河津桜とは? わかりやすく解説

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かわづ‐ざくら〔かはづ‐〕【河津桜】

読み方:かわづざくら

サクラ一品種。ヒカンザクラ早咲きオオシマザクラ自然交配種とみられ、静岡県河津町多く自生する2月ごろ、一重淡紅色の花をつける。

河津桜の画像

河津桜


かわづざくら (河津桜)

Prunus x kanzakura cv. Kawazu-zakura

Prunus x kanzakura cv. Kawazu-zakura

Prunus x kanzakura cv. Kawazu-zakura

Prunus x kanzakura cv. Kawazu-zakura

Prunus x kanzakura cv. Kawazu-zakura

●「ひかんざくら(P. cerasoides var. canpanulata)」と「おおしまざくら(P. speciosa)」との種間交雑種と考えられています。1955年ごろに河津川沿いで発見され河津町移植されたことから名付けられました。2月中旬から3月上旬に、「かんざくら(P. x kanzakura cv. Kanzakura)」よりも大きく濃い淡紅色の花を咲かせます。現在では河津町のほか、南伊豆町でも植栽されみなみざくら(南桜)」とも呼ばれてます。果実は、球形液果黒紫色に熟し甘味あります
バラ科サクラ属落葉高木で、学名Prunus x kanzakura cv.Kawazu-zakura。英名はありません。
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カワヅザクラ

(河津桜 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/18 09:38 UTC 版)

カワヅザクラ
カワヅザクラ(2019年3月 埼玉県深谷市榛の森公園)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
: サクラ属 Cerasus
学名
Cerasus × kanzakura ‘Kawazu-zakura’

カワヅザクラ河津桜、学名:Cerasus × kanzakura ‘Kawazu-zakura’)は、バラ科サクラ属サクラ日本固有種オオシマザクラ (Cerasus speciosa (Koidz.) H.Ohba, 1992) とカンヒザクラ (Cerasus campanulata (Maxim.) Masam. & S.Suzuki)の自然交雑から生まれた日本原産の栽培品種のサクラ。

特徴

樹高は亜高木、樹形は傘状。一重咲きで4cmから5cmの大輪の花を咲かせ、花弁の色は紫紅。オオシマザクラとカンヒザクラの雑種にさらにカンヒザクラが交雑した種であり、オオシマザクラ由来の大輪の花と、カンヒザクラ由来の紫紅の花弁の色と早咲きが大きな特徴である。東京の花期は通常は2月から3月上旬で稀に早い年には12月に開花することもある。原木のある静岡県河津町での花期は2月頃で花期が1ヶ月と長い。野生では花粉の媒介者となる虫の活動が始まる春よりも大幅に早く咲くと子孫を残せないため、本州の野生種のサクラには寒い時期に咲かない仕組みがあるのだが、カワヅザクラは本来は本州に自生しないカンヒザクラが交雑することによって花期が早まったと考えられている。極端な早咲きは野生では淘汰される不利な特質だが、カワヅザクラのような栽培品種ではその珍しい特質と花の特徴がむしろ好まれて接ぎ木などで増殖されている[1][2]

由来

1955年静岡県賀茂郡河津町田中の飯田勝美が河津川沿いの雑草の中で1mほどの原木を偶然発見し、庭先に植えたことが由来である[3][4]。1966年から開花し、当初、発見者の飯田家の屋号から「小峰桜」と地元で言われてきたが[3]、その後の学術調査で今までに無かった雑種起源の栽培品種であると判明し、1974年に「カワヅザクラ(河津桜)」と命名され[3]1975年河津町の木に指定された[3]。現在も原木はこの地に存在し、2007年現在で樹齢50〜60年である。また、1968年頃からこのサクラが増殖されるようになった。町の木指定に伴い、町民有志らによる植栽が河津川河口などから町内全域に広がったが、樹勢劣化や病虫害による病斑や、植栽間隔が短く枝が接触することによる生育障害も見つかるようになった[5]。また、堤防の樹木は根元から水が入り、土壌が緩んで決壊しやすくなり、流木による堤防の損壊や水位上昇につながる恐れもあることから、1998年施行の改正河川法により河川区域での植樹は禁止された[5]

イベント

名前の由来となった河津町では1991年より、毎年2月10日前後から3月10日前後にかけて河津桜まつりが開催される。河津駅近辺の河口から河津川にそって「河津桜並木」が約3km続いており、毎年この時期になると大勢の観光客でにぎわう。夜にはライトアップされる。

また、寒波などの影響で開花が遅れ、河津桜まつり閉幕後も河津桜が楽しめる年もある。このような年は河津町観光協会の判断により、特別イベントとして「かわづ春うららまつり」が1週間実施される(2012年・2013年に実施)[6]

自治体の木

その他

脚注

  1. ^ 河津桜[1] 日本花の会 桜図鑑
  2. ^ 勝木俊雄『桜』p98 - p100、岩波新書、2015年、ISBN 978-4004315346
  3. ^ a b c d 河津町観光協会 河津桜まつり
  4. ^ 河津桜ってなに河津桜まつり情報局
  5. ^ a b 老木化「河津桜」どうする 植え替えに河川法の壁、新景観を模索静岡新聞、2017/10/5
  6. ^ 河津町観光協会 かわづ春うららまつり” (PDF). 2013年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月7日閲覧。

関連項目

外部リンク


河津桜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 20:26 UTC 版)

乙川」の記事における「河津桜」の解説

岡崎市竜美丘会館裏手東明大寺町)から竹橋大西町字渕田)にかけての堤防は、3月になると河津桜でピンク色に染まる。1998年平成10年春に幸田町ゴルフ場に咲く河津桜に感激した岡崎市市民乙川堤防植えることを考え愛知県と市に交渉植樹許可3年弱後に下り2001年平成13年1月85人の市民一人2万円を出し合い800メートルにわたり1本ずつ苗木植えた本数は計86本。 この河津桜は徳川家家紋にちなみ「あおいざくら)」と名付けられ、現在多くの客でにぎわう。

※この「河津桜」の解説は、「乙川」の解説の一部です。
「河津桜」を含む「乙川」の記事については、「乙川」の概要を参照ください。

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