水泳用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 01:23 UTC 版)
水の屈折率が空気とは大きく異なるため、目の前面に空気の層を作って視界を確保する目的で着用される。また、プールの水に投入されている殺菌用塩素や海水による刺激から目を保護する効果もある。水中で視力矯正用眼鏡が使用できない場合に使われることもある。 水泳競技で使用するゴーグルは、片眼を覆うポリカーボネートなどの樹脂製アイカップを左右連結し、頭部に回すゴム製のベルトをつけた形態となる。アイカップは無色透明または着色やミラー加工されており、目の周囲の皮膚に接する部分にクッション材を貼り付けた物や、それを省略しアイカップをできるだけ小型化した物などの種類がある。眼鏡使用者のため視力矯正用にレンズ加工されたものもある(度が入っていないと、プール入場から退場まで眼鏡を外した状態になる。)。 公共のプールでは破損した際のガラス片の危険性などからダイビング用のマスク同様に着用が禁じられる例もあったが、ガラス以外の材質の製品が登場したことや、消毒剤からの目の保護や、水を媒介に感染する眼病の予防効果もあり、競泳競技規則でも使用が許されるようになった。 競泳競技では、屋外プールでは濃色のもの、単調な練習に集中するため視界の狭いもの、他選手のペースを確認するため視界の広いもの、水の抵抗を軽減するためアイカップが小さいものなど、が使用される。ゴーグルを着用した状態で飛び込みスタートを行うには、入水時の頭の角度や姿勢に注意する必要がある。 アーティスティックスイミング競技、飛び込み競技、水球競技では、練習中に自分の姿勢を確認したり、チーム、デュエットでは他の選手との姿勢、間隔、同調性を確認するために使用される。日本泳法競技でも泳型を見せる競技であるため使用されないが、練習の際に使用する選手もいる。オープンウォーター競技では、海水から目を保護するため着用される。プラスチックレンズは傷が付きやすく、長期間使用すると細かい傷の集まりで、透明度が低下する。 ダイビング(潜水)に使用されるものはマスクと呼ばれ、ゴーグルとは区別される。
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