茎と葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 06:48 UTC 版)
茎と葉が明確に区別される植物においては、シュートは葉と茎からなる複合器官とみなされる。また、茎と葉の区別が難しい植物については、別の見方が歴史的に提唱されてきた。 フィトン説 フィトン説とは、シダ植物、単子葉植物などの茎の短い植物に対し提唱された、茎は葉の基部の集まりと解する説である。 1790年にドイツのヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテにより基本的なフィトン説の原則が考え出され、のち1841年にフランスの植物学者、シャルル・ゴーディショー=ボープレによって提唱された。 部分シュート説 部分シュート説とは、葉が本来シュートであり、その性質を完成せずに終わったものとする説である。 1930年、イギリスの植物学者、アグネス・アーバー(Agnes Arber)によって提唱された。 包囲説 包囲説とは、葉の基部が茎の周りを包んでいると見なす説である。 1851年、ドイツの植物学者であるヴィルヘルム・ホーフマイスター(英語: Wilhelm Hofmeister)によって提唱。 周茎説 周茎説は、進化的に見て同等二又分枝(分かれる2つの軸がほぼ等しい二又分枝)をしていた軸が原中軸(主軸)と原葉(側枝)に分化し、原葉が中軸にまとわりついて周茎となり、さらにその周茎と中軸が合わさって茎をつくると考える説。 1903年にドイツの植物学者、ヘンリー・ポトニエが提唱。 葉皮説 葉皮説は、本来の茎の周りが葉的部分(葉皮)に包まれてシュートが成り立つと考える説。 1922年にエディス・レベッカ・サンダース (Edith Rebecca Saunders)が提唱。包囲説や周茎説の流れを汲む。
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