistance Coefficient, RRC)と呼ぶ。
荷重を W、転がり抵抗係数を
転がり摩擦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 01:23 UTC 版)
詳細は「転がり抵抗」を参照 転がり摩擦(転がり抵抗とも)とは、車輪などの円形物体が表面上を転がる時に生じる抵抗力をいう。一般的に転がり摩擦は滑り摩擦よりも小さい。転がり摩擦において、動摩擦係数は転がり速度によって増加することが知られている。 転がり摩擦の起源は滑り摩擦と同じく弾性変形や凝着、掘り起こしなどだが、車輪と面の間に滑りがない自由転がりの場合には、弾性変形によるヒステリシス損失が支配的となる。ゴムのタイヤとアスファルト舗装では、動摩擦係数は路面の状態にもよるが0.015程度となる。弾性ヒステリシス損失の少ない金属どうしの場合には転がり摩擦係数は非常に小さく、鉄道の車輪とレールの間では10−2から10−4にもなる。 道路を走る自動車のタイヤは転がり摩擦の好例である。タイヤが熱を持ったり走行音を発するのも摩擦のプロセスによるものである。
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「転がり摩擦」の例文・使い方・用例・文例
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