熱帯樹 (戯曲)
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『熱帯樹』(ねったいじゅ)は、三島由紀夫の戯曲。全3幕から成る。莫大な財産を狙い、息子に夫を殺させることを企む妻と、その計画を知った娘が愛する兄に母を殺させようとする家族の悲劇の物語。愛と憎しみが錯綜する男女関係を描いたギリシア悲劇的なドラマチックな趣の中に、父性愛や母性愛の不在から惹き起される親子・家族関係の崩壊や、人間性の深淵が描かれている。三島の代表的戯曲『サド侯爵夫人』と並んで、ヨーロッパのフランス語圏で最も頻繁に上演されている戯曲である[1]。なお、登場人物の妹には、三島の亡妹・美津子が投影されていると見なされている[2][3][4]。
注釈
出典
- ^ 松永尚三「ヨーロッパ・フランス語圏における三島劇」(論集III 2001, pp. 215–238)
- ^ a b c d 筑波 1992
- ^ a b c 「III 死の栄光――死の世界の再現」(村松 1990, pp. 283–304)
- ^ a b c d 「同人誌『聲』その他の作家たち」(粉川 1975, pp. 153–160)
- ^ 井上隆史「作品目録――昭和35年」(42巻 2005, pp. 422–424)
- ^ 山中剛史「上演作品目録」(42巻 2005, pp. 731–858)
- ^ a b 杉山欣也「熱帯樹」(事典 2000, pp. 277–278)
- ^ 山中剛史「著書目録――目次」(42巻 2005, pp. 540–561)
- ^ 久保田裕子「三島由紀夫翻訳書目」(事典 2000, pp. 695–729)
- ^ a b c d e 「『熱帯樹』の成り立ち」(文学座プログラム 1960年1月)。文庫 1986, pp. 296–297、31巻 2003, pp. 387–388
- ^ 鈴木晴夫「熱帯樹」(旧事典 1976, p. 303)
- ^ a b 中村光夫「写実のカベに一撃」(朝日新聞 1960年1月23日号)。事典 2000, p. 277
- ^ 中村真一郎「『熱帯樹』を読んで」(文学座 1959年12月号)。事典 2000, pp. 277–278
- 1 熱帯樹 (戯曲)とは
- 2 熱帯樹 (戯曲)の概要
- 3 登場人物
- 4 おもな刊行本
- 5 脚注
「熱帯樹 (戯曲)」の例文・使い方・用例・文例
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