【歩兵砲】(ほへいほう)
曲射砲の中でも榴弾砲に類し、自走砲でなく、専門の砲兵ではなく歩兵が運用するもの。
近年では戦車の登場によって需要が大幅に縮小している。
あまり定義の明快な語ではない。
野砲や山砲なども歩兵が運用していれば歩兵砲である。対戦車砲を歩兵砲と呼ぶ事も多い。
また、迫撃砲が歩兵砲に含まれる場合もあれば除外される場合もある。
近年、歩兵砲は基本的に迫撃砲・無反動砲・対戦車ミサイルを指す。
定義上これらを歩兵砲に分類せず、歩兵砲は完全に存在意義を失って戦場から消えたと見る向きもある。
多くの場合、歩兵砲の存在は砲兵科と歩兵科との間での政治的・官僚制度的な対立を誘引する。
このため、砲兵科の職分を侵さないよう破壊力や有効射程などが故意に落とされたり、旧世代の兵器を割り当てられる場合が多い。
とはいえ、それが戦略的に不適切であるとも言い切れない。
砲兵に適した命令は砲兵に命じればいいのだから、砲兵の特性全てを歩兵が備える必要はない。
歩兵は砲兵よりも接近した位置で敵と相対するため、危害範囲や有効射程はある程度まで犠牲にしても良い特性である。
歩兵砲
歩兵砲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/05 14:14 UTC 版)
満州事変において歩兵連隊に配備し実戦投入された際の戦訓などから、歩兵(歩兵連隊)が運用する歩兵砲(連隊砲、歩兵連隊砲)として射撃効力に優れた本砲を四一式山砲(歩兵用)として転用することになり、1936年(昭和11年)にはほぼ全ての歩兵連隊に配備された(1個連隊にはほぼ4門ずつ)。この用途に使用するため1935年(昭和10年)から生産が再開され、日中戦争(支那事変)・ノモンハン事件・太平洋戦争を経て終戦に至るまで主力連隊砲として運用された。 転用に際して外観や属品に小改修が行われており、大きな点として歩兵用では砲手を防護する防盾(防楯)の横幅が車輪内へと狭くなり(山砲兵用は車輪外へ伸びる幅広)、下部に延伸されている。 四一式山砲(歩兵用) 四一式山砲(歩兵用) 上海海軍特別陸戦隊によって運用される四一式山砲(山砲兵用) 九九式七糎半戦車砲を搭載した二式砲戦車 ホイ
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