瓦当
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:06 UTC 版)
瓦当部には瓦当文様が施されるが、多くは笵と呼ばれる木型によって成形される。また同じ笵を用いた瓦は同笵瓦という。古代の瓦当文様は蓮華文が主流である。蓮華文の中心にある「中房」とその周りの花弁のある「弁区」を合わせて「内区」と呼び、その外側の文様部分を「外区」と呼ぶ。中房には「蓮子」(れんし)を置くが、その個数によって「1+8」などと表記する。蓮花は子葉の無い「素弁」、子葉がある「単弁」、子葉が複数ある「複弁」がある。蓮弁の間から覗く花弁は「間弁」という。外区の文様が二重の場合はそれぞれ「内縁」「外縁」といい、施される文様は「鋸歯文」「珠文」「雷文」などという。以上の組み合わせが瓦当文様の基本的な名称となるが、類似する文様は「〇〇式」あるいは「〇〇系」などと分類されてきた。こうした類似する瓦当文様を造営氏族に関係付けて造営氏族の勢力圏を表すという説もある。瓦当文様は6世紀末では素弁蓮華文が主流であったが、7世紀中頃に単弁蓮華文、続いて複弁蓮華文に変化し、12世紀頃からは巴文が主流となる。
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